4月の龍崖山で沢山咲いていた大好きな花、ヒメウズ。とても小さいけれど、よく観ると凝った造りでオダマキの花によく似ています。若し、見かけたら、俯いて咲いているこの花をそっと覗いてみてください。
ヒメウズ(姫烏頭)キンポウゲ科ヒメウズ属(又はオダマキ属)
2022.04.12 龍崖山・飯能市
全体の姿。葉も花も咲き方もオダマキに良く似ています。ただとても小さくて草丈は10〜25cm程、花も直径5o程で、よく観なければ気付かずに通り過ぎてしまうでしょう。気付かずに通り過ぎてしまっては勿体ないこの美しさを是非、お伝えしたいのです。
外側の花弁に見える部分は萼片で、その内側で筒状に重なっているのが本当の花弁です。その花弁に距と呼ばれる突起(写真で萼片の分かれ目の部分にプツプツと出ているハチミツ色の部分)がある所もオダマキに似ています。それでオダマキ属に分類されることもあり、またその突起が短い等の理由でヒメウズ属として独立した分類ともされています。
俯いて咲いているので、なかなか花の様子が見えないのですが、たまたま倒れていた花があって中を覗くことが出来ました。
雌しべ雄しべを大切そうに包んで筒状になっているの薄黄色の部分が花弁です。横に緑の果実が見えますが、この形が同じキンポウゲ科のトリカブト(烏頭)の果実に似ているので「姫烏頭」の名が付いたのでしょう。地中に塊根(有毒)があり、民間薬として用いられたこともあったようですが、現在は使われていません。
ケシ科のムラサキケマンと一緒に生えていました。比べて見ると、その小ささがお分かりかと思います。久し振りに、そこら中に小さな鈴状の花を揺らしている姫烏頭の群落に囲まれて、妖精の仲間になれたように幸せ一杯の春の日でした。
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