2021年10月30日

’21年10月 高尾山GREEN CLEAN作戦 下見

久し振りに高尾山グリーンクリーン作戦の下見に参加してきました。コースはこれも2年ぶりという久し振りの日影沢コースでした。山桜はずっとFITのふれあいハイキング「秋の花を探そう・裏高尾爽やかハイキング」の幹事や班長をしてきましたので、馴染みの懐かしい道です。

<コース>
 JR高尾駅北口(集合)ー(小仏峠行きバス)ー日影BS〜日影林道入口〜日影キャンプ場〜逆沢作業道〜もみじ台〜高尾山頂〜薬王院〜1号路〜高尾山口駅前小公園(解散)

 絶好のお天気の高尾山、コロナ禍明けでバスの増便も出る程の賑わいの中出発。日影沢に着くと、一度冷え込んで霜が降りたようで、ツリフネソウは殆ど溶けてしまっていましたが、日影沢入口の木の下に辛うじて残って咲いていました。

ツリフネソウ(釣船草)と キツリフネ(黄釣船)ツリフネソウ科
ツリフネソウ小P9103391.JPG キツリフネ小P9173555.JPG

オオハナワラビ(大花蕨)
オオハナワラビPA304232.JPG オオハナワラビPA304231.JPG

 冬にこのような胞子葉を伸ばす仲間のフユノハナワラビは、葉の先が鈍頭で余り尖っていません。

ジャコウソウ(麝香草)実 シソ科
ジャコウソウPA304235.JPG ジャコウソウPA304234.JPG
秋に赤紫色のシソ科にしては大きめの花を咲かせたジャコウソウは、シソの実のお化けのような大きな実を着けていました。

ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)キク科
ベニバナボロギクPA304238.JPG アフリカ原産 ヨーロッパ原産で道ばたに良く生えているノボロギクよりずっと大型な外来種。因みにボロギクとは沢ギクの別名なのですが、私の大好きなサワギクをボロギクと呼ぶのには同意できません。

セキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁字)シソ科
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秋丁字は岐阜県以西の分布で、関屋の秋丁字はそれに似て、箱根の関所辺りでみつかった種です。

クジャクシダ(孔雀羊歯)
クジャクシダPA304240.JPG
孔雀の羽を広げたような・・・と言いますが、いつも赤ちゃんのよだれかけを思い浮かべてしまいます。

イイギリ(飯桐)
イイギリPA304400.JPG
秩父の方では「南天桐」とも呼ばれるように、朱色の実をいっぱい垂れ下げていました。

ウド(独活) ウコギ科
ウドPA304244.JPG ウドPA304245.JPG
最初は同じウコギ科のトチバニンジンかと思いましたが、近づいて黒い実がなっていてウドと分かりました。肝心のその実がピンボケですみません。少し触れると美味しそうなウドの匂いがしました。

もみじ台からの富士山
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このあと、頭の上の傘もとれてスッキリした姿を現せてくれましたが、雲のある風情も捨てがたいのでこちらを採用。

サルトリイバラ(猿捕茨)
サルトリイバラPA304248.JPG サルトリイバラPA304249.JPG
いつも沢山実を着けている株は、今年も鈴なりでした。この勢いはあと何年続く?

マロングラッセ ミッキーさんの手作り! しっとり蜜が沁みて超美味でした〜♪ ご馳走様で〜す(^0^)
マロングラッセPA304250.JPG

ツタウルシ(蔦漆)ウルシ科
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山桜の枝を乗っ取って、陽当たりの良い場所で真っ赤に色づいていました。ヒラヒラと足元に散ってきても、ウルシ科で触れば被れますので要注意。

ヤクシソウ(薬師草)キク科
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ヤクシソウが咲くと、秋も終わりが近づき冬がやって来るなぁと思います。

ホウチャクソウ(宝鐸草)実 イヌサフラン科
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青い実というのは、どうしてこう惹きつけられるのでしょう。赤い実とはまた違う大人の?魅力ですね。

イヌショウマ(犬升麻)実と葉 キンポウゲ科
イヌショウマPA304260.JPG イヌショウマPA304258.JPG

 サラシナショウマが咲いていたのに、花の写真を撮らずにいました。犬升麻の実の形は、花は全く違うのに同じキンポウゲ科のトリカブトに良く似ています。

アズマヤマアザミ(東山薊)キク科   コウヤボウキ(高野箒)キク科
アズマヤマアザミPA304259.JPG コウヤボウキPA244193.JPG

 アズマヤマアザミが草刈りで切り戻されて返り咲きしていました。沢山咲いている時よりも、一つの花として皆に綺麗だと鑑賞されて恥ずかしそうでした。同じキク科の木本であるコウヤボウキの花にもちょっと似ていますね。

ミゾソバ(溝蕎麦)  ミヤマタニソバ(深山谷蕎麦)タデ科  
ミゾソバPA214098.JPG ミヤマタニソバPA304261.JPG

「見返りブナ(橅)」の黄葉 ブナ科ブナ属
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 1号路を下っていくと、右に折れるカーブの所にブナ(白ブナ、本ブナ)とイヌブナ(黒ブナ)が生えています。ちょっと急なので、少し下がった辺りで振り返ると両者が比較して見られます。いつもこうして振り返って見ることが多いので勝手に「見返り橅」と呼んでします。この呼び方が少しずつ普及しているようで嬉しいです♪

 ブナの木には、何となく生きているという気配を感じます。「見返り橅」も人肌の温もりさえ感じられるような滑らかな樹肌、手を大きく広げ胸をはっているような、懐の深い神様の佇まいに思えます。

アカガシ(赤樫)どんぐり ブナ科コナラ属  カラスザンショウ(烏山椒)実 ミカン科
アカガシPA304266.JPG カラスザンショウPA304267.JPG

 アカガシの核斗にはビロード状の毛が生えています。ケムンパという可愛い毛虫のクラフトの材料になります。カラスザンショウの実は、落ちていても余り気に留められませんが、時に踏まれて柚子の実のような柑橘系の良い香りを醸すと、一躍人気者になります。

メグスリノキ(目薬の木)ムクロジ科カエデ属
メグスリノキPA304405.JPG
 
 もう少し紅葉が進むと、独特な濃いめのサーモンピンクに染まります。大きなプロペラ型の実も特徴です。

十一丁目茶屋前のイロハカエデなどの紅葉
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 陽当たりの良い所では、綺麗に紅葉が始まっています。

トキリマメ(吐切豆)実と葉 マメ科
トキリマメPA304270.JPG トキリマメPA304273.JPG

 その紅葉の下の斜面には、トキリマメとテイカカズラが茂っていて、かき分けて良く観ると面白い実がなっています。

テイカカズラ 実 キョウチクトウ科  アオキ(青木)双葉 アオキ科
テイカカズラPA304271.JPG アオキPA304262.JPG

 テイカカズラの「人の字型」の実。 湿った斜面では、アオキの双葉がいっぱい開いていました。

アキノキリンソウ(秋の麒麟草)キク科   キッコウハグマ(亀甲白熊)キク科 I氏撮影
アキノキリンソウPA304274.JPG キッコウハグマ小DSC_4210 (002)飯塚さん.jpg

 高尾山では何故か少ないアキノキリンソウ。ひっそり石垣の間に咲いていました。同じくキッコウハグマの花も閉鎖花が多いのですが、本当の花はこんなに可愛らしいのです。キッコウハグマの写真は同行のI氏撮影のものです。

ツルギキョウ(蔓桔梗)キキョウ科
ツルギキョウPA304275.JPG これもなかなか数が少ないものの、毎年幾つかの決まった場所で咲いてくれるツルギキョウです。今年は花を見に来られず、赤い実を探しましたが、これもみつかりませんでした。ただ、三ヶ所の株(蔓性)が皆とても元気そうで安心しました。

 未だ膝にサポーター、ストックを片手に、痛み止めを服用し湿布を貼ってという情けない状態なので、十分な写真は撮れませんでしたが、今の日影沢〜高尾山の様子を少しでもお伝えできていれば幸いです。

 これから益々紅葉が進み、大賑わいとなるでしょうね。コロナ対策を十分に、また、足元などの装備も抜かりなくしてお越し下さい。朝夕は気温が低いです。着脱容易な服装で防寒着もご用意下さい。


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posted by 山桜 at 23:24| Comment(8) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする