チャチャさんに戴いた八手花笠(ヘレボルス属のレンテン・ローズ)、2年目の4月を迎えると共に、魅惑的な蕾をむっくりと擡げて、ご覧のように見事に咲き始めてくれました! チャチャさ〜ん、とっても素敵なお花が咲きましたよ〜♪ ありがとうございます^^
まだまだ沢山の蕾があります。 一つの花が、といっても花弁に見える部分はガクなので、花姿も崩れず咲き続ける期間がとても長いようです。
レンテン*・ローズの和名は「八手花笠」の他にも、「寒芍薬」「節分草」とも呼ばれるようです。けれど芍薬も節分草も昔ながらに親しまれている別の花がちゃんとあるのですから、私は用いたくありません。
「寒牡丹」と言えば、特別に手をかけ未だ寒い時期に咲かせる二季咲き牡丹をさすのですから、それに対比して早く咲かせた「寒芍薬」かとも思われ紛らわしいです。
「節分草」にいたっては、私の大好きな本家の花がありますのに、後から来て名前の乗っ取り?はあんまりと思います。 多分よく名前が分からなかった頃に図鑑などで探して、花の雰囲気が似ているので取り違えたのではないかと思いますが…。
それらに比べれば、見たまま表現は否めませんが「八手花笠」はいっそ潔い。
葉は、確かにヤツデの雰囲気を持っていますし、
花姿は花の笠そのものです。
またご存知の方も多いと思いますけれど、園芸店などで「ヘレボルス属」のことを総称して「クリスマス・ローズ」と呼んでいることがあります。 日本ではキンポウゲ科クリスマス・ローズ属との属名がついてしまったので、仕方がないのですが、元々「クリスマス・ローズ」は、イギリスでクリスマスの頃に咲く、ヘレボルス属の中の「ニゲラ」という白い花を咲かせる原種のみをさします。(白花なのにニゲラ=黒い、という名なのは、薬草として用いる根の部分の色が黒い為)
それに対して3月〜4月の復活祭の頃に咲くヘレボルス・オリエンタリス種を「レンテン*・ローズ」と呼びます。 また、中国〜ヨーロッパまでの原産地も色々の原種を掛け合わせたハイブリッド種も沢山出ており、この仲間の総称としては「ヘレボルス」を用いるのが妥当と思います。 しかし、この「ヘレボルス**」の語源が実はちょっと不穏なので、知る人には好まれず広まらないのかもしれません。
ヘレボルスは、昔から高い薬効が知られ、薬=毒、「悪霊を祓う植物」として植えられて来た歴史も持っているそうです。
*レンテン:レント=復活祭46日前から前日迄の日曜を除く40日の潔斎期間。
復活祭(イースター)が「春分の日の後の満月の次の日曜」とされ、
毎年日が3月末〜4月末頃の間で変わってしまう為、大体その頃の
期間ということで、イースターではなくレンテン(レント期間の)
を用いたのではないでしょうか。
*ヘレボルス:ギリシア語 hellion(殺す)+bora(植物)
と言うことを踏まえますと、和名も貰い確かに山野草の趣はありますが、「茶花」としてはどうなのでしょう…。 知ってしまうと戸惑いますね。
<追記> 「人を殺める」というより「悪霊を退散させる」「魔除けの」植物と考えれば良いですね^^
2011年04月09日
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わぁ、プロ級の腕前の鎌倉とんぼさんにお褒め戴けるなんて、
畏れ多くも嬉しすぎ!どうしましょう♪♪♪
私には腕などというものはなく、ただその花の良さがどうしたら
写せるかなぁ…との思いだけで撮っています。
「八手花笠」と聞くと、花笠を手にもって踊る山形の
花笠踊りが思い浮かんで、思わず微笑んでしまいます。
写真の花も踊っているように見えませんか^^?
やっぱり、違うってすばらしいね!
多種多様、百花繚乱。。。
本来なら今からしばらくの間
うかれうかれて花と舞い。。。
でも、散るからこその宴だと思えば
花の語源もなんとなく、理解できるような
気もします。。。。
写真のお花は本当に魅惑的な色合い、濃淡の風情がすばらしい・・「八手花笠」の名も忘れ難いです。
桃のお花もなんとも目を奪われる美しさです・・
流通上は100%「クリスマス・ローズ」ですね。
「クリスマス・ローズ オリエンタル種」などの名で流通してます。
属名が「クリスマス・ローズ」では、
属名で流通することも多い園芸界では間違いとも言えず、
「レンテン・ローズ」の名でお店に並べたら、
まず間違いなく、
「これはクリスマス・ローズとは違うんですか?」
と聞かれるでしょうねぇ。
辺りは花でいっぱいです。
今朝からは地域の奉仕作業,(田んぼへの)水路の清掃。
その作業をする横を,たくさんのハイカーが歩いて通り過ぎました。
口々に「春っていいわねぇ〜」って云っていましたよ!
なにはともあれ、春になったねぇ…今朝も知事選の帰りに、
ふらふらと里山歩きを楽しんだよ♪ ぐんぐん伸び行く新芽の
勢いには、本当に元気を貰えるね〜!
>花の語源もなんとなく、理解できるような
気もします。。。。
これは、ヘレボルスの語源のことかな?
何だか「殺す」って訳すとビックリだけれど、「祓う」「除ける」
という意味にとれば、「非常に力の大きい、偉大な」と意訳も
可能かも。 ヘレニズム文明なんて、寧ろその意味なのかな〜
なんて適当な妄想もしちゃう♪
前にもそんなお話しましたね〜 本来のクリスマス・ローズの
和名は白州正子さんが「初雪おこし」と命名されたとかも。
「初雪おこし」ってなんて美しい名前でしょう…(ウットリ)。
クリスマスは日本人にも馴染みですけど、イースターやレントは
知る人も限られ、和名付けにもご苦労が多いでしょうねぇ
私、実は過去、このブログに大分花屋さんの悪口書いて来てるんだ〜ゴメン! 「売らんかなの名札付け」とか言って…
やはり園芸店や花屋さんは、植物を家庭に送り出す窓口なのだから、いくらイメージが良くて売りやすいからといって、誤った名前のまま売るのは、止めて欲しいなぁと思って…(例えば「斑入アマドコロ」を「鳴子百合」、「夜顔」を「夕顔」とか)
クリスマス・ローズとレンテン・ローズは、愛好家の間では、とうに知られていると思うので、そこをきちんと区別していたら、「あ、この花屋さんはちゃんと分かってる!」って期待されるかもよ^^
>「これはクリスマス・ローズとは違うんですか?」
って聞かれたら、答えられる花屋さんでいて欲しいなぁ。
ほんと、何はともあれ、春ですよねぇ。。。
被災地の方々にとっても、これから暗く寒い冬が来るのではなく、明るく暖かい春が来るのがせめてもの救いかと…。 少しでも早く北の方もあったかになって欲しいです。
農作業をされる横をハイカーがうっとりと春に浸りながら通り過ぎる…平和な風景に心和みます。 そろそろ旅に出られるかなぁ…やはり西ではなく北にお金を落としに行けたらいいなと思うのですが…。
近くの山桜さん^^は、殆ど花を散らし美しい葉を茂らせています。
こちらも桃が満開で丁度見頃です。 春の勢いがまして眩いほどですね♪
詳しいご説明有難うございます。 艶やかで美しい。。。うっとり〜☆
花のうつむき加減が本当に花笠踊りの雰囲気ですね〜。 でもやっぱり
洋花。 クリスタルの花瓶にさして窓辺に飾りたいです^^¥
こちらの山桜さんは、先に伸びる葉が赤く山を彩り始めました♪ 花もちらほらと…雑木の新芽とのコラボがことの外美しい頃ですね〜
洋花でありながら、少なくないお茶人が何とか茶花に…と所望されたお気持ちも分かる気がします。 その俯き加減の花姿といい渋い色合いといい、菜の花の後すぐの季節に咲くことと云い…。表ではやはり寄付止まりでしょうか^^;
大震災が引きずり やる気がおこりませんでしたが 数多く花開くにつれ 気持ちもかわってきました。
いただいた利休梅 新芽もでて しっかり根付いてくれています。 本当にありがとうございます。
売れる売れないっていうより
買う側にも
クリスマスって響きが
いいんだろうな…って
レンテンもそうだけど
花
植物にはときどき
気の毒な名前だったり
その薬とか毒のために
変な伝説のおまけがついたり
可哀想ですよね
例えばマンドラゴラとか…
いえいえ、どちらも日本では、クリスマス・ローズ属なのですから、誤りとまでは言えませんよ〜 そこは鉄線とクレマチス(センニンソウ属)のケースとは、ちょっと異なりますね。
大震災から1ヶ月、ホッとする間もなく今日もまた大きく長く何度も揺れてくれましたね… 余震は長期に渡ると覚悟していても、心臓が持つかしらん…まだドキドキしています(><;)
わ〜っ利休梅、新芽が元気の伸びだしてくれたのですね〜、やった〜♪♪♪ 丁度あの3月11日の揺れの中で送り出したので、復興と共にすくすく育ってくれると嬉しいです^^
また緊急地震速報。。。
ふう…(テーブルの下から這い出てきました^^;)こちらでは大きな揺れではなくヤレヤレでしたが、震源地に近い地域の方々は気が休まらないことでしょう。 しかし、震源地がだんだん南下していて明日は我が身かもです。
そうですね〜クリスマスの響きは魅力的かしらん。 レンテンも潔斎の中にも春を待つ浮き浮き感があって、私は好きですけれど日本ではあまり一般的ではないですものね。
マンドラゴラって子供の頃、ものすご〜く怖かったです! 暫くは、大根とか抜く時にも悲鳴がしたらどうしようかと…(苦笑)
オトギリ草が弟切草と知った時もショックだったなぁ…こうしてお花の話してる内にドキドキもおさまってきましたよ。 ありがとうございます^^
映画「パンズ・ラビリンス」、不気味なダーク・ファンタジー。
嫌いじゃないです。
「パン'ズ ラビリンス」全く知りませんでしたので、検索してみました。 両親に顧みられない子供がファンタジーの世界へ入っていくお話って、いまの社会を反映してか多いのですね。 お薦め☆幾つ? 見つけたら見てみたいです。
最初にマンドラゴラの名前を知ったのは、どこだったろう…何かのマンガの中かなぁ…その後、実際に同じ名前の植物があるのを知った時もビックリでした^^;
万人向けではないのですが、☆五つで★四つかな。
ダークなムードが好きで。
悶えるマンドラゴラ...
ダークサイドがお好みとは意外でした〜 そうかぁ、やっぱり私が知ってるくさやさんは小学生の男の子のままなんだなぁ