2007年04月19日
旧暦と月遅れ
2007年4月2日に咲き始め4月5日にほぼ満開の庭の桃の花
「年中行事は旧暦で行った方が季節に合う」とは良く聞く言葉で、
私も長い間漠然とそうと思っておりましたが、そうとばかりは言え
ないという事を、
かわうそ@暦さんのHP
「こよみのページ」http://koyomi8.com/
で教えて戴き、以降ここ数年、新暦と旧暦を対比しながら追って
みて、やっと合点がいきました。 例えば…
2003(平成十五)年の旧暦三月三日は 新暦の4月 4日
2004(平成十六)年の旧暦三月三日は 新暦の4月21日
2005(平成十七)年の旧暦三月三日は 新暦の4月11日
2006(平成十八)年の旧暦三月三日は 新暦の3月31日
2007(平成十九)年の旧暦三月三日は 新暦の4月19日
新暦であれば、毎年3月3日の頃の気候は、ほぼ同じ(最近は
不順なことも多いですが)といえますが、旧暦ですと三月三日と
いう同じ日付でも、この数年だけでも新暦で考えると20日も
ずれてしまうのです。
ここで、現在いわゆる新暦・旧暦と呼ばれるものの考え方を
纏めて置きます。 暦は度々改暦されていて、ここで旧暦と呼ぶ
ものは現在の暦となる一つ前の暦、江戸時代までの天保暦です。
新暦=太陽暦:
地球上から見た太陽の動きの1周期(例えばある目印になる山の
頂上から昇った太陽がまた同じ山の頂上から昇るまで)を一年と
し、一年=365日を割り出し、ほぼ等分になるように12ヶ月
に割り振り(ひと月、28日〜31日)、4年に一度閏年で割り
切れない時間のズレを補正する。
旧暦(天保暦)=太陰太陽暦:
月(太陰)の満ち欠け(朔=新月〜朔)をひと月(約29.53日
で29日の月と30日の月を設ける)としつつ、一年の長さは新暦
同様、太陽の周期から求める。 ひと月29・53X12ヶ月≒
354日、太陽周期の365日とで1年で11日前後生じるズレを
閏月を時々入れることで補正。 日にちと月齢がほぼ一致していて、
空の月を見れば日にちが分かり便利?な反面、補正の閏月が入る
ことで、一年が13ヶ月となり、その前後年では季節のズレが大
きくなる。
2007年4月19日(旧暦三月三日)の三日月
ネットの中のお父さんのブログ「E日記七」の『三日月』より
http://air.ap.teacup.com/enikki/302.html
私は色々な年中行事をできるだけ旧暦でするように心掛けて来ま
した。 特にお雛様に庭の桃の花もご覧戴けぬ内に片付けるような
ことは失礼と思い旧暦に拘っておりました。 ところが今年は、
旧暦の三月三日を待っていたらなんと桃の花も散り果ててしまい
そうな季節の進み方ではありませんか! 慌てて桃の花の盛りに
合わせてお祭をすることに致しました^^;
早い話が、毎年律儀に旧暦を調べそれに従って行事をするよりも、
大まかなようで「月遅れ」で執り行う方が、毎年季節感がぴったりくる
と言うことを、ご先祖様方は経験でご存知だったということに、
やっと私は気が付いたということです。
それを中途半端に几帳面な所のある私は、「月遅れなんていい
加減で嫌だ」と思い込んでいた訳で、こういう所を諌めて貰えない
核家族は哀しいな…とも残念に思いました。
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三日月
Excerpt: [画像]三日月 新月から三日目の月のこと、また、新月は見ることが出来ないらしい。 旧暦の雛祭りの今日、月は当然、三日月だ。明日は金星にもっと近づいて見える。 ちなみに、23日未明にはこと座流星群のピー..
Weblog: E 日記 七
Tracked: 2007-04-24 19:48
記事の紹介ありがとうございます。
コメント&TBもありがとうございました。
今まで気になってはいたけれど確かめたことは無かった旧暦、
からくり?が解りました。
だから昔は何月何日だから種を蒔こうじゃなく、
あの山の雪が消えたから種を蒔こうってやっていたんでしょうね。
確かに今年の旧暦は少し遅めでしたね。
私の田舎ではひな祭りと七夕は月遅れで行います。
でないと「今年はいつだっけ〜?」ってなっちゃうんですよね(-_-)
暦を作っているのは、地球人の観察であって
この宇宙全体を知り尽くしたわけではなく
全力でやった結果ではあるものの、やはり
もっと大きな全体に意識をあわせる。。
自然に学ぶのが原則であるという事だと
このブログを拝見して感じ入った次第です。
月も太陽も共にあり、どちらも無くてはならないもの。。。
その真ん中で生きる人なのですものね〜o(⌒▽⌒)o
難しいですよね
太陽暦や太陰暦は
お日さまとお月さまという
天文現象の規則性を
人間が気がついて
利用させていただいただけのもので
そういう形式に縛られてしまうより
花を見たらああ春だなぁと思う…
みたいな曖昧な感じがいいなぁ(身勝手)
マヤ暦とかどうかなぁ(^ ^;
マヤ暦だとあと三十年ほどで
世界が滅ぶらしい(^ ^)
おはやふにござる
穀雨清に降る常陸の朝なり
>「月遅れ」で執り行う方が、毎年季節感がぴったりくる
をを
まさにさなり
予 なぜに二月が二十八日にして
他月に三十一日を設けるかを
不思議におもひ来たれる
をを
閃くに候
山桜暦を創出するは如何!
いとをかし
古の人達の知恵を、少しでも身近に取り入れようとその努力を惜しまない。
今の時代、大変貴重なお方です。やはり日本を代表する山桜様-☆ 私も、
旧暦は必ず見ますが、伝統文化、習慣は、新暦にしたがっています^^;
思えば、この世にはいくつもの“物さし”がありますね。宇宙の物さし、
日本独自のものさし、昔のものさし今のものさし、他人の物さし自分の物さし、
時と場合に応じて色々な物さしを使い分けられる土壌は豊かだと思います。
小さな事に拘ってる自分に気付くと、宇宙のものさしを持ち出してきます。
たまに旧暦で、何かの行事をすると、妙に古式ゆかしい気分になるのは
何故なんでしょう?年に4〜5回はあります♪そんなことv^ー^v
ミクシーにはそういうコミュもあり、入会しております。
PCのお気に入りにはこよみのページ
http://koyomi.vis.ne.jp/mainindex.htm
を登録、よく見ています。
今年は初めて長崎月の手帳
http://aaa.jougennotuki.com/
という、旧暦で綴られている手帳を購入、役立てております。
山桜さんのおっしゃるように、旧暦は月令で日にちがわかるので便利です。
月を見て今を確認した瞬間、私はなぜか、宇宙と自分のつながりを認識したようで、うれしくなります。
“潮干狩り”しか連想出来ない私です。
いよいよシーズンですねぇ〜
昔の苗代作り(籾播き)には暦が必要でした。
流石に山桜さんです。この日記でよく分かりました。
少しは旧暦のことも頭に置いておかねば駄目ですね。
ありがとうございました。
先月もこの三日月まるで「ご神鏡」を支えるような形の
三日月を見て、丁度、酒徒善人さんが金星と共にお写真に
撮っていて下さって感激しました。 月の影の部分が一番
綺麗に見える時なのかもしれませんね〜素敵なお写真を
拝借させて下さいまして、ありがとうございます!
旧暦のからくりというか計算方法は、私も未だ詳しい所
まで分かっていませんよ〜^^;
苗代の頃の「代(白)馬」とか「種蒔きじいさん」など、山に
現れる雪形はとても大切な神さまからのお知らせですよね。
カレンダーになっても、農家の方々は今もきっと目安になさって
いらっしゃるのではないでしょうか…?
そうそう、旧暦の入ったカレンダーが無ければ旧○○の行事
はとても覚えてられないですよね〜! どの家も神社の氏子
さんだった頃は、神社から方位や吉凶日など色々書かれた
旧暦入りの暦が配られたものでしたが…
月遅れが単なる「簡易版旧暦」じゃないということが
分かったので、私もこれからはあまり季節がずれてしまう
時は「月遅れ」でいこうかと思っています。
うわ〜何を仰るウサギさん!! 暦の専門家にそんなことを
言われては恥ずかしくって…どうしよ〜(〃。。〃)
本当に、日月星と地球上の自然を根気強く観察し長い年月の
記録をとり、それに従って暦を定めた古代の人々には頭が
下がるよね〜! 天文学者であり預言者・易者でもあり…
自然の気を読むことが出来た人々なんだろうね。
そしてやゆよんはその末裔だもの…尊敬してます!
そうですね〜何にも縛られずに天地の移り変わりに身を委ね
のんびり過ごせたら一番いいですよね〜♪
民を治めるような立場になると、そうもいかず、やはり
先々のことが予測可能な暦が必要になったのでしょうね。
19年に7度閏月を入れると丁度誤差なく続けていける
なんて、一体何年間データを取り続けて生み出したんでしょう。
気が遠くなります。。。
マヤ暦のことは良く分かりませ〜ん!
また勉強することが増えちゃいましたか…(*´ー`) フッ
>予 なぜに二月が二十八日にして
>他月に三十一日を設けるかを
>不思議におもひ来たれる
あ、殿、これは私にもお答えできま〜す♪(^◇^*)/
次の日記に書いて置きますね!
山桜暦、嗚呼、これは無理です。 私は計算が苦手です。
多分、ちっちゃな左脳がついているんだと思いますo(´^`)o
腹時計なら、精巧なのを持っているんですけど(^▽^;)
何故2月が28日なのか…を纏めていたら、存外時間が
かかってしまい(自分の知識のいい加減な部分が多くて…)
すっかりお返事が遅くなり、失礼致しました。<( _ _ )>
えっと…白状します。 新暦だと行事の日を忘れていて
準備をするのが間に合わないことが多いのですよ〜^^;
その点、新暦のお節句が来そうになってシマッタ!と
気付いた時点で、旧暦の日までに準備をすれば余裕〜♪と
いう訳なのです。 これで月遅れでOKとすれば、もっと
分かりやすくて楽になりそうです。 やっぱり楽しくないと
続けられませんものね〜
「宇宙のものさし」、私も使います! 「こんなことで
クヨクヨしている私なんて、無限に広がる大宇宙の片隅の
銀河系の更に端っこの太陽系の中の小さな惑星の中の・・・って
思うと、生きていられる時間の奇跡的なありがたさ、マイナス
思考に陥ってる時間の勿体無さに気付きます。
又いにしえの人の物差しで何かをすると、時を越えた波長が
一致するような瞬間がありますよね〜 これって相対性理論〜??
ワハハ〜自分のアホさ加減に手を打って大笑いしました〜!
そしてやがて哀しき…ホント!日本の切手ですし、消印見て
漢字なのに…トンチンカンなことをももりさんの所に書いて
しまって、なんとまぁ恥ずかしい(〃。。〃;)
お返事に困られたことでしょう…あぁ申し訳ないです。
ただの綺麗な観光地を回られて来たのとは違うお疲れが
あるのだろうと想像します。 期待に応えてレポを描かねば
と思うと又億劫にもなりましょうから、描きたくなるまで
違うことされているのもいいかもしれません。
こう、何かの締め切りが無いと描(書)けないものですよね〜
月の満ち欠けや旧暦や二十四節気などが載っている
カレンダーは、毎日見るのが楽しみですよね♪
もう何も書いていないシンプルカレンダーには戻れません^^;
コミュには色々入りましたが、どこも幽霊会員です。。。
とても回りきれないし、ましてやコメント書けませんし、嗚呼
旧暦の上巳の節供の頃は大潮で蛤がとれ、潮汁やら貝合せ
やら、それに因んだものがあるんですよね。 こういう事も、
新暦では由来など訳が分からなくなってしまって残念です。
酒徒善人さんの所での苗代作りの目印は何ですか?
○○山に△△が咲くとか××が鳴くとか…
あ、昨日、やっと燕の姿を見ました! 鳴き声だけは
もう少し前に聞いていたのですが、記録するのを忘れて…^^;
句や和歌を嗜まれる青い流れ星さんなら、季語のズレなどが
気になることと思います。
例えば西行が桜の下で死にたいと詠んだ「その如月の望月の頃」
も、そのまま2月の満月(15日)ではとても桜は咲いていませんし、
月遅れの3月15日でもギリギリ…だったら当時の暦の2月15日は
一体今のいつ頃なのだろう?と思うともう、分からぬまま放っては
置けなくなってしまいます^^;
今はネットでもパッと計算してくれるサイトがあって活用してます。
これって「こよみのページ」の事ですか?少し読ませていただきましたが
面白くて何でもよくわかりますね。目からうろこがとれるとはこの事を
いうのですね〜お気に入りに入れました。ありがとうございます。
「こよみのページ」のかわうそ(鈴木充広)さんは、
本も出版されてますよ!
「暮らしに生かす旧暦ノート」 鈴木充広
河出書房新社
右のバーの書籍紹介欄に載せておきますね^^
そちらのお宅は、お嬢様がいらっしゃるので、お嫁に生かせたくないという親心からかしらと思っておりましたが、旧暦で行われていたのかもしれません。うかがってみたいと思います。
わたくしは、常日頃は新暦を用いております。
新暦は長い年月を経て叡智を結集して出来た合理的で誤差の
少ない良い暦なのだと思います。 その影にはいろいろなエゴ
もなきにしもあらずですが、それも人間臭くて面白いですね。
四季折々、素敵な室礼をされていらっしゃる方なら、やはり
ご存知の上でのことだろうと思いますけれど、万一のことも
考えて、他にどなたもいらっしゃらない時に伺った方が良い
かもしれませんね^^