2023年06月20日
三つ峠 ヒメムヨウラン(姫無葉蘭)
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ヒメムヨウラン 姫無葉蘭 ラン科サカネラン属
2023.06.15 三ツ峠
高さ10cm程の小さなランで、暗めの針葉樹の林床、這いつくばるように堪えて撮りましたが難しい。
茶色の落ち葉が積もる中、存在を知る人しかみつからないような地味な花。
オマケに腰が折れているので、株元がボケていますが、葉が無い=無葉蘭で、光合成をせず木の根の菌根菌と共生する菌従属栄養植物。「らんまん」に登場したヤッコソウは、光合成をせず木の根に寄生する寄生植物です。
一つの花を観れば、ちゃんとラン科の花の形をしています。
背萼片/側萼片(左右)/側弁(左右)/唇弁はほぼ同質同長(約3mm)
ところがどっこい! 図鑑に「花は倒立している」という気になる記述が・・・「えっ、倒立って一体どういうこと??」
ラン科の花の多く(一番有名なカトレアを頭に浮かべて)は、「唇弁」と呼ばれる大きく下方に垂れ下がる花弁が目立ちます。先日のカモメランでは赤紫の斑点が付いていた部分です。これが普通の位置だとすると「ムヨウランの花は逆立ちしている」ということになります。
そう言われて見直せば、上向きの一片が一番大きく[唇弁」に見えます。
調べてみると、大部分のラン科の花は何故だか子房が捻れて花が180度回転している為、唇弁と呼ばれる花弁が下向きになっていますが、本来の花の構造は、唇弁は上方。ということは・・・子房が捻れていないムヨウランが倒立しているのではなく「大部分のランの花は倒立している」ということではないでしょうか。
まぁ、混乱を避ける為には、少数派の方を「倒立している」とする方が穏当ですよね。それにしても、何故、大部分のランの子房が捻れて唇弁を下向きにする必要があったのか? 最初は、一番目立つ「唇弁」を上にして虫たちにアピールする積りだった筈。湿っぽい所に生えるので、雨露よけかな? う〜ん、ラン科、面白いですね。悔しい、時間がな〜い!引き続き考察し続けます。
こちらの蕪は、花が終わりかけ、子房が膨らみ始めていました。この株を見ると「無葉」と言いながら、退化した鞘上の葉が着いていますね。
一株みつければ、目が慣れてきて周りでも見つかり始めます。絶滅危惧種なのですが、先輩の経験談では、ある所には未だ結構あるのだそうで、みつかりづらいだけなのかな?
盗掘の心配は・・・売れ筋ではなし、余りなさそう? それでも菌従属栄養植物ですから、移植厳禁。盗掘は論外、購入も絶対にしないで下さい。購入する人も植物を絶滅に陥れる共犯者です。
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