2021年07月13日

猛毒 カエンタケ(火焔茸)!!

 カビの生える梅雨は「きのこの季節」 竹の子好きが地中の竹の子をみつけるように、きのこ好きはきのこの気配を察します。ニオイもクンクン感じ、きのこに呼ばれてしまいます。

 あちこちにニョキニョキ生えてきた可愛いきのこたちを追いかけウキウキと歩いていたら、ほぼ立ち枯れ状態のコナラの根元に、
「うわっ、この赤いのは、若しかして・・・」
「触っただけでもカブレて、非常に危ない猛毒の・・・」

カエンタケ(火焔茸)ボタンタケ科トリコデルマ属 2021.07.11
カエンタケP7112788.JPG
地から這い出してきそうな鬼の指、鬼の腕・・・

カエンタケP7112790.JPG
羅生門葛の花より、もっと切り落とされた鬼の腕そのもの!

カエンタケP7112791.JPG
まだ小さな1本指や3本指のもありました。
カエンタケP7112789.JPG

 以前、裏高尾の「パウロの森」で教えて頂いたので、多分そうではないかと思いつつ、お騒がせになっても恥ずかしいのでスマホの画像検索で確認してから、公園の管理センターに報告しに行きました。レンジャーさんが早速確認して下さるとのことで安心しました。

 翌日、念の為、確認に行くと、全て取り除かれていましたので、やはりカエンタケだったようです。カシノナガキクイムシによるコナラの仲間の立ち枯れ木の増加に伴って、この猛毒カエンタケの発生も増えているようです。

 ベニナギナタタケと見間違えての誤食による、腎不全、肝不全、脳障害などによる死亡例(成人の致死量3g)が報告されています。口にしないまでも手で触れただけでも被れますし、その手で誤って口や目に触れたら尚更に危険です。

 枯れ木の根元辺りで、「鬼の指や鬼の腕のような赤いきのこ」をみつけても、決して手を触れないで下さいね! 若し、怪しいと思ったら、出来れば通報も考えて下さい。

 きのこは個体差もあり、また幼菌〜老菌までの間に姿がかなり変化しますので、図鑑やここの写真通りでなくとも似通った怪しいものには近づかないことです。

<追記> 現地に看板も出てました! 通報して良かったです。
カエンタケP7192849.JPG


人気ブログランキング 
posted by 山桜 at 21:54| Comment(4) | きのこ・菌類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

国宝 聖林寺十一面観音菩薩立像展

聖林寺十一面観音立像.jpg
国宝 聖林寺十一面観音菩薩立像 霊園山・聖林寺HPより

 2021年6月22日(火)〜9月12日(日) 東京国立博物館・本館にて、国宝 聖林寺十一面観音立像展(東京国立博物館)が開催されています。(混雑緩和のため、事前予約制です。)

 こちらの十一面観音菩薩様が聖林寺の外へ旅に出られるのは初めてのこと。この歴史的お旅立ちには、なんと拙ブログにもお越し下さっている瓜亀仙人さんより、聖林寺ご住職への助言有ればこそと伺い、今更乍ら畏れ多きご縁に感動しております。

 ワクチン接種が済み、コロナ禍も収まってきたら、是非とも十一面観音菩薩様にご挨拶に伺いたく存じます。

 されば、どのようなご助言か気になりますよね? それには、歴史を紐解かねばなりません。以前に訪問した折に調べて書いた記事はこちら。2010年3月17日「霊園山・聖林寺」ですが、そこから関連箇所を抜粋しますと、

 大神神社の神宮寺「三輪山・大御輪寺(おおみわでら)」の元ご本尊。神仏分離令の発布前、廃仏の嵐を予期された聖林寺七代和尚・大心(三輪流十一面観音法を唯一伝授された三輪流神道の正嫡)により、大八車に乗せられ聖林寺へ移され難を逃れる。

 瓜亀仙人さん(雑草メロンを愛され亀の背の上にお住まいでいらっしゃいます)のブログ「大和浪漫」へのコメントに頂いた返信によりますと、

 「国宝を収める収納庫の耐震工事の関係で、工事期間中、ご住職は十一面観音を預かって下さるところを探して迷っておられたようです。」 

 「ご住職は、十一面観音様が東京への長距離移動で、破損等しないかと心配しておられました。
私は、
 「明治維新の廃仏毀釈で、大神神社から大八車に載せられて、このお寺まで舗装されていない道をゴトゴトと揺られて来られた仏様じゃないんですか!今の技術だと、奈良国立へ行くのと東京国立へ行くのは、ほぼ同じゃあないんでしょうか?オリンピックの年だし、奈良まで来れないたくさんの人が、東京で待ってくれているはずですよ。」
と、申し上げたのです。」

 ありがたや、ありがたや・・・コロナ禍に苦しむ東京都民に観音菩薩様のご慈愛を分けてくださり、心より感謝申し上げます。

 東京国立博物館でお目にかかれた後には、是非、奈良の桜井市にある聖林寺へもお参りにお出かけ下さい。少し行きづらい所ではありますが、あのフェノロサも魅了された観音様に会うには、ゆっくり歩いて心静かに訪ねられるのが良いと思います。その際は、収蔵庫の修理が終わっているか、ご確認下さいね。


人気ブログランキング 
posted by 山桜 at 11:02| Comment(2) | 神社・仏閣 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする