2010年07月20日

ニイニイゼミ・羽化

 ハルゼミの姿を殆ど見かけなくなった今、この辺りで一番小さい、ニイニイゼミの羽化ホヤホヤ、森の妖精のような可愛らしい姿を庭の片隅でみつけました。

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 クローズアップ写真で巨大化していますが、本当は体長3p程です。
 羽化したてで色が薄く青みを帯びています。 <2010-07-19 17:19>

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 羽がしっかりと延び切り乾いてきたら、視線を感じたのか羽をパタつかせながら、恥ずかしそうに上へ上へ上と昇って行ってしまいました。

 「照れるなぁ…こっち見るなよ〜」

って言ってるような? 不躾な観察をして、ごめんなさいね。

10-07 001.jpg
 後に残された空蝉を貰って葉っぱの上でパチリ。
 脱殻の中から伸びる白い糸はへその緒のよう…生命の名残を感じます。
 
 ニイニイゼミの脱殻にはご覧のように一面に土がついています。
 小さくて土のついた脱殻ならニイニイゼミに間違いありません。


 ミンミンゼミの声は、♪ミ〜ンミンミンミンミ〜ン と聞こえますが、
 ニイニイゼミはどうしても、♪ニ〜イニイニイニイニ〜イ とは聞こえず、

 私には、♪シ〜〜〜〜〜〜〜〜イィ  と聞こえます。


      閑けさや 岩に染み入る 蝉の声


 この「蝉の声」の主は諸説ありますが、芭蕉が訪れた7月中旬の山形・立石寺という条件では、「ニイニイゼミ」が有力視されています。 私もそれを知るまでは、ずっと「ヒグラシ」と思っていたのですが、確かにニイニイゼミの鳴き声の方が閑で岩に染み入っていく雰囲気があります。 それよりも更に、岩から染み出して来ているようにさえ思えます。 

 ヒグラシの声にはもっと涼やかな水気を感じます。
朝夕のやや暗い森の湿度の中で聞くせいでしょうか。 
 

posted by 山桜 at 15:40| Comment(14) | TrackBack(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 珍しいニイニイゼミの羽化ですね〜♪ こちらもすっかり夏の風物詩になった
蝉の脱皮バースデイ-☆^^¥ 空蝉は嬉しい置き土産でしょうか?。^;ゞ 私、
ニイニイゼミの羽化を見たのは一度っきり><; 当地はもっぱらアブラゼミと
クマゼミが殆どです。
 蜩の鳴き声は別格ですね^^  森のソリストっていう感じかな〜ぁ-☆♪
Posted by メダカの目 at 2010年07月20日 22:49
◆メダカの目さんへ
 ニイニイゼミの羽化は初めて見ました! 大体は鳥の目が
利かなくなる夕方頃からが蝉の脱皮羽化の時間帯と思っていて、
ニイニイゼミがこんなに明るい内からだと知りませんでした〜
それとも庭が今立込んで薄暗いので時間を間違えたのでしょうか?

 クマゼミは関東にも進出中らしいですが、未だこの辺りでは
あの喧しいシャワシャワ音は聞こえてきません。そう言えばここ数日、
余りに暑すぎるのか蝉が静かなような…
雨が降らず樹液も足りないのかしら??

 カナカナ…が聞こえるとス〜っと涼しく感じますね☆
Posted by 山桜 at 2010年07月21日 19:48
セミやトンボの羽化って神秘的ですよね!
ケンブリッジのマーケットで買ったセミ(本当はハエ?)は,小学校に貸し出しても無事でした。
買う時に関西弁で値切ったのが,懐かしい思い出です。
Posted by 酒徒善人 at 2010年07月21日 22:30
◆酒徒善人さんへ
 大体はコロンとした幼虫か蛹からの大変身、あのヤゴから
スラリと長い尾や羽が伸びだす様子も感動的ですね〜!

 ハエ?セミ?鋳物の灰皿、すごく印象に残っています^^
壊れたのは陶器の品だったのですね。 調べたらナント
多分殆ど同じ品がネット通販で売られてましたが、やはり
その土地で買ったからこその思い出ですよね☆
Posted by 山桜 at 2010年07月22日 14:03
アブラゼミの羽化は
一晩掛って観察したことがあります
羽化直後はものすごく美しい
淡い緑色なんですよね
あの茶色いアブラゼミ…
Posted by 幽黙 at 2010年07月24日 10:57
◆幽黙さんへ
 あの羽化したての淡い翡翠色は天女の羽衣か妖精か…
この世のものではないような美しさですね。

 ニイニイゼミやアブラゼミのように木肌の色合いに似せるのと
いっそ羽を透き通らせてしまうのと、どっちが保護色として
いいんでしょうね〜 やはり好んで止まる木に依るのかなぁ  
Posted by 山桜 at 2010年07月24日 17:59
暑い・・・暑い・・・パソコンを置いている部屋は南と東向きなんで、冬はごくごく過しやすいんですけど・・・夏は・・・ということでおさぼり。中京では、たまに蝉の声が聞こえると何処にいるか探すくらいです。蝉の声って大きいんですよねえ。
Posted by 山口ももり at 2010年07月25日 09:27
このセミさんは、地表に出て始めてあった方が天女様のような山桜さん、なんと幸せなセミでしょう。このセミさんは「人間って、綺麗ナンダァ〜」鎌倉もセミが鳴いておりますが、今年は少なめに感じます。
Posted by 鎌倉とんぼ at 2010年07月26日 07:28
わあ!!o(⌒0⌒)o
さくらん、ありがとう♪♪

あのね、ちょっと前に母が
「チイセミが網戸にとまってるよ♪」って
教えてもらって、裏からみたら、このセミだった!!

ウラからだったけれど、羽の色が同じだと思う。
母の色の見方がそういう表現になってたんだね。

う〜ん、感動!!
さくらん、すてきなお写真と瞬間をありがとうねo(⌒▽⌒)o
Posted by やゆよ at 2010年07月29日 01:25
◆ももりさんへ
 奥多摩の奥、標高1000m弱の朝晩は肌寒い程のキャンプ地から
無事戻って参りました。 

 帰宅を待ってリフォーム工事も再開。 職人さんが5人、
家の中に他人が居ることに麻痺してきたこの頃…といっても
職人さんって好きですし仕事を見るのも好き、毎日刺激的です♪

 今日は庭の桃の木でミンミンゼミの羽化を見ました♪
Posted by 山桜 at 2010年07月29日 21:37
◆鎌倉とんぼさんへ
 わわわ…格別なお褒めのお言葉、ありがとうございます〜!
滅多に褒められないので嬉しいやら恥ずかしいやらどうしましょう。
私にはどう見てもセミさんは怯えているように見えましたが…^^;

 やはりセミの声、少なめでしょうか…。 蝉時雨という程の大勢の
蝉のコーラスは聴かれませんね。 

 奥多摩の夜〜早朝、「鵺」の声の正体と言われる「トラツグミ」
ヒィ〜〜フィ〜〜という闇の底から響いてくるような声を聞きました。
聞きました。
Posted by 山桜 at 2010年07月29日 21:47
◆やゆよんへ
 この写真は未だ羽化したてで、この辺のニイニイゼミの
本来の色より大分薄いんだけど、羽にこういう模様があるのは
ニイニイゼミの仲間しかいないので、多分同じなのかな〜

 奥多摩は涼しくて別天地だったよ〜東京の熱が去るまで
暫く山の中に籠っていたかったなぁ…と思ったけれど、
帰宅して今日はこちらでもとても涼しくて、一日涼風が吹いて
過ごしやすく助かったよ♪
Posted by 山桜 at 2010年07月29日 21:54
   
 えっ、あのヌエ・・・トラツグミの声を聴かれたのですか? 
なんとも表現し難い声(響き)ですよね〜@@  私も学生の部活動で、
赤川(大分と熊本の間)キャンプでテントを張った時、ぬばたまの闇に
聴きました♪  でもそれっきり。。><;  感激ですよね〜☆
Posted by メダカの目 at 2010年08月03日 09:01
◆メダカの目さんへ
 開店休業状態の拙ブログへコメントありがとうございます〜(TT)
家の修繕もやっと先が見えてきました。 後は外壁と屋根の
塗装…お盆前には終わりそうです♪

 私は戸隠で初めて聞き今回2度目でしたが、何度聞いても
異界から響いてくるような神秘的な声ですよね〜
赤川…久住山の近くだったような…九州一周の旅では、
瀬の本高原YHにお世話になりました。 ペアレントさんや
お子さんの笑顔まで、今もはっきり覚えています♪
懐かしいナァ 今も変わらずお元気でしょうか…
Posted by 山桜 at 2010年08月03日 18:48
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