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イメージポスター コクリコ(ヒナゲシ)の花
イメージポスターの絵は、企画・脚本の父・宮崎駿によるもので、この映画の監督を務めた宮崎監督の息子・宮崎吾郎氏の映画のキャラとは差異あり。
コクリコ=コケコッコ = 花が鶏の冠に似ていることから。
見終わった後の映画館がこんなにシンと静まり返っていたのは初めて。皆それぞれに思いは違うのだろうが、何となく口を開けないその気持ちは分かる。いわく表現しがたい感情に陥っていて、なかなかその中から出てこれない。つまりは物語の中に入ってしまっていたということなのだろうか?それ程にできの良い映画だったのだろうか?
最初に私が口に出せたことは、
「もっと良く作れたのに勿体無いね。」
「要所要所、盛り上がり所の音楽の使い方、間違ってない?」
「駿さんだったら、何かを喋る前に躊躇いとか戸惑いとか、もっと微妙な心の動きを入れるだろうね…」
ケロは、
「これって…未完成?」
と、まぁ簡単に言える批判的なことばかり。だからといって、面白くない映画を見てしまった後の「時間とお金を返せ」感は無いのだ。嫌いでない映画だから、もっと良くなったのに…とも思ってしまう。ケロなどは、凡そ物語の背景に共感できそうもない若い年代だけれど、
「こういうのって、今の若い人にこそ見て欲しい」
などと言う。
この映画の中には、嘗て日本に居たであろう、純潔で勤勉で礼儀正しい一方で型破りな行動も起こせ、熱い思いを仲間を動かしつつ貫き通すことのできる若者と、彼等を見守り受け止め導くカッコイイ大人達が生きていた。私はギリギリそういう年代の空気を吸っているので、懐かしさと喪失感で幾度か涙した。
一方娘のケロは、
「まるで他の国みたい。」
といいながらも、
「羨ましい」
「いつからああじゃなくなってしまったの? 原因は?」
と問う。
そして、
「何一つ、あの子に勝てない。」
とも。
あんな風に生きてみたいと思っても、一人でどうすることも出来ず、生まれた時代も変えられない。ただ、心ならずも表面だけは繕って、心も身体も傷つけることない生き方を止めてみたら、少しはあの時代に近づけるのかもしれない。
物語はサクサクと進む。説明が必要なのでは?と思うような人物紹介も家族背景もバッサリと省かれ、じれったい所など全くなく、寧ろ「ちょ、待ってよ…」と思うほどに進む。想像力で補うか、まぁいいかと割り切れない人は、ついて行けないかもしれない。(あ、合唱シーンがじれったい人はいるだろう。歌で連帯が広がっていく心地よさを知らないと気恥ずかしいか… 合唱大会が大好きな私はここでウルル;;)
第一、タイトルの「コクリコ(仏語でヒナゲシの意)」の意味、終わりまでずっと「?」の人もいるだろう。(その所為か、拙ブログ「雛罌粟(コクリコ/ヒナゲシ)」のアクセスが日々活況) 映画の中では、亡き父の写真に供えるシーンでチラッと赤いヒナゲシらしき花が出てくる位で説明はない。「海」が「メル」のあだ名で呼ばれるのも、海=la mer(ラ・メール 仏語)からだろうけれど、これも最初に「メグ」と聞こえてしまった人には訳が分からない(苦笑)
因みに「コクリコ」の花は戦地に散った兵士の(血から生まれた)化身ともされる。勝手に想像すれば、コクリコ坂=慰霊坂、なのかもしれない。そこに毎日、航海の無事を祈る旗が揚がっていたのだ。私としては旗揚げの様子に注目した(ガールスカウトなので、ロープへの旗紐の結び方など)が、そんな詳しい描写はある訳もなく…ただ掲げた旗が風に翻る様子に、思わず敬礼しそうに。)
さて…
・網を取り除いた防火用水?に飛び込んで救出してくれた人と結ばれる…的な伝説でもあった?(それはあの新聞に載っていた?)
・北斗さん(渡航する優秀な女医)とヒロさん(画家)は下宿人だろうけれど、赤い口紅の目立つ小太りの女性は何者? ⇒若しかして似てないけど、叔母さん(母の妹)?
・妹の空と海の同級生がそっくりなのは、海と俊の二人が似て描かれているのと何かの複線が繋がって…ないらしい(笑)
・存在感抜群だったお祖母さまが、後半全く姿を消したのは何故?
・お母さん不在の理由は…終盤まで想像するしかない。
・旗の意味
映画の中では、最初の二旗の意味が「航海の安全を祈る」で、それぞれアルファベットの一字を差す旗があること(北斗さんの送別会に掲げられた旗をHOKUTOと読んだことから)、赤白縦じま三角旗が返礼の意味だと言うことしか分からない。調べたくなりますよね〜 私は調べましたよ(^^)♪
⇒国際信旗旗 http://www.hi-ho.ne.jp/fayway/sig_flag.html
(FaywayさんのHPより)
一旗に特定の意味とアルファベット一文字の読みがある他に、それらの意味とは切り離して、二旗で一つの意味を表す場合がある訳ですね。(UWがyouとかwishを表しているのではない。)
う〜ん、こういう機能的なものって美しいなぁ。
あれ、そうすると、ポスターの方の旗はちょっと違う?
・LST?? ⇒戦車揚陸艦(landing ship,tank)
そんな風に謎だらけで、説明されない隙間を己の想像力を駆使して補って居るうちに、どっぷりと物語の中に漬かってしまい、なかなか出てこられなくなったのだと、今、こうして書いてみて、やっと理解できた。吾郎氏がそこを狙って仕組んだことだとしたら、どうも完全にやられてしまったようだ。
声優ではない俳優さん達の声は、今までで一番違和感がなかったし、顔も浮かばなかった。
そうそう、大人な水沼生徒会長が好き。
ケロケロヽ(*´∀`)人(´∀`@)ノ 私
因みに水沼生徒会長の声は風間俊介さん、風間俊の声が岡田准一さん、というややこしい配役でした。風間俊介さん、風間俊の声は僕だろう?って思ったのでは・・・。
海(メル)ちゃんは、長澤まさみさん。おばあさまは竹下景子さん、お母さんは風吹ジュンさん、北斗さんは石田ゆり子さん(もののけ姫ではサン役)、そして理事長は香川照之さんだったのですね、これは気づきませんでした。上手く本人を消してましたね、流石です。
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京都で「午前10時の映画際」って言うのがあって、古い名画をやっています。先日見た「シベールの日曜日」これは・・・・絶対忘れない映画でした。あんな映画があったって知らなかったなあ。フランス映画で白黒でしたが、子供と女を両方兼ねたような女の子と記憶をなくした男の愛の物語。女の子のなんともいえない表情・・・その前が「昼顔」カトリーヌ・ヅヌーブです。やっぱり異次元の世界に入る感覚がすばらしい。どうも・・・日常からの飛躍がない・・・芸術性ってどういうこと???
何度見てもいい映画はいい。どうも新しいのを見る気が失せます。
ももりさんは主人公とほぼ同世代の青春時代を過ごされたのではないでしょうか? リアルにその時代を経験された世代の方と、その時代に憧れのようなものを抱いている世代とでは、やはり感想が違ってしまいますね。 監督も憧れを抱きつつ想像して描いている所が多いでしょうし…。
あの頃(昭和39年/1964年)と余りにも違う現代の学生を目の当たりにしているケロはかなり衝撃を受けたようで、帰りの道々も食事しながらも色々話しました。 それだけでも一緒に見に行った価値はあるかな〜と思います。 誰と何を見るか、も結構大事かもしれません。
古い映画、まだまだ見ていない良いものが沢山あると思います。 フランス映画の黄金期、いいですよね〜 ご紹介の映画もこちらで見かけたら是非、見てみたいと思います。 またお薦めがありましたら、教えてくださいませ^^
お便り、昨日届きました。 ありがとうございます! 次はキャンプ前に提出できるか??
映画は近いうちに見る予定です。
駿さん×吾郎さんの葛藤は、耳にしていましたが、吾郎さんはご自身の体験と重ねて、幼い頃に親と離れ離れになってしまった子供の内面を子供の立場から表現したかったのかもしれないと思いました。 ですから親である駿氏の脚本を基にしつつも、演出の視線が食い違う所もあるのかと…。
それ以前にやはり才能の問題はあるでしょうけれど。
お帰りになられた由、本当に良かったです-☆ あらためて、おかえりなさ〜い♪
虞美人草の咲く丘を日記に書いた折、別名コクリコという名を知りました。
水沼生徒会長と俊を招いた 海の下宿兼自宅の庭に、沢山のヒナゲシが揺れて
いました♪ 半袖の人も居れば薄手のカーディガンを羽織っている主人公・・・
ヒナゲシが咲く5・6月が実感を伴って胸に迫ってきました。
親を亡くした子を自分の子として育てるような事が、決して珍しくなかった時代。。
戦後生まれだけど、戦後の影を引きずっていた世代・・切ないノスタルジーです。
4世代がそれぞれの視点で見られる映画なのに、せめて2時間20分くらいの
たっぷりした枠を設けて欲しかった・・です。
吾朗さんの年なら理解できる単刀直入さも、海の世代は、まだ少しの恥じらいと
奥ゆかしさの表現が欲しかったなぁ・・・等々、少し勿体ない感は拭えませんね。
はい、今年も各々にとって得がたい思い出が沢山生まれました。 その場に居合わすことが出来た私は幸せ者です。
コクリコという言葉は与謝野晶子の
ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟(コクリコ)我も雛罌粟
辺りで耳にされている方は多くとも、それをヒナゲシと認識している人は多くないのかもしれないですね。
出来は悪くないと思いながらも、やはり、メダカの目さんのコメントの後半と同じ思いがあります。
一方で、山桜さんの「そんな風に謎だらけで、・・・」という気もしてきます。
(ちなみに、「コクリコ=ヒナゲシ」、恥ずかしながら知りませんでした。)
駿監督は、「長島監督や野村監督のようにはなりたくない」と言っていますが、吾郎監督がこれから先、どんな作品を作るのか楽しみです。
ところで、「ツリー・オブ・ライフ」を観ました。
私の好きな「2001年宇宙の旅」にも通じる体感する映画として面白い映画でした。
何を期待して見に行ったかも感想の違いを分けるでしょうね。
駿氏は立派に「長島監督や野村監督」になっているかと(苦笑)
「ツリー・オブ・ライフ」も観に行きたいと思ってました。
くさやさんのお薦めなら、楽しみです♪
ヴァンパイア映画なのですが(きっかけはミーハーにクロエ・グレース・モレッツが出ているから)、切ないラストシーンでは、なんだかポーの一族(のエドガーとアラン)を想ってしまいました。
当り前ですよね!><; 戦「後」の影ではなく、戦「争」の影を・・・ですm(_ _)m
失礼致しました。 以前にも増して確認せずに送信する癖、酷くなったような(汗)
「モールス」…うう、私、スリラーとオカルト映画だけは
劇場で見たこと無いの。 あの真っ暗な空間で見るのは無理。
テレビ放映でも滅多に見ないなぁ… 何か切ないスリラー
みたいだけど、想像するに留めて置くわ〜(((++;)))
コメント欄の文字、もう少し大きくてはっきりした色に
出来ればいいのですけど、ピンクで小さくて読みづらく、
本当に申し訳ないです。
私もちゃんと確認した積りで誤変換のままだったり、
訂正しきれてなかったり、しょっちゅうです(。。;)>