2007年02月20日

白梅忌

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 2月20日は母方の祖母の命日。 今から10年前、亡くなる
8日前に私の家を訪ねてくれた日、庭の白梅が咲きました。
暫く梅の花や庭を眺めていた祖母は、ごく自然にその梅の木の
下にそっとしゃがみ込み草を摘んでおりました。

 雑草を見れば摘み、ゴミが落ちていれば拾い、乱れていれば
調え、綻びあれば繕い、常に整然と身の周りの始末をつける人
でした。

 あれほど甘いものが好きだったのに、糖尿病の気があると言わ
れればば、お医者様の言葉を守りきちんと節制し、
 「苺は一日2粒までね」
と、真っ赤な苺をつまみ上げてこの部屋のあの椅子に腰掛けて、
ふふっと微笑んでいた優しい面影が甦ります。

 おばあちゃん、今年もまたうちに来てくれてありがとう。
庭の白梅が咲きました。
posted by 山桜 at 00:00| Comment(19) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
美しいおばちゃまですね。きっとあなたに似てらっしゃるんでしょうね。わたしは祖母を知りません。祖母は親戚のチフスの看病に行って罹病ってしまってなくなったとか・・・母が、未だ、師範学校の寄宿生だった時だと聞いています。おばあちゃんって母からは、素晴らしい人だと聞いていますけど・・・長生きしてもらえてよかったですね。
Posted by 山口ももり at 2007年02月26日 12:47
◇山桜姫 けふも美しき青空ひろがれり
偕楽園の梅 七分咲きにして けふも馥郁たるかほりのただよはせゐるらん
姫が御母堂様の御母堂様のかほりならん
白梅忌 是 その清しくして真実一路の人生にいとつきづきし
茲に姫が御祖母様の御冥福を祈り上げるあかひとなり 合掌

*偕楽園の記事をトラバりたるを御了解賜らんことを・・・
Posted by Akahito〜友部丹人 at 2007年02月26日 14:39
お着物姿が良くお似合いの、大和撫子ですね。

今、宮本常一さんの女の民俗誌という本を読んでいます。
その中に、出てくる女性の強さと美しいさには、心を打たれます。

山桜さんのおばあさまも、そのような方であるような気がします。
Posted by 普賢のゾウ at 2007年02月26日 15:37
白梅の思い出を下さると言うのは、本当に優しい御祖母様ですね。
写真の笑顔もとても優しい雰囲気が伝わって来ます。
山桜様がお持ちの日本女性の素晴らしさは、代々受け継がれたものなのですね。
Posted by 天狗 at 2007年02月27日 05:18
一昔前の方々の品性は
どうやって醸し出されてきたものでしょうか
今の代の人たちにこの品性が欲しい
Posted by 幽黙 at 2007年02月27日 08:17
まあ、ステキなおばあさま(*^^*)
照れちゃうくらいの笑顔だね♪♪
Posted by やゆよ at 2007年02月27日 13:34
私も祖母との思い出大切にしています。
Posted by 酒徒善人 at 2007年02月27日 20:52
◆ももりさん、おはようございます。
 私は父方の祖父似で、この祖母はから最も遠い顔かもしれません^^;
私は祖父を知りません。 父の兄弟は男子ばかり5人だったので、
私が生まれた時に祖父が生きていればどれだけ喜び可愛がったか…
と聞かされて育ちました。 それで祖父似なのかも知れません^^

 ももりさんのお祖母さまでしたら、どれだけ魅力的な方で
いらしたか、想像できます!
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 08:27
◆丹人さん、おはようございます。
 祖母の愛した偕楽園の梅林の風景をありがとうございます。
丹人さんやネットの中のお父さんとご縁があったのも、祖母の
優しい導きではないかと思っています。
これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。
TB、ありがたく頂戴致しました。 <( _ _ )>
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 08:31
◆普賢のゾウさん、おはようございます。
 祖父が若くして亡くなり、女手一つでお姑さまと子供5人を
養ってきた強くて美しい祖母です。

 朝床上げの後、子供達(母達)は廊下から障子の桟まで各々
担当の拭き掃除などが済まねば朝食を出して貰えなかったとか。
今はつくづく子供に厳しさが足りないと深く自戒します…orz
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 08:35
◆皆々様へ
すみません、タイムリミットです(><)
帰宅しましたら引き続きお返事申し上げます。
行って参ります! <( _ _ )>
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 08:37
綺麗なかたですね^^

この日は我が家の長女の誕生日です。。。

Posted by ゆき at 2007年02月28日 18:02
◆天狗さん、こんばんは。
 祖母は亡くなる1週間前から自分の子供の家などを順繰りに
訪ねて回りました。 まるで自分の寿命を知ってお別れを告げ
に来てくれたかのようで、その日の様子が忘れられないのです。

 床につくこともなく、自ら皆にお別れを言い終わるとすらりと
天に帰ってしまいました。 最後まで美しい人でした。
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 18:24
◆幽黙さん、こんばんは。
 そうですね〜優しさの中にもキリリと厳しさがあるのです。
それが品性として表れるのでしょうか…。
小さい頃は、祖母が少し怖かったですよ。 お行儀悪いと
ピシりと叱られ叩かれもしましたから…(><)でも曾祖母はもっと
怖かった〜! 

曾祖母>祖母>母>私>娘 どんどん柔になってダメです。(−−;)
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 18:31
◆やゆよん、こんにちは。
 祖母を褒めてくれてありがとう〜!
きっと天国でもっと笑顔をほころばせて喜んでると思うよ♪♪
うん、今、確かに祖母の笑い声が聞こえた〜(*´▽`*)
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 18:38
◆酒徒善人さん、こんばんは。
 おばあちゃんってなんでこうあったかいのでしょうね〜
うちは両家とも女性は長生きなので、私もいつか孫が生まれたら
可愛がっていいおばあちゃんになりたいで〜す☆
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 18:41
◆ゆきさん、こんばんは。
 ご長女さまのお誕生日おめでとうございます!
二十日は月光菩薩様のご加護の日ですね。
Posted by 山桜 at 2007年02月28日 18:45
自然にありのままに動き生活し、
ありのままに天に帰ってしまう。
いい人生ですね〜私もこうありたいです。
Posted by 青い流れ星 at 2007年03月01日 19:29
◆青い流れ星さん、おはようございます。
 そうですね〜本人はとてもスッキリと旅立てたと思いますが、
残された私達には、少し寂しく心残りな所もありました。

 父方の祖母のように、少しの間皆に看病されて最後は皆が
周りに集まった所で「ありがとうね」と言って旅立つのも
残された者にとっては、いいかな〜とも思います。
とは言え、そんなこと自分では選べませんものねぇ。。。
Posted by 山桜 at 2007年03月02日 10:23
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七分咲き−偕楽園−
Excerpt: 三千の古木に梅の七分咲けば人つどひきて皆楽しめり
Weblog: 友部丹人旅日記
Tracked: 2007-02-26 14:32