2021年12月07日

ノイバラ(野茨)の赤い偽果

 こうして記事を書き続けてみて、改めて秋に熟す赤い実のなんと多いことかと思い知りました。更新をサボっていると赤い実だけで今年が終わってしまうかもしれません。

 今日の赤い実は、ノイバラの実です。花の後、刈られてしまうことが多いので、意外と綺麗に実がなっているのを見ないかもしれません。むさしの自然観察園では、クリスマス・リース用に丹精込めて手入れされ、綺麗な結実を沢山見ることが出来ました。

ノイバラ(野茨)バラ科バラ属
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陽当たりも良いので、綺麗に色づいています。リースの彩りに大活躍でしょう。
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 バラの実は、花の下に実るふっくらグラマラスな様子から、英語では「ローズ・ヒップ」と呼ばれます。ノイバラの実もローズ・ヒップには違いないのですが、ハーブ・ティーやジャムなどに用いられるのは、西洋の「ドッグ・ローズ」や日本在来種では「ハマナス」です。

 日本在来種のノイバラの実は、「営実」という生薬(下剤等)に用いられますが、残念ながら赤い実をそのまま口にすれば、下痢などを引き起こすので要注意です。山などでうっかり口にすれば、面倒なことになりますよ。同じバラ科バラ属でも、はっきり可食と分かっている種以外は口にしないことです。

花 2008.05 狭山丘陵
08-05 050.jpg
なんと、花の写真を探したら、こんな古いものしかありませんでした。いつでも撮れると思っているからか、意外に撮ってないことに驚きました。ヤマテリハノイバラ(ヤブイバラの変種アズマイバラ、オオフジイバラとも)等、花が白いノイバラの類の同定がややこしいのばかり撮っていて、基本種が疎かになっていたようです。


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posted by 山桜 at 17:42| Comment(2) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする