今年の10月30日は、旧暦九月九日、「重陽の節供*1」です。
丁度菊の花の咲き始める頃で、前の晩から真綿(蚕の繭から紡いだままの絹の綿)を菊の花に被せて置き、翌朝、その菊香や露をうつした真綿で身を清める「着せ綿」、薬効のある菊の花をお酒に浸して戴く「菊酒」という風習もあり、「菊の節供」とも「菊花の日」呼ばれています。
そう言えば、旧暦九月九日はいつも「上弦の月」頃に当たるので、夜半の空には弦が上を向き「月の杯」も浮かびますね^^
また古くは菊のことを「くく」と呼んでいたという説もあります。(例:古事記に記載の万葉仮名表記「久久理比売」は「菊理姫」のこと。
また「久久」とは「久しく香る」の意。「花と樹の事典」柏書房より)
それを読んで、私は、「久久」=「菊」→「九九」の連想で、菊の花が重陽の節供の花とされたのではないかとも思いましたが、探した範囲でそういう記述はみつかりませんでした。
ただ「久久」は中国語で「悠久」の意味があるそうで、その意味からも、中国では同音の「九九」の日、重陽の節供は、家族などで
処で「悠久」で思い浮かぶのは、9月6日にご誕生あそばされた秋篠宮悠仁(ひさひと)親王殿下。 帝王切開であれば9月9日を選ばれることも可能でしたのに、6日にされたのは何かきっと他に理由があるのでしょう。 それにしても「菊」と言えば、
皇室の御紋「菊」=「久久」=「悠久」…
なにか今年の重陽の節供は、感慨深いものになりました。
(以下は少数の子供読者の為の少しやさしい説明です^^)
*1「重陽の節供(ちょうようのせっく)」
数字の奇数と偶数を、中国で生まれた「陰陽説*2」の考えでは、奇数=陽の数、偶数=陰の数とされます。
一桁(けた)の陽数の中で一番大きな数「9」=「陽」の力が一番大きい数、が二つ「重」なるこの日を、「重陽の節供」と呼びます。
陽の数が重なる日は他にも1月1日・3月3日・5月5日・7月7日(五節供には1月1日の元旦ではなく、1月7日の「人日の節供」が入る)がありますが、中でも古来重要なお祭とされていた9月9日の重陽の節供は、どういう訳か、現代の日本では知識だけが残り、行事は一般的にはすっかり廃(すた)れてしまいました。
*2「陰陽説(いんようせつ)」
世の中のすべての事柄は、陰と陽という相対した存在により成り立っているという考え。陽と陰とは、例えば、その文字通り、日向と日陰、明と暗、天と地、上と下、表と裏、善と悪、男と女、凸と凹、吉と凶(幸運と不幸)、喜びと悲しみ…このように思い浮かべると、一方の存在がなければもう一方の存在が成り立たないということが分かりやすいと思います。
人気ブログランキング
さっき、雲の合間からちょっとだけ月が見えていました。
また見えているか様子を見に行ってみようと思います。
うちでも菊が満開になってきました。
花瓶や仏壇にたくさん活けてみようと思います。
すてきなことを教えて頂いてありがとうございました。
どの辺りの感想を述べたらいいのか♪
全然違うけれど、タロットカードの9もまた
非常に重要な鍵を握ってるんだよね。
面白いな、って思うよo(⌒▽⌒)o
雨月物語・・・私その話知らなかったよ。
何だか悲しいね(TT)
お花がすてき♪って書くの忘れてた。。
一番先に思ったのにね(*^^*)
ありがとうございました。
我が家の玄関周辺は菊で埋まっています。
菊を見てふと三輪山麓にある日本刀の道場を訪ねてみたいと思うようになりました。
久久=菊=九九
この文字の連鎖 予も 手を打ちて納得す
いずれの書にも記載なしとなれば姫が発見なり
これ我が国の歴史文化に一石投じたる一大事件なりて 嗚呼 いと凄し
桃の節供などもそうですが、新暦だと肝心のお花も咲いて
おらず、折角のその節供の雰囲気を味わいにくいですね。
「菊花の契り」のお話も、夏過ぎて、木々の葉も落ち始めた
頃の季節感が、一層もの寂しさを誘うように思います。
家の菊は、やっと咲き始めたばかりで、上の写真を撮る為に
咲いている枝を集めるのに苦労しました^^;
昨日は風邪っぽくて朦朧とした中、節供ものは時期を外すと
間が抜けてしまう…と、自分に喝!を入れながら書いたの。
そしたら、気合が入りすぎて?暴走しちゃったみたいで…
あれもこれもと、長くなってごめんなさい^^;
小菊が浮かんでるのは家人お気に入りの杯で、肉眼では
杯のお酒に菊の花が映っていて綺麗…と思ったのに、写真には
全然写ってなくて残念でした〜(T−T)
そ、そんな…武蔵野閑人さん、恐れ入ります。
元々、娘たちへの伝言備忘録の為に書き始めたブログなのに、
最近「難しすぎる」と言って、読んでくれないことがあるので、
試みに少し解説を入れてみました。 子供にも分かるように
書くって、なかなか難しいですね^^;
お父上丹精の菊の花々、本当に見事ですね! 我が家の
野に放たれたような菊たちがちょっと不憫に思えてきました。
来年は冬芽を育て差し穂を取り、気合をいれてまた菊作りして
みようかなぁ…と空想するだけは自由ですよね^^;
「菊と刀」と聞くとシャキッと背筋が伸びます。
これが「桜と刀」だと、また違う感じがしますね。
私の持っている本もネットの記載事項も、ほんの一部ですから
どなたかが同じことをどこかで書いていらっしゃるかもしれ
ませんが、不思議な関連性を発見できて嬉しいです^^
動植物の名前などの中から「祖先からの伝言」を探し出すのを
私のライフワークと出来たらいいな、などと大それたコトを
思ってもいます。
ククの話とか、又お勉強になり、ありがとうございました。
着せ綿は、和菓子でも使われます。去年は、能「菊慈童」を、観に行きました。
菊というと、仏前の花のイメージが強いですが、国の花ですし、長寿を意味し、もっと良い印象になればいいのですが。
日本人は、パッと咲いて散りゆく桜が好きですが、
流石に皇室は、美しいコノハナノサクヤ姫だけを娶り、
不老長寿のイワナガヒメを帰してしまった故事に学んでか
「菊」をご紋に選ばれているのですね。
私は菊も好きで、特に可愛い小菊を集めています。
でも、ちゃんと管理しないので、いつの間にか交配して
こぼれた種から芽生えた「ご先祖返り」菊が増えています^^;
月に一度、実家(大分)に行き、病の父と、自宅で介護している母に、
親孝行の真似事をしています。
私事で申し訳ないのですが、旧暦の重陽の節句のこのい日は、私の結婚記念日で、
初めて親子水入らずで、祝ってもらいました。(相方が出張で自宅にも居ないので)
恐らく、後にも先にも、こんな事はこれが最後でしょうね。
この日の祝いの為に、金木犀の花を摘み、桂花酒を作って待っていた母の手料理で、
この両親の許を離れ過ぎていった歳月を想い、いつになくしみじみとした夕餉でした。
又、30日は、祖父(母の父)の命日にあたり、庭の灯籠に火を入れ、空を見上げれば
上弦の月。。。色々な想いが錯綜した、思い出深い秋の夜長となりました。
☆★結婚記念日、おめでとうございました☆★
丁度、この旧暦重陽の日が素敵な思い出の日に、正に「重なった」
のですね。 両親と娘だけの時間って結婚後は特別ですよね^^
私もつい先日そうして過ごしたので余計に飛翔さんのご感慨が
伝わって参ります。
また私の結婚記念日も祖母の命日の前日なので、祖母の引き合わせ
のように感じております。
母上のお気持がこめられた「桂花酒」の香りが心に沁みます。
お庭の燈籠にもお月様、月の花・桂のお酒を上弦の月杯の下で
戴くなんて、想像しただけでウットリしてきます。
心あたたまるお話をありがとうございました。(*^^*)