2006年09月13日

御名と御印

 昨日「命名の儀」が行われ、新宮さまの御名と御印が発表されました。

        御名 悠人(ひさひと)さま

        御印 高野槙(こうやまき)

 秋篠宮さまは、初めに「ひさひと」の音が気に入られ、後に複数の
候補漢字の中から「悠然」「悠久」などの熟語に用いられている
「悠」の字を選ばれたとのこと。 畏れながら「久仁」さまでは、
久し振りの男子感が強く出すぎだったのでしょうか・・・。
「ゆったりと」「のびのびと」とは、いかにも秋篠宮さまらしいですね。

 江戸っ子にはちょっと難しい発音なのですが、雅なお方には
問題ないのでしょうね^^; 落ち着いて、お名前通りゆったりと
お呼びすることに致しましょう。

         *     *     *

 「槙」と言うと庭木や生垣に使われている針葉樹の中でも広めの
葉を持つものを思い浮かべますが、実はあれは「犬槙(イヌマキ)」で
「高野槙」こそが純日本特産の「本槙」なのですね。 私も今回初めて
確認できました。 実は私、恥ずかしながら樹木系は弱いのです。

 ところで日本書紀の中にはスサノオノミコトが髯(ひげ)から杉を、
胸毛から檜を、尻の毛から槙を、眉毛から樟(クスノキ)を作られた
と言う神話があり、各々の用途まで示されています。
これをまとめてみますと、

    髯   → 杉(スギ)   → 舟
    眉毛 → 樟(クスノキ) → 舟
    胸毛 → 檜(ヒノキ)   → 宮
    尻毛 → 槙(マキ)   → 棺(ひつぎ)

 口が始まりとすれば終わりの部位であるの部分の毛がで、
用途が棺(ひつぎ)と言う所に、私は注目します。

 始まり〜終わり〜始まり・・・月の満ち欠けと同じように、終わりは
また始まり
でもあるのです。 そして棺桶と言えば何だか縁起が
悪いような響きさえしてしまう所ですが、「ひつぎ」と言えば・・・
そうです、「日嗣」、「日嗣の宮」の意味が込められているのかも
しれません。

 「棺」はまた「柩」とも書きます。 ここにも「久(ひさ)」が!
柩は次の世代へ生まれ変わる「繭」なのかもしれません。

(畏れながら、祖母の命日の勢いでここまで書いてしまいました。
 また、あくまでも素人の推測です。 その点くれぐれもご留意下さい。 
 後で書き直すことがあるやもしれませんが、どうぞご了承下さい。)


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ラベル:皇室 日本神話
posted by 山桜 at 00:00| Comment(16) | TrackBack(1) | 祖先からの伝え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
山桜さん
我が家にも高野槙の木が2本あります。
その枝を切って自家用に使っています。
高野山へ行くとよく売っていますね。
Posted by 酒徒善人 at 2006年09月13日 18:46
親王殿下の御名「悠仁」いとやんごとなし またつきづきし わがこころ御名の意をおもいて大いにやわらぎぬ さて 親王殿下におかれてはいずれも宮名(幼名)ありけるに 悠仁殿下の宮名何にてかあらん 皇太子殿下におかれてはかつて浩宮様 秋篠宮殿下におかれては礼宮様とお呼びしたもうものを いずれも命名の儀の後に「○宮○仁殿下」と宮内庁の民に知らせたるに 今回それなくを聊かもの足りぬと思うは吾ばかりなりしか・・・  
Posted by 友部丹人 at 2006年09月13日 19:04
★酒徒善人さん、こんばんは♪
 おおっ、そうなんですか! 酒徒善人さん宅=亀の背の上
のお庭は一体どれだけの広いのでしょう! 妄想は広がるばかり・・・
まさか、(恐る恐る)縄文杉は無いですよね^^;
Posted by 山桜 at 2006年09月13日 19:24
★友部丹人さん、こんばんは♪
 ○宮という称号を用いられるのは、天皇陛下と皇太子殿下の
お子様のみ、その他の宮家のお子様には無いので、私もやはり
少し寂しい気が致します。

 また、幼少の頃の親王様方の愛称が、
なるちゃん、あーや、さーや と、それぞれ
御名、称号、御名からとられているのも、
なにかマチマチで不思議に思っておりました。
Posted by 山桜 at 2006年09月13日 19:43
不敬とは思いつつも、カラスウリ・・・とか・・・orz
祖母が今の天皇陛下がお生まれになったときの歌を
歌いだしてびっくりしました。
♪日の出だ日の出に♪
Posted by ひらりん at 2006年09月13日 20:21
最初、高野槙??
高野山で売ってる仏壇にお供えする木だよ、
仏さまの木だよって思いました。 
それで各宮さま方のお印をちょっと調べてみて、
いろんな木や花があるから、高野槙もいいお印なんだと、思いを改めました。

紀子さまは菩提寺が紀州だから、というのは
関係ないかな?
Posted by noriko at 2006年09月13日 20:36
名前って大事なものだものねo(⌒▽⌒)o
深い意味はわからないけれど
お元気にお育ちになって下さればいいな♪♪
Posted by やゆよ at 2006年09月13日 22:28
きっと、山桜様は、御印のことを、書くだろうな〜と、
想像しておりましたら、おもしろい話の展開に。

スサノウノミコトの毛が樹木に、なっているのですね。
胸毛があるんだ〜〜、とか、髪の毛は? とか鼻毛は?
とか失礼なことばかり、又想像してしましました。
失礼しました。 ちょっと、楽しかったです。

ひ と し が入れ替わる 私には、発音が難しいです。
健やかな成長を、お祈りします。
Posted by チャチャ at 2006年09月13日 22:58
こんばんは!

お印にも、ちゃんと思いが込められているようですね。
「日嗣」という言葉に、ビビットきてしまいました(^^)
Posted by むろぴい at 2006年09月14日 00:04
★ひらりん、おはよう♪
 こんな風に、私のような者が、触れていい話題なのかどうかと
迷いつつ、この日に浮かんだことを書き残して置くことにしたよ。
私だったら「昔の人がその時どう思ったか」すごく知りたいから。

 カラスウリ・・・ああっ、そうか!ちょっと今ビビっと来たよ!(笑) 
Posted by 山桜 at 2006年09月14日 08:59
★norikoさん、おはようございます♪
 そう!そこなんですよ・・・
「ええっ、何でまた、高野槙??」って思いましたよね…。
「真っ直ぐに育つ常葉樹」というだけなら、杉でも檜でもいいのに・・・

 それで考えてみたんです。 やはり同じ誕生日のnorikoさんとは、
心が通じるわ〜・゚・(つД`)・゚・

 紀子さまの「紀」は紀の国の紀から命名されたものですから、
私もきっとその関係もあるかと想像しますし、高野山には代々の
皇室の方々のご位牌が守られていることも、関係ありそうです。

 また秋篠宮殿下は、眞子さまの「眞」の字を特にお好きと
伺っておりますので、ご長女、ご長男のお二人に「眞」の字を
お与えになりたかったのかしらとも思えます。

 もっともっと、測り知れない祈りが込められているのでしょうね。
Posted by 山桜 at 2006年09月14日 09:19
★やゆよん、おはよう♪
 そうね〜名前は祈りのこもったとても大切なものだものね!

 私がものの名前の由来や語源にとても惹かれるのも、そこの所。
一つの名前にも、その後には沢山の歴史が隠されていて、まるで
暗号を解くような楽しみがいっぱいなんだ・・・。

 振り返って、自分の名前のことも、もっと良く知りたいなぁ・・・
Posted by 山桜 at 2006年09月14日 09:26
★チャチャさん、おはようございます♪
 自分でも、上に書いてきたことと矛盾するようですが、
御名より御印の方に興味が傾いていることが可笑しくて・・・
と、言うよりも既に、御名=御印 に脳内変換されているかも(笑)

 髪は「神」に通じる大切なものなので特別ですし、高天原から追放される時
抜かれてしまった痛い思い出が甦るから抜きたくなかった?
イザナギノミコトの鼻からお生まれになったので鼻を大切になさっていた?
いろいろ想像するとまた(神様に失礼ながら)楽しいですね^^
「ひ」と「し」の中にに「さ」が入るとまた一段と・・・なんですよね〜^^;
Posted by 山桜 at 2006年09月14日 10:02
★むろぴいさん、おはようございます♪
 御名はむやみに人前にさらせない大切なものですから、
代わりにお印が用いられるなんてゆかしい風習ですね。

 ウチの娘の幼稚園〜小学生の時の持ち物につける「お印」は、
ミッフィーちゃんでした。 お蔭で私は今でもミッフィーちゃん
描くのが得意なんですよ〜^^
Posted by 山桜 at 2006年09月14日 10:20
今日(昨日)の新聞に韓国の百済の遺跡から高野槇の棺が出土した話が載っていました。
その昔の日本との交流も伺える話題で、いかに強い材質かということも伺えますね。
Posted by アンズ at 2006年09月17日 01:50
★アンズさん、おはようございます♪
 特に水に強いので、貴人の柩として用いられたのですね。
火にも強いので、山火事避けにもなるのだそうです。
 
 嘗ては北半球に広く分布した高野槙が、日本にだけ生き残った
というのも不思議なことですね。日本は世界一木の種類の豊かな国です。
Posted by 山桜 at 2006年09月17日 07:58
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名前について
Excerpt:  新親王殿下のお名前が「悠仁」に決まった。おめでたい。しかし、必ず「○仁」の形
Weblog: 翻訳blog
Tracked: 2006-09-13 20:11