2021年11月09日

ヤモリと卵

 武蔵野自然観察園の飼育ケースの中でヤモリが卵を産みました。このヤモリはとても活発で、隙を見ては脱走しようとするので気が抜けません。よ〜く目を見て、逃げないように言い聞かせています。

ニホンヤモリ(守宮、家守)爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属
2021.11.08
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 ヤモリの目って身体と同じような模様があって、何処を見ているのか良く分かりませんね。真ん中に縦に並んでいる菱形の部分が瞳孔で、暗い所では巾が広くなります。

 夜行性のヤモリの目は人と違って、夜でも色を識別出来るのだそうです。

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 カメレオンのように体色の変化はしませんが濃淡は変えられます。辺りに溶け込むような、昔の土壁のような色合いと模様です。

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 ヤモリの手のひらには、趾下薄板(しかはくばん)と呼ばれる器官があり、極微細な剛毛が壁や窓に噛み合わさることによって生じる力(「もっとも弱い化学結合」と呼ばれるファンデルワールス力)で、ガラスでも凸凹面でも張り付いて登ることが出来ます。

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 粘液に包まれた卵。乾くとこの粘液で産み落とされた場所にくっつくのだそうで、移動させようとすると殻が割れてしまうとのこと。また上下の向きを保つのも細胞分裂上なのか大切とのことで、兎に角触らないでそっとしておきました。

 最初はこのようなクリーム色で、有精卵であれば段々と薄ピンク色になるようですが、どうも雌だけで飼育されているし残念ながら無精卵かなぁ? 引き続き観察し、変化があればお知らせします。気温にもよりますが、孵化までに1〜2ヶ月もかかるようです。

 また、通常は2個ずつ産卵するようですが、若い?小さな個体だったせいか1個だけでした。

 家の中の虫を食べてくれる静かな家の守り神ヤモリ、流石、目の仕組みといい、手のひらの仕組みといい、卵の粘液の仕組みといい、何だか人の役に立ちそうな不思議な力を秘めていますね。


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posted by 山桜 at 19:35| Comment(2) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする