2024年01月17日

多摩丘陵 小野路(1)



2024.01.17

 多摩丘陵、町田市の「小野路」は、室町時代の文献にも地名が記されている程の古い歴史を持ち、現在も都内有数の「里山」地域が残る魅力的な土地。探検隊長のご案内で、さて何に出会えるのか、楽しみ楽しみ。

小野路の一里塚 解説
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*「助郷」とは、江戸時代、宿場常備の人馬が不足する場合、幕府・諸藩によって人馬の提供を命じられた付近の郷村のこと。また、その夫役を指す。初めは臨時的なものであったが次第に恒常化し、農村疲弊の大きな原因となった。

小野路(現在)
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小野路(幕末)
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天保年間に製作された絵図によると、小野路宿では、小田原道、神奈川道、布田道、府中道、八王子道の5つの道が交わっていたとされます。

おおやまみち/至厚木 道標
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拡大して読めたのは「おおやまみち/至厚木」ということなので、先掲の看板や地図にもあった「大山詣」の道標ですね。新しく作った物でしょう。

ホラシノブ 紅葉      葉裏のソーラス
P1173191 小野路 ホラシノブs.jpg P1173192 小野路 ホラシノブs.jpg
常緑性シダのホラシノブは鮮やかに紅葉して綺麗。葉裏のソーラス(胞子嚢群)は裂片の先につきます。名前の通り少し薄暗い「洞」内のような場所に生えることが多いようです。こちらでは湿り気のある土手に生えていました。

道祖神
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小野路は柚子だらけ
P1173195 小野路 柚子m.jpg
道端にも道中にもそこら中にボタボタ大量に落ちていて、車にひかれた柚子の香りに包まれ歩く快感。エア柚子湯?

タマノカンアオイ?
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花が無くて決めてに欠けますが、葉の特徴(葉脈が凹みやや艶あり)からタマノカンアオイかと。少しランヨウアオイ気味?

林の中をくりぬいたような道
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小野路城址 解説板
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土塁や空濠などの遺構が見られ、小町井戸、滝壺と呼ばれる湧水もあり、中世山城の面影を伝えています。

小町井戸 解説板
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小野路の名に残る「小野氏」については、小野神社で後述します。

小町井戸
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お城に水源は大切。降雨量の少ない今の時期でも涸れずに湧いていました。

ハナミョウガ/花茗荷 ショウガ科ハナミョウガ属
P1173201 小野路 小町井戸 ハナミョウガm.JPG
帰宅後調べても保護すべき植物として特に記載されていなかったので、持ち込まれた栽培種かもしれませんが、関東以西の暖地の林内に生えるもので、東京都ではなかなか見られない植物です。自生種であれば尚のこと貴重です。荒らすことなく美しい花や実を観察しましょう。

(参考)ハナミョウガの実 千葉 南房総 2022.12.25
PC252500 ハナミョウガ 実s.jpg

小野路城・本丸(主郭)跡に建つお社
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小山田城の副城として築かれた小野路城は別名「結道(ゆいどう)城」。結道とは、由井道の意味で「由井へ繋がる」から来ているとされています。鎌倉古道沿いで交通の要衝だったのでしょう。

(つづく)


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posted by 山桜 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする