

ここら辺の土壌は鉄分が多いらしく、いつも水が流れている溝は沈殿物で赤く染まっています。 前方の坂道は、沢というかちょっとした滝?状態になって来ました。 『おいおい山桜、一体どんな山の中に住んでいるんだ?』と、思われそうですが、ちゃんと舗装道だけ通っても行けるんですよ。 折角の雨の日、わざわざ膝丈の長靴を履いて、敢えて通って来た山道です。 まぁ、近くにこんな山道があるには違いないんですけど・・・。 小山の入口、人家近くでは、


【コムラサキ/小紫】シソ科(旧クマツヅラ科)ムラサキシキブ属 別名:コシキブ の紫色、【ナンテン/南天】メギ科ナンテン属 の朱色が、雨に濡れてひときわ鮮やかです。 コムラサキは、湿地に自生するそうですが、自生種を未だ見たことがありません。 この鮮やかで大粒なコムラサキは園芸種の野生化でしょう。

【ウメモドキ(梅擬)】モチノキ科モチノキ属 大分虫に葉が喰われていますが実は沢山残っています。 実(み)物として生け花にも用いられるのでお馴染みな方も多いと思います。

いつもは地面に張り付いているゼニゴケの仲間(ムラサキミズゼニゴケ?)もザワザワっと浮き上がっています。 赤い一粒は上から落ちてきたウメモドキの実です。

【ガマズミ】レンプクソウ科(旧スイカズラ科)ガマズミ属 の実もますます赤みを増しています。

あ、【サワフタギ/沢蓋木】ハイノキ科ハイノキ属 の実! 大好きな心ときめく瑠璃色の実です。 別名のルリミノウシゴロシ(瑠璃実の牛殺)の「牛殺し」は、葉が似ているカマツカの別名、材が固く牛の鼻に孔をあけたり鼻輪にしたりしたことから)

長引く雨で巣網もズタズタ・・・ジョロウグモのご夫婦は、引っ掛かる虫もおらず網を補修する気力もなくブラリと脱力して台風の過ぎ去るのをまっているようです。 中央の大きく派手な模様の蜘蛛がメス、左上隅の小さく地味な蜘蛛がオスです。

ソックリな花をつけ同じ場所に混在していることもあり紛らわしいのですが、上が【アキノウナギツカミ】、下が【ミゾソバ】別名:ウシノヒタイ(葉の形から) 共にタデ科タデ属 です。 見分け方は、知りたい人は少ないでしょうけれど^^;、また日を改めて書きますね。 里山の植物は人々の暮らしと密接にかかわってきたので、その地方による別名・愛称が多くて面白いです。


普段は高い木の上の【エノキ】アサ科(旧ニレ科)エノキ属 の実も雨の重みで枝が下がって目の前に。 オレンジの実はやがて黒紫色に熟し鳥たちの恰好の餌になります。 人間が食べても甘くて美味しいのですが、いつもはなかなか手が届かず・・・雨の日にはこんな思わぬプレゼントがあるので、出かけないのは勿体無い!
【シロダモ】クスノキ科シロダモ属 は、秋に花が咲き、一年かけて実は真っ赤に熟しますので、雌株であれば花と実が同じ時に見られます。 この木は花ばかりで実は付いていないので、たぶん雄株でしょう。 花の中をみれば、どちらか分かるのですが今日はそこまで出来ませんでした。


柿の実も枝が折れそうなほどたわわになっています。 柿の木は枝が折れやすいので登ってはいけないと子供の頃によく言われましたが、結構丈夫そう・・・もしかして、登って柿の実をとらないように(登って落ちないように)そう言って教えて来たのかと勘ぐってしまいます。 目の前にありましたが、流石に柿泥棒は出来ません。
【スイカズラ/忍冬】の実もヒスイ色の若い実をつけていました。 やがて秋の深まりと共に黒く熟していきます。
さて、長靴装備を良いことに森の茂みを歩き、暗くなるので傘を足元に置いて撮影、すっかり濡れそぼって投票所に現れた私、風邪気味で喉が痛かったのでマスクもしていて怪しさ満載だったかも・・・いえいえ、こんなに頑張って(楽しんで)投票に来たんですから国民の鑑ですよね! さて、結果は??
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