2017年09月09日

亡き人に綴る手紙

 重陽の日の今日、岩手県陸前高田市の鬱蒼とした森の中のカフェ前に、大震災で亡くなった大切な家族や友人たちへ、伝えることのできなかった言葉や思いを手紙にして届ける「漂流ポスト」が置かれていることを、ふと思い出しました。

 店主の赤川勇治さんは、
「一行でもいいから書くことによって、自分の気持ちが分解していくんじゃないか、表に出るんじゃないかということで手紙にたどりついた。」
と、ポスト設置への思いを話していらっしゃいました。

 私が、この「天地(あめつち)に遊ぶ」に、皆様の目に触れるには重過ぎる内容の日記を綴って来たのも、自分以外の人に伝わるように書くことで自分の気持ちを客観的に見詰め、また文字にしていくことで幾らかずつでも辛く悲しい喪失感を昇華していける気がしたからでした。

 それでもやはりここには書けない気持ちが抱えきれない程あります。 主人への手紙を綴って綴って、いつか「漂流ポスト」に投函しに出かけてみようと思います。 そこでは、大切な人を突然亡くした方々のお手紙も読ませていただけるのだそうです。 亡き人の気持ちになって自分に返事を書いた方もいらっしゃるそうです。 

 主人だったら私の手紙に、どう返事を書いてくれるかな。 それを一番分かっているのは、誰よりも長く一緒に傍に居た私なのでしょう。 

 そのことに気づかせてくれて、ありがとう。 今日、「漂流ポスト」を思い出させてくれたのは、貴方から私への「菊花の契り」のようなメッセージだったのですね。 



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posted by 山桜 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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