2018年02月05日

「行かないで」

 去年の今日は、今年の新年観察会の為の同期会での最初の下見日でした。 
 前の晩までは、割に元気で明るく、
「行ってきていいよ」
と言っていた主人でしたが、当日の朝、目を見合せながら、
「本当に大丈夫? Kさんが居て欲しいのなら、私は行かないのよ」
そう言うと、ちょっとうな垂れ考えて、やがて恥ずかしそうに、
「行かないで、やっぱり居て・・・」
 こんなに素直な主人は今まで見たこともなく、私は迷わず行くのを止めました。 参加できなくなったと仲間にメールを打ちながら、涙がぽたぽた、こぼれ落ちたのを覚えています。

 例えようのない辛い痛みとそれを抑える医療麻薬による睡魔や幻覚・・・。 どれだけ不安だったことでしょう。 独りで残されるのは堪らなく寂しかったことでしょう。 そんな人を置いて出掛けようとしていた私。 思い出すだけでも胸が苦しく締め付けられます。 何度謝っても、後悔しても、もう2度とあの貴重な、家の窓辺の陽だまりに二人一緒に並んで居られた日々は戻っては来ません。

 やっともう大丈夫、前向きに生きていけると思え始めていたのに、2月が来て、24日の入院までの日々がカウントダウンされていくように思い出され、足元から崩れ落ちそうな歪んだ落ち着きのない不安に囚われます。 自然の中に出掛けよう。 籠の鳥だった人が、どんなにか行きたかったであろう、あの山々へ。 


posted by 山桜 at 00:00| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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