今宵は、8年ぶりの十五夜で満月の中秋の名月ということで、十五夜に月に帰っていったなよ竹のかぐや姫にちなんで、竹のお話です。
中国からやって来た竹の子が太くて美味しい孟宗竹は、近年、竹林の手入れが行き届かなくなり、竹材としての利用も減り、各地で勢力を広げ森林に食い込む困りものになって来ています。
ここ多摩湖畔でも、6月に大規模な竹刈りがあり、その長く刈り残した切り株の様子が珍しくてお伝えしたところ、
「柵として残したのでは?」
というご意見を玉井人ひろたさんより頂きました。切り倒した竹が転がっていかないように食い止める役目をしていたのかもしれません。
2021.06.30
今回、その切り株を改めて見ると、全て一番上の節の上に切り込みが入っていて、
2021.09.15
一瞬、
「十五夜のお祭で蝋燭でも灯すのかしら?」
等と思いましたが、どうやら水が溜まるのを防ぐ水抜き穴のようですね。
更に検索して調べてみると、「1m伐採法」という竹林を枯らす新しい伐採方法が編み出されていて、竹を地上1m程の高さで刈って、縦に切り込みを入れておくと、やがて枯死するということらしいです。ただ、こちらでは縦の切り込みではないので、これはやはり水抜き穴に思えます。
また竹材として利用する場合は、冬〜春の水を吸い上げていない状態の時、枯死させる目的の場合は夏に伐採すると、竹の子にエネルギーを費やして疲れた処で吸い上げた水を切り口から放出して地中の根もダメージを受けやすいとのこと。ここでは6月にやっていましたので、後者の目的ですね。
竹林を伐採した後は、どのようになっていくのか、また新しい観察ポイントが出来ました。
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