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前の月に瑞牆山でアズマシャクナゲをたっぷり観察した後で、ハクサンシャクナゲとの違いが良く分かりましたので、この機会に、特徴をまとめてみました。 違いにご興味がありましたら、前記事のアズマシャクナゲと比べてみてください。
ハクサンシャクナゲの花は、アズマシャクナゲより、やや小ぶりで黄緑色の蜜標(虫を蜜腺に招く斑点)が目立ちます。
<2012-08-07 富士山>


ハクサンシャクナゲ ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属
花期 6−8月
(アズマシャクナゲより開花やや遅い)
花 白〜淡黄色、淡紅色
黄緑の蜜標(斑点)が目立つ(大きな特徴の一つ)
総状花序 5−15個
花冠3〜4p 5裂の漏斗状
雄しべ 10本 雌しべより短い
分布 北海道、本州、四国(剣山、石鎚山の山頂部)、
朝鮮半島北部
亜高山〜高山針葉樹林帯
(アズマシャクナゲより上の標高にも生えるが
樹高が30p程とずっと低くなる。)
<2019-07-17 北八ヶ岳>

このように白に近い花でも、この地域では、花びらの真ん中あたりがほんのり淡紅色を帯びて見えるものが多く見られました

葉 革質、常緑、互生、枝先では丸く密生
丸みの楕円 先端に腺突起
葉の基部は「角ばった丸」「やや湾入もあり」
(葉柄に直角に近い角度で着くか、やや湾入する)
葉裏は普通淡褐色薄毛密生
(アズマシャクナゲのようにスポンジ状ではない)
(無毛のものは、ケナシハクサンシャクナゲと呼ぶ)
(富士山は有毛種のみ、福島の吾妻山は無毛種のみ)
葉身 6−15cm、葉巾 1.5−3p(最大巾は中央)
葉柄 0.5−2cm
冬季を中心に両縁が裏に巻き込みことが多い
葉の縁が裏側に巻き込むのは、冬季の寒さ積雪に耐える為と言われています。 アズマシャクナゲでも、寒さの厳しい地域では巻き込みが見られます。

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