2007年04月16日

賀茂葵の成長(改訂)

 今年も我が家の賀茂(双葉)葵は、元気に育っています。        
          ? 1647.jpg
 3月23日
 地表に複雑に張り巡らされた蔓の
 枝分かれした先々で、漆塗りの
 ように黒光りした芽の膨らみ
 (スペードを縦半分に折った形)
 がゆっくりと開き始める。

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4月2日 
暫く庭を見られないでいる内にすっかり葵の御紋型の葉が展開。
双葉葵は一対2枚の葉をつけますが、この葉を3枚組み合わせて
三葉葵の御紋はデザインされています。 
京都の上賀茂、下鴨神社のご神紋は双葉葵そのものの姿*です。
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4月5日
雨の恵みを得てぐんと大きく成長し、葉脈もくっきりと。
産毛が春の日にうっすらと光って見えます。
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4月9日
すっかり茂った葉の下を覗くと、沢山の蕾と花が!
      kamotubo3.JPG  ? 1648.jpg
      蕾(去年の記事から)   今年の花
  目立ちませんが、葉陰に佇む清楚で可愛らしいお花です。

  ? 1627.jpg? 1626.jpg
同じウマノスズクサの仲間、寒葵(カンアオイ)はこちら近郊でも
自生していますが、ご覧のように個体により模様に変化があり、
なかなか好きな人には溜まらない植物です。山採りは禁物!!
左の写真は里山の春でも紹介しましたが、クリックすると花がよく
見えます。 ドングリの先が三つに割れたような、賀茂(双葉)
葵よりもさらにマニアック?な花を咲かせます。 カンアオイに
ついてはまたいつか・・・


<過去の関連記事>
2006-04-12 「賀茂(双葉)葵の花」        http://yamasakuran.seesaa.net/article/16459166.html
2006-03-19 「賀茂葵(双葉葵)」
http://yamasakuran.seesaa.net/article/15090788.html

<<追記 2007-04-20>>
*ご神紋は上賀茂神社公式HPの下の頁でご覧になれます。
 http://www.kamigamojinja.jp/history/index.html

*去年訪れた、江戸・東京たてもの園の確か三井邸?内で見かけた
テーブル掛けの刺繍?は、1対2枚の葉の様子や模様は賀茂葵に
そっくりなのに、花の形が異なる柄を見かけました。 この柄は
一体何なのか、今の所不明です。

       ? 976.jpg


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posted by 山桜 at 00:00| Comment(21) | TrackBack(0) | 園芸・庭仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちょっと見ると、わさびにも見えますね
Posted by 玉井人 at 2007年04月19日 20:13
素晴らしいですね。
今年は「葵使い」を復活したと聞きました。
清楚なお姿、、、山桜さん そのものデス。

緑がナンとも言えません。
Posted by 鎌倉とんぼ at 2007年04月19日 21:21
嗚呼…
賀茂神社の社紋でもある葵の
その爽やかなまでの緑の葉と
清楚にして品格のある花
Posted by 幽黙 at 2007年04月19日 22:21
山桜さん、こんばんは。
興味深い記事がたくさんで、あちこちコメントさせていただきたいのですが、とり急ぎ、こちらのみにコメントさせていただきます。
日本刺繍でも、この葵など植物を意匠化したさまざまな文様を用いますが、こちらで実物のお写真を拝見すると、それらの文様が活きて感じられるようです。
自然を愛する山桜さんの撮られた、躍動感あるお写真であるからということもあるでしょうが。
いつもよい刺激をありがとうございます。また、ゆっくり伺います。^^
皆さんのところへも、またあらためて伺いますね〜。^^
Posted by fairy at 2007年04月19日 23:03
◆玉井人さん、こんにちは。
 そうですね〜私も似てると思います!
ワサビは漢字で書くと「山葵」ですから、昔の人も似てるって
思ったのでしょう。 全然違う科の植物なのに面白いですね。 

 この柔らかな若葉を見ると、ちょっと食べてみたいような
誘惑にかられます^^;
Posted by 山桜 at 2007年04月20日 11:02
◆鎌倉とんぼさん、こんにちは。
 お分け戴いた賀茂葵は、お蔭さまで今年も益々元気に
成長してくれています^^ 沢山増えたら、私も京都の
上賀茂神社、下鴨神社の糺の森へお返しに詣でなければ
いけませんね。

 私も楚々と葉蔭に佇んでいれば、日に焼けずにいられるものを…

 葵使の復活、嬉しいですね! 出立の様子の写真を見つけ
ました↓ので、皆さまにもご紹介したいと思います。http://kyotomaimedia.blog87.fc2.com/blog-entry-217.html
Posted by 山桜 at 2007年04月20日 11:17
◆幽黙さん、こんにちは。
 美しい賛辞をありがとうございます!
本当に賀茂葵の一角から「品格」オーラが放たれていて、
他の植物も不思議と近寄って来ないような…。
徳川家が肖りたかった気持も分かるように思えますね。 
Posted by 山桜 at 2007年04月20日 11:24
◆fairyさん、こんにちは。
 こちらこそご無沙汰してしまい申し訳ありません!
今、fairyさんの所へ先にお邪魔して参りましたが、折角の
展覧会を見逃してしまって、とても残念でした!

 そう言えば、刺繍だったかどうか、去年訪れたたてもの園で
賀茂葵らしき柄を見ました。 画像を見つけたら記事に貼って
おきますね♪
Posted by 山桜 at 2007年04月20日 11:46
葵のご紋は見ていますが、本物の葵をこんなにちゃんとみたのは初めてかも〜。ありがとうございます。
しかも、お花はこんな風なんですね!
しらない植物が一杯。これからも色々教えてくださいね。
Posted by m-tamago at 2007年04月20日 12:23
◆m-tamagoさん、こんにちは。
 賀茂葵は京都でも自生が減ってしまい、今、小学生のご家庭
などの協力も得て、復活を試みているそうです。
昔は身近で沢山あったような植物が、却って人々の無関心の
内に消えていってしまっていることが多いように思います。
気付いた人からでも、そっと守ってやれるといいですね。
Posted by 山桜 at 2007年04月20日 13:40
若松…でしょうか?
とりあわせに、何か意味があるのかもしれません。
文様事典が、今手元にない為判りませんが、(東京の家に置いてあるので)何か判ったら、お知らせします。
植物の事に詳しい山桜さんからされたら、「何故此処から生えている?」と、考えてしまいますよね。しっかり茎から生えていますし…。
Posted by fairy at 2007年04月20日 14:59
今年もさくらんの葵の季節がきたのね〜o(⌒▽⌒)o
毎年の事だけれど、この毎年のニュースがうれしいよ。
さくらんがちゃ〜んと育てているんだね♪♪尊敬しちゃうな♪
自生しているお写真も拝見したよ。
九州でも、山には生えてるような気がするけれど
今まで注意してみたこともなかった。。。
もちろん、お花もね☆
いつか実際のものを見る時がくるかなあ(*^^*)
Posted by やゆよ at 2007年04月20日 18:31
先日の宴会は“山葵”というお店でした。
本当に葉の形がよく似ていますよね。
先日、吉野の方からヤマワサビの葉の漬物を戴きました。
京都“葵祭”も、もう直ぐですよね。
Posted by 酒徒善人 at 2007年04月20日 20:33
◆fairyさん、おはようございます。
 なるほど! そのように縁起の良い植物同士の組み合わせも
あり得るのですね。 もし若松だとすると、仰るように同じ茎
から生えていて、確かに違和感もあるのですが、例えば、
玄武とか贔屓のように蛇や龍と亀などと合体させたようなものも
絵や像として存在しますから、植物でもあり得るかも…

取り合わせるだけでなく、合体させるなんてとても面白いですね。
興味津々! 新しい情報、お待ちしております^^
Posted by 山桜 at 2007年04月21日 08:19
◆やゆよん、おはよう。
 丁度新緑の頃、木々の梢の先の若葉を地上に移したような
双葉葵のつやつやした緑色の葉っぱは、きっといにしえの
人々の心も捉えたと思うなぁ… 冬の間は黒光りする地表の
茎だけなのに、突然むくむくと葉を広げ出す様子も感動的!
 
 「新しく生まれ変わった清々しいもの」好きの日本人の
感性にピッタリだし、二枚の葉が睦まじい夫婦で真ん中の花が
子宝と考えると、とても芽出度い子孫繁栄の姿に見えるし、
薬草でもあるんだよね。 私もずっと大切にしていくよ!
九州でも見つけたら、教えてね〜☆
Posted by 山桜 at 2007年04月21日 08:32
◆酒徒善人さん、おはようございます。
 ヤマわさびだと山山葵って書くのでしょうかね〜^^
葉山葵も花山葵もピリッとして美味しいですね。
辛さを引き出す為には、刻んで細胞を破壊し暫く寝かせないと
いけないんですよね。 前にさっと茹でてすぐに戴いてしまい、
全然辛くなかったと言ったら、なんと勿体無いと笑われました^^;

 葵祭、いつか実際に間近で拝見したいものです。
Posted by 山桜 at 2007年04月21日 08:40
合体…ではなく、とりあわせてあるだけだと思います。
「唐草」などは想像上の植物なので、蔓に、葵のハート形や星形☆なんかを合体させても、問題ないと思うのですが、この、若松らしきものが、葵の茎から生えているのは、わたくしも不思議に思いました。わたくしの伝え方がいけませんでしたね。すみません。
Posted by fairy at 2007年04月21日 14:38
若松…ではないようです。
調べてみましたら、ミズアオイ科の「水葵」を意匠化したもので、「水葵文」もしくは「葵水文」というのがありました。葉脈はなく、このような花がつきます。
この刺繍は、加茂葵のような葉脈ですが、花のつき方は違いますね。
(批判的な事を述べるのはあまり得意ではありませんが…)きちんと観察しなければいけませんよね。多くの人の眼に触れるものには、たとえ趣味の事であっても、誤った情報を伝えてはならないという責任が生ずると、わたくしは考えます。
Posted by fairy at 2007年04月22日 22:48
◆fairyさん、こんにちは。
 色々と調べて戴き、本当にありがとうございます。
ミズアオイはホテイアオイを全体にスマートにしたような
植物ですね。 確かに似ている気もしますが、この刺繍の
図案とは、葉脈の模様もそうでるが、花の部分がやはり異なるよう
に思えます。

 このような写実的なものでの合体文様の例は無いのですね。
早合点してしまいごめんなさい。 若しかして私が知らない
だけで、このような植物があるのかもしれませんし、疑問を
持ち続け、いつか氷解する日を待ちたいと思います。
またこの建物を訪れる機会がありましたら、学芸員の方に
伺ってみようとも思います。 ありがとうございました<( _ _ )>
Posted by 山桜 at 2007年04月23日 11:41
山桜さん、こんにちは。
こんなところに可憐な花が咲いているのですね。
何だか葉っぱ達が姫を囲って護衛しているように見えました。
うちの近所にあるのもこの葵かしら?見てみようかな、かなり怪しいけど・・・

しゅんと伸びた立派な茎の写真を見て、ツワブキが食べた〜いと思ってしまいました・・・
情緒ないですね・・・^^;
Posted by みかん at 2007年04月23日 23:56
◆みかんさん、こんにちは。
 気品があり誇り高く、思っていても光源氏に心を開けずに
いらした葵上のお姿にも重なって見えますね。

 みかんさんのご近所にも葵の仲間が生えているのですね〜
お時間がありましたらどんな葵か、確認して教えて下さいませ。

 ツワブキのキャラブキが本物なのだそうですね。ツワブキも
食べられると私が知ったのは大人になってからでした。

 双葉葵は根は薬にしますが、葉については記述があまり無く、
有毒と書かれているものもあるので、食べ(られ)ないと
思った方が良いようです。 瑞々しくて美味しいそうですが、
そんなことを思うのは不遜で罰当たりかもしれませんね^^;

 賀茂の神々様と徳川家を敵に回す勇気はありませ〜ん(汗;)
Posted by 山桜 at 2007年04月24日 12:49
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