2022年03月25日

寒緋桜系の桜(2)

 白に近い薄紅色のソメイヨシノ全盛の時代から、段々と濃いめの紅色が好まれるようになっているのは時代の流れでしょうか。そうなると先にご紹介した「寒緋桜」が交配親として大活躍です。

 遠目にも華やかで一際目立っているので、気になっている方も多い桜だと思います。

ヨウコウ(陽光)「天城吉野」X「寒緋桜」
2022.03.25
陽光P3256078.JPG
咲き始めは全体が濃いめの紅色です。
(天城吉野は、染井吉野と同じ両親(江戸彼岸 X 大島桜)で、染井吉野の起源の研究の中で生まれた桜だそうです。)

陽光P3256077.JPG
少し日が経ってくると花弁に赤い筋が目立ち、花糸も紅色に染まってくるので、真ん中が赤っぽく見えるのですが、この日は未だ咲いたばかりでした。

花弁も17−22mmと大きく、その質もしっかりしていて、私の中では儚さよりも力強さを感じる桜です。


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posted by 山桜 at 23:54| Comment(0) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

神代曙(ジンダイアケボノ)開花

 天狗巣病に弱く、クローンであるが故に一斉に衰弱傾向にある「染井吉野」の後継種とされる「神代曙」。そのかけ声は何年も前から聞こえて来て、毎年記事も書いていますが、どうもそれ程植え広がっていないようです。思ったより「染井吉野」が踏ん張っていて、罹患部分を切り取れば結構生きながらえているのですね。

 それより何より、あの春霞を思わせるほんのり薄紅の花色、端正な花型、枝を横に延ばして広がる堂々とした姿、一斉に咲いて潔く散りゆく風情・・・長い間親しんできた「The 桜」の姿を愛してきた人々は、おいそれと他の桜に気持を移せないのでしょう。

 代替え種になりえるかどうかは分かりませんが、神代曙は愛らしい優秀な品種だと思います。

神代曙(ジンダイアケボノ)
2022.03.25
神代曙P3256076.JPG

神代曙P3256073.JPG

神代曙P3256072.JPG

試しに、先日アップした染井吉野と並べて比べてみましょう。

ソメイヨシノ小P3255982.JPG 神代曙小P3256076.JPG

ソメイヨシノ小P3255976.JPG 神代曙小P3256073.JPG

ソメイヨシノ小P3255979.JPG 神代曙小P3256072.JPG

 どうでしょう・・・私には、染井吉野の方がすっきり洗練された大人、神代曙はふっくら頬を染めた愛らしい少女のように見えます。遠目に見ると更に色合いの違いが明らかです。

 全部植え代わるには相当な年月がかかるでしょうし、混在して桜色の濃淡が出るのも多様性の時代に合っているかもしれませんね。


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posted by 山桜 at 22:54| Comment(6) | さくら・桜・櫻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

土筆坊 と スミレ

 ススキ野原が刈り取られて明るい草原が広がった所を、枯れ草をガサガサと踏み分けて進むと、あっちにもこっちにもニョキニョキとツクシンボが伸び上がって来ていました。

ツクシ(土筆)スギナの胞子茎 トクサ科
2022.03.25
ツクシP3255988.JPG

 緑の草の中だったら、ツクシ達も綺麗に撮れたかもしれませんが、枯れ草の中では、愛らしくツンツン並んだ様子がどうにも上手く撮れませんでした。

ツクシンボウタチツボスミレ
ツクシP3255990.JPG

 悪戦苦闘していたら、タチツボスミレが『こっちこっち!』と呼んで助けてくれました。沢山並んだ土筆坊は撮れませんでしたが、こんな絵本の中の世界のような可愛らしい風景が未だ残っていて、嬉しいなぁ


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posted by 山桜 at 20:53| Comment(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする