2021年12月16日

アオギリ(梧桐)鳳凰の木は実も摩訶不思議


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<2021.12.17 画像と青字部分の追記をしました。>

 花札の12月の図柄は「桐に鳳凰」ですが、これは中国の言い伝え、
     花札12月7746fac8f45ddbfb1fbfd1957578bf84.jpg
 「鳳凰は梧桐にあらざれば栖まず、
         竹実にあらざれば食わず」
 に因むものです。

 「梧桐の枝には12枚の葉がつき、閏年には13枚つく」
という言い伝えもあり、正に12月を締めくくるの相応しい木と言えますが、残念ながら、日本人が呼ぶ「桐(白桐)」と、鳳凰の伝承のある「梧桐(青桐)」は別の植物です。

 真っ直ぐに伸びた幹に大きな葉を付ける姿は似ていますけれど、梧桐はアオイ科(旧分類アオギリ科)、桐はキリ科(旧分類ゴマノハグサ科)です。

 図柄の葉はキリのような葉を3枚寄せて、下の写真のアオギリの葉に似せていますが、無理があるように思います。中国の書物に出てくる植物を日本にある植物になぞらえ、いつしか混同され同一視されてきた数ある誤用植物の一つです。

 さて、またしても前置きが長くてすみません。そのアオギリの実ですが、見てビックリな摩訶不思議な形をしているのに、街路樹や公園に植えられている割りに目を留められることが少なく残念で、是非、ご紹介したいのです。

アオギリ(梧桐)アオイ科アオギリ属 2021.11.11 
アオギリPB114516.JPG
元は筒型の実が、5つに割れ、その縁に小さな実を着けています。(写真は、三つ拾って寄せたもの)

アオギリPB104471.JPG
一単位は、このような舟形の縁に実が付いた形で、初めて見たときには一体どうなっているのか不思議でたまらず家に持ち帰って調べたものでした。

先日の「美し郷」で見かけた舟を押す人々のような石彫を見た時も、この実の形を連想していました。鳳凰の木の実と似た形、何か関連があるような気もして、得意の妄想が膨らみます。

アオギリPB104472.JPG
このシワシワの実を煎ると、コーヒーの代用に出来るとか・・・一体幾つ集めれば一杯のアオギリ・コーヒーが飲めるでしょう。

アオギリPB114517.JPG
青空に緑から黄色に変化していく大きな黄葉が映えて見事でした。

 「坂の上の雲」にも登場していた俳人「河東 碧梧桐」も、この木を愛でていたのでしょうね。


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posted by 山桜 at 16:03| Comment(8) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする