2006年07月05日

半夏生(4)・拾遺

 今まで半夏生について書いてきましたが、まとめ切れなかった
話題、その後に集まった情報などをここに箇条書きにして、遺して
おくことにしました。 随時更新します。

「半夏生」の決め方
 従来は夏至から11日めとされたが、現在は天球上の黄経100度
 の点を太陽が通過する日。 毎年7月2日前後。

「天から毒が降る」 天から毒気が降る日とされ、色々な禁忌がある。
 (例)毒が入らないように井戸に蓋をする。
   竹林に入ってはいけない(竹の花が咲いたり消えたりする
   ことがあり、それを見た者は死ぬとされた。埼玉)
   この日に採った筍、山菜、野菜は食べてはいけない。
   この日(またはそれ以後も)作物の種を蒔いてはいけない。
   豆や雑穀の煎りものを禁じる。(志摩・熊野沿岸部)

7月2日は「蛸の日」
 日本記念日協会認定(2001年7月22日付)
 主に関西地方でこの日に蛸を食べる。(毒の吸出し、毒払い、
 タウリンなどでの滋養強壮)

「饂飩の日」
 香川県生麺事業協同組合制定(1980(昭和55)年)
 主に讃岐地方では、饂飩を食べる。(新小麦粉による毒払い)

「はげっしょ鯖」
 主に若狭地方(福井県)では「(半夏生)はげっしょ鯖」と称して
 焼き鯖を食べる。
 (殿様が、普段庶民はなかなか食べられなかったご馳走の焼き鯖で
 この日に栄養補給することを奨励した。)

「半夏半作」
 半夏までに田植えを終えないと半夏半作になる
 (昔の稲の品種は今より田植え時期が1〜2ヶ月遅かった)

「半夏の禿げ上がり」
 梅雨の長雨もこの日には晴れ上がる(香川など)

「半夏雨」
 この日の雨は大雨になることが多い。

・半夏生より5日間は農作業を休む。(この5日間を半夏生とも呼ぶ)

・半夏生の天候によってその年の稲の豊凶を占う

妖怪「ハンゲ」
 ハンゲという妖怪が、この日田畑を徘徊するのでその難をさける。
 (三重・農作業を休む理由の一つ)

「虫送り」 稲の害虫をたいまつの火で追い払い豊作を願う行事。
 炎の行列が緑の水田を幻想的に照らす夏の風物詩(香川・小豆島)
ラベル:半夏生
posted by 山桜 at 00:00| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 祖先からの伝え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
節分の「巻き寿司」もあんなに定着するのだから・・・土地柄と商売との結びつきも面白いものですよね。
Posted by 酒徒善人 at 2006年07月06日 18:05
☆酒徒善人さん、おはようございます♪
 どうも半夏蛸の歴史も節分の太巻き同様、そう古くはないようで、
そこはかとなく、いや、かな〜り商魂のニオイがするようです^^; 

 はげっしょ鯖も半夏饂飩も、それぞれ町おこしに役立てようと
各地いろいろ頑張ってます。さなぶり餅も全国に広がりを見せるかも〜!?
さなぶり屋さんに宣伝料貰えるかな? その時は山分けしましょうね〜♪
Posted by 山桜 at 2006年07月07日 09:49
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