楳図先生には、吉祥寺の南口映画館の前の交差点ですれ違ったことがあります。恐らく取り巻きの方々大勢とご一緒でしたが、楳図先生だけ独特のオーラに包まれていて、遠くからでも直ぐに気がつきました。
私の方は一人、何故か周りに誰もおらず、一瞬、時が止まった空間に飛んだような不思議な感覚に包まれました。今でも鮮明に思い出せます。すれ違っただけなのに、本当に優しい、純粋な方なのだなぁと感じました。
しかし、そんなお方が描かれたマンガは、子供の私には本当に怖かった・・・大家族の中で全少年少女漫画誌を通読していた私でも、同時代の古賀先生のまんがはギリギリ読めても、楳図先生のまんがはそ〜っと開いて横目で流し読みしか出来ませんでした。なので、今でも思い出すとドキドキして、きちんと語れないのが悔しいです。今なら直視して読めるかなぁ
水木先生や楳図先生のお蔭で怖いもの耐性が培われたのか、いまどきの呪術廻戦の呪霊などは全然怖くない。いや、感性が鈍くなっただけかな。
楳図先生、私に根源的恐怖の思い出をありがとうございました。恐怖は人の心が生み出すものなら、あの頃の私の心には怖れがいっぱい詰まっていたのでしょうね。分からないものに対する怖れ、畏敬の念を忘れずにいたいです。
グワシッ!
楳図先生の亡くなられた10月28日、奇しくも「シロヨメナとミズヒキの紅白」の記事を書いていました。紅白は先生のお気に入りの配色でした。怖い物を描かれていた分、悪いものを引き寄せないように紅白を纏っていらしたのでしょうか。
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ラベル:楳図かずお