「ちょっと重いんじゃない?」
と言っていたので思い切って髪の毛を切ったら、何だか身が軽くなってメンドクサイと感じて延び延びにしていたことに手を出しました。
この冬、とても庭まで手が回らず剪定もせず放置した為、枝垂れ桃の木が傾く程、伸び放題の枝に実がなり過ぎてしまいました。 このままでは危ないので頑張ってハシゴと鋸を持って主幹を半分ほどまで切り倒し、枝を降ろして始末。
その時に大量の青い桃の実が落ち、捨てるのも忍びなく拾い集めたのですが、ネットで調べてもそう美味しいものではなさそう。
「桃の実はやがて赤くなるのだから、色素を持っているのでは?」
「これだけの量があれば草木染に使えるかも?」
ついつい、やってみる気になってしまいました。
それからが大変・・・そのまま煮出しても色は出そうにないので、一つ一つワインの瓶で叩き潰し・・・その様子はきっと傍から見たら鬼婆の形相だったかも・・・筋肉痛になりましたけれど、結構なストレス発散にもなりました。 それを煮出した染液はこんな濁った色でしたが、
シルクとレーヨンで織られたスカーフ、等間隔に紐で縛りを入れてみた帯揚げの白生地を漬けてみました。 染液からあげて何度も水洗いをしていると濁った黄色味が抜けて、桃の精のような仄かなピンク色だけが浮き上がって来て、嬉しくなりました。
その時、このピンク色は、実では無くて種の部分の色では? と気づき、今度は種だけを取り出して、更に種を砕いてもう一度煮出した染液に漬け、媒染剤は、最初はミョウバン液、次はもっと赤味を出したいので桃と同じバラ科のリンゴ酢に漬けてみました。 それを何度か繰り返して・・・
濁りが出なくなるまで綺麗に洗い上げると、シルクの部分が桃色に染まり、レーヨンは薄くしか染まらないのでチェックの柄が浮き上がって素敵です。 帯揚げの縛った部分も白く残って
「桃の種染め」スカーフと帯揚げ、一日立ちっ放しで食事も忘れて頑張った甲斐のある出来上がりでした。
主人は、これを身につけた私を見たらなんと言ってくれたかな・・・全く何をやっているのかと呆れながらも面白がって見てくれてますね、きっと。
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桃の実の赤ちゃん、シロップ漬けにするのは聴いたことありますが、染めてみよう!とは、良く思いつかれましたね^^ さすが植物にお詳しい山桜さんならではの発想に感心しきり。。。
腕や肩の筋肉痛、もうすっかり良くなられました?。^;ゞ 突然の思い付きで、想いもよらぬ展開で一日が過ぎてゆくことってありますよね♪
きっとご主人、「あ、やってるな^^ なかなかいいじゃないか-☆」と、素敵な笑顔で見守って下さっていましたとも^^
もうちょっと実が大きくなっていたら、シロップ漬けもありだったかもしれませんね。 殆ど青梅状態でしたので、お砂糖が勿体なくて・・・ケチンボです。
桃の実を頂く時、種の周りが特に赤いことを思い出し、きっと種の中に色素が!と思ったら居ても経っても居られなくなり、一心不乱に種を割っていました。 実は最初、いつも銀杏を割っていたニンニク絞り器を使って壊してしまい、仕方なく手近にあったワインボトルを手にしました。
今までもやれば出来たこと、主人の世話を言い訳にしてしないまま放置して来たこと多く、反省しきりです。 「自分の人生を生きて」というももり先生のお言葉に目が覚めました。
その後切り倒した裏の月桂樹など、片付けねばなりません。 筋肉痛は筋肉がついて来て解消でしょう^^;
主人に代わって優しいお言葉、ありがとうございます。 褒められたがりで、全然褒め上手ではなかったのですけど、元気だったら色んなものを作れた人だったので、一緒に面白がってくれたとは思います。
素人の草木染の楽しさは、どんな色が出て来るか分からない所にもあります。 直ぐに色が褪めてしまっても、また染め直せばいいのだと教わって目から鱗でした。 どうも薬効のある草木に染める力が強いようです。 昔の人の智慧ですね。 染めの始まりも、薬効を身に着ける為が一つあったと思います。
私も娘に言うと叱られますが、主人のお迎えが来る日が楽しみでもあります。 でも、その時に褒めてもらえるよう、もう少し頑張って生きてみようと思ってます。