2021年09月12日

センニンソウの真っ白なヴェール

 花嫁のヴェールを広げたように、真っ白なセンニンソウの花々が咲きそろいました。今年は日照不足なのか低温の所為か、開花が遅い気がしますが、その分、満を持したように見事に一面に咲いている株が多くて目を見張ります。

センニンソウ(仙人草)キンポウゲ科センニンソウ属
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 イングリッシュ・ガーデンでバラと共に人気のクレマチスの原種の一つです。

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 マンガで「キラキラッ」の表現に使う星形にも似ています。日の光を受けて、正にキラキラ光っていました。

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 十字に開く花びらのように見える萼片が4枚、多数の雄しべが長く伸びて目立ちます。横から見ると分かり易いですが、萼片の長さより雄しべが短いところが、よく似たボタンヅルの花(萼片と雄しべがほぼ同じくらい)と異なります。

「センニンソウとボタンヅル」の違い、
「センニンソウ(クレマチス)属」
については、以前書いたことがありますので、タイトルをクリックして該当ページををご参照下さい。

センニンソウP9043223.JPG
開いたばかりの時は、雄しべも未だ短く縮こまっています。

センニンソウP9043222.JPG

 咲き進むにつれて、雄しべも長く伸び、花柱の回りは淡紅色を帯びる個体もあります。花柱はその真ん中にあり、花後ぐ〜んと長く伸び出し白い髭が生えます。その様子が、仙人の白髭や白髪のように見えるのが名前の由来です。

 こんなに上品な白い沢山の花を見ると、何かもう少しロマンチックな名前を貰えても良いと思うのですが、先人の命名で仕方ありません。

センニンソウP9043220.JPG

 こちらの株は病変のようですが、花がすこし萎縮していて、白くなれずに緑のまま咲いた部分とツートーンになっていて、これはこれで遠目に綺麗に見えました。自然の中では、園芸種のようにみんな均一でなく、様々な条件による多様性があるのが良いですね。

 蔓性多年草ですが、アサガオやガガイモのように茎がクルクルと巻き付いていくのではなく、葉柄で絡み付きます。藪の様な処で確実に伸び上がり、陽当たりのよい一面を確保するのに良い手段ですね。手足でガッチリ掴んで登っていく様子はボルダリング的でしょうか。


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posted by 山桜 at 15:31| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする