コケ(蘚苔類)とは:
@陸上に住み、
A胞子で増え、
B維管束を持たない、
C植物のこと
上記以外のコケの特徴:
@体が小さい
A水分・養分を吸収する「根」がない
(仮根には固定機能のみ)
B水分を体全体で吸収する
コケ類は、
@蘚(セン)類:茎葉体(茎と葉に分かれている)
A苔(タイ)類:主に葉状態(茎葉が分かれず平たい体)
B角苔(ツノゴケ)類:胞子体がツノ状形体
に分類される。
講師:鵜沢美穂子氏
(ミュージアムパーク茨城県自然博物館 学芸員)
苔観察に必要な道具:
ルーペ、ピンセット、霧吹き、採取用ケース等
先ず、高尾山口の線路の北側ご鎮座の氷川神社境内の苔を観察。
通常、石につくコケは木にはつかず、棲み分けているとのこと。
参道脇の石垣には、
・ギンゴケ/銀苔:白緑〜灰緑の群落を作る
日本全土都会〜高山、
世界各地、南極大陸にも分布
・ハマキゴケ/葉巻苔:乾燥地に生える
乾くと葉を窄めて巻く
霧吹きで湿らせると茶色く見えていた
葉が開いて緑色になる
・コメバギボウシゴケ/米葉擬宝珠苔:
深緑色 垂れ下がる傾向
桜の老木の幹には、
<蘚類>
・サヤゴケ/鞘蘚:葉が茎を包むように付き、小さな塊を作る
・タチヒダゴケ・立襞蘚:剿Xにヒダ
・コモチイトゴケ/子持糸蘚:一年中みられる
・ホソミツヤゴケ/細身艶蘚:長い房、光沢、平たい印象
剋浮フ縁が赤く花のように愛らしい、それが湿気を与えると閉じる・・・の実験をしたのはどのコケだったか?? その剋浮燗重構造になっていて中だけ閉じて外は開くという芸当も見せてくれる。
<苔類>
・カラヤスデゴケ:黒っぽい 雌雄異株
丸い花被の先が花のように開く
腹面に腹葉、腹片あり
腹片の中に水分や虫が入る
・フルノコゴケ:アオサノリっぽい
・チヂミカヤゴケ:深緑でモソモソ
本殿傍の地面では、
<蘚類>
・コツボゴケ:細胞が大きい 葉先に小さなツボ
・キャラボクゴケ:ホウオウゴケの仲間
・ナガヒツジゴケ:葉が細かい毛のよう
・ツクシナギゴケ:葉に鋸歯がある
高尾山6号路

トヤマシノブゴケ(富山篠生蘚)

?


ジャゴケ(蛇苔) 高尾蛇苔(艶無く紫色帯びる)


? オオトラノオゴケ(湿)

チャボスギゴケ
リボンゴケ
アラハシラガゴケ?
湿度の高い所の杉の大木などに群生

キヨスミイトゴケ
湿度が高く空気のきれいな環境にしか育たない
地面に這いつくばる様に夢中で観察を続ける不審な集団に、通りかかる方々から
「何を見てらっしゃるのですか?」
と不審げに問いかけられ、我に返る。
背筋を伸ばせば目の前には可憐な白い花も咲いているというのに・・・

マルバウツギ
それでもずっとずっと知りたかったコケの世界の入口に立てたようで嬉しい。 世界を広げて下さった鵜沢先生に感謝! そして、もっと接写のできる良いカメラが欲しい!とつくづく思う。
[コケ用語]
中肋(チュウロク):蘚類の葉の中央の筋状に見える部分
パピラ(乳頭):細胞壁の外側の突起
凵@:蘚類の胞子体の頭頂部の膨らんだ部分
剿X:蘚類の凾覆うもの 様々な形がある
剋普F凾フ口部の周囲にある歯状のもの 様々な色・形
(ものすごく日が経ってしまってからのまとめで、撮った写真が何か分からなくなってしまったもの多数・・・追々調べてみます。)

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