2021年09月14日

群生するツルボ(蔓穂)

 今の時期、陽当たりの良い土手などに群生しているのを良くみかけます。先日刈り取られてしまった土手でも、ツルボにとっては却って陽当たりが良くなり、気分良く花を咲かせているようです。お彼岸前の草刈りの恩恵を受けるところは彼岸花と似た生活形態です。

ツルボ(蔓穂)キジカクシ科ツルボ属 別名 サンダイガサ(参内傘)2021.08.18
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 日本全土に自生します。園芸種かと思うほど綺麗な花だと思うのですが、余りにもありふれている所為か、気に留めて貰えていないようで気の毒な花です。ツルボ属は英名ではシラー属で、シラー・ペルビアナ(大ツルボ)も仲間です。シラー・カンパニュラータは、以前はシラー属だった名残でシラーが付けられていますが、今はツリガネズイセン属になっています。

2021.09.06
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すっかり刈り取られた後のあの土手でタイミング良く開花していました。
ツルボP9063353.JPG

 ツルボの語源ははっきりしないようで、蔓のように長い花序だから「蔓穂」、連なって沢山咲くので「連ら穂」、球根の皮がツルッと剥けるから「ツル坊」等、諸説あります。ヒガンバナ同様、救荒植物として晒して毒を抜き食用にしていたそうなので、「ツル坊」もアリかもしれません。

2021.08.20
ツルボP8203106.JPG
全体の姿。花期には葉がなくなる株もありますが、陽当たりの良い場所ではこのように細長い根生葉が残っています。

 別名の参内傘は、お公家さんが参内するときに差し掛けられていた長柄の傘が畳まれているときの形に似ているから。

2021.09.04
ツルボP9043236.JPG
花は下から順に咲き登っていきます。

ヤブラン(藪蘭)キジカクシ科ヤブラン属 2021.08.18
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同じキジカクシ科のヤブランの花と似ていますが、ヤブランの方がキッチリと固い感じ、ツルボはふわふわっと柔らかな感じです。

2021.08.18
ツルボP8183032.JPG
小さな甲虫類や蜂の仲間のレストランになっていました。

 球根でも種でも増え、種からは2年ほどで開花するとのことなので、この群生も成程です。庭などに持ち込むと増えて大変なことになるかもしれません。花殻を摘んで種を零さないことですね。


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posted by 山桜 at 22:26| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする