

家人と散歩に出て、陽だまりの広場のベンチから冬景色を眺めていたら、ザザ〜ッと羽音と共にものすごい数の小鳥が舞い降りました。 初めは雀の大群?思いつつ、どうも色合いも様子も違うのでそ〜っとギリギリまで近づき手持ちの携帯で撮影、図鑑で調べて「アトリ」と分かりました。 今年はアトリのアタリ年ということで、その後各地からも沢山の飛来情報が聞こえてきました。
シベリア方面から最初の渡来地(東北の日本海側など)へ舞い降りる時は、なんと数万羽の大群のこともあるそうです。 そこから各地へ分団となって飛んで行きます。 当地でもざっと100羽程はいたでしょうか、カウンター等も持っておらず、適当な記憶ですみません。
カスミ網猟が禁止される以前は、ツグミと共に冬の食用鳥として捕獲されていたので、「獦子鳥=猟子鳥」また、枯れ木に大群でとまった様子が花が咲いたようだからか、はたまた桜の花を啄むことからか、「花鶏」とも書いて「アトリ」と読ませています。
アトリの名は、蘇我稲目の女の第三子が日本書紀では「朧嘴鳥皇子(あとりのみこ)」・古事記「足鳥王(あとりのみこ)」とあるのが初出の表記の記録とのことで、古い時代からの呼び名ですね。
大群をなして飛来することから「集鳥(あつとり)」が語源で、漢字は朧月の頃に飛来し、地面に降りて(足で歩いて)良く餌を啄むという意味や音を当て嵌めたものでしょう。 古くは「アットリ」とも呼ばれていたそうですが、今は「アトリ」で統一されています。
次はいつ飛来するか分かりませんので、今年の内によ〜く観察しておきたいです。