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(今回も下見(20日)と本番(27日)を合わせての観察記録です。)
梅雨明け宣言も出て、いよいよの真夏、涼を求めて奥多摩の大岳山(おおだけさん・おおたけさん)1266.5Mへ! ケーブルカーを降りると直ぐに谷から吹き上がる冷気がヒンヤリと心地よい。

ケーブルカー御岳山駅前広場「御岳平」からの展望(20日)
今年のレンゲショウマの一番花です。


他はぜ〜んぶ蕾でした。(20日富士峰園地外周ネット際にて)

あちこちで咲き始めました!(27日御嶽神社随身門下階段脇にて)
【レンゲショウマ/蓮華升麻】キンポウゲ科レンゲショウマ属 日本特産種 1属1種
平開して花びらに見える部分は萼片で中央の先が紫色に色づいた筒状の部分が花弁です。 種名は花が蓮の花、葉が晒菜升麻に似ていることから。 御岳山は日本一の群生地として知られ、8月中頃が最盛期で「レンゲショウマ祭」も開かれ賑やかになります。

【ヤマユリ/山百合】ユリ科
芳香を放ち堂々と花開く山百合、「山の女王様」と平伏してしまう気高さです。


左【ミヤマタニワタシ/深山谷渡】マメ科ソラマメ属
右【オカトラノオ/丘虎の尾】サクラソウ科オカトラノオ属


【キヌタソウ/砧草】アカネ科ヤエムグラ属(共に20日)
「砧」に似た実を付けるということですが、未だ確認したことがなく残念です。 しかしこの小さな花の実が目立つほど大きく実るとも思えず、本当に実の形が名前の由来なのか・・・。 私自身「砧打ち」の意味は知り、お茶道具の中の花入等で「砧」の形は見たことがありますが、実際に「砧」を見たことが無いので、何故この小さな植物にその名前が付いているのか、それ程身近な道具だったのか、色々想像が膨らんで楽しいマイブームの植物です。




【アカショウマ/赤升麻】ユキノシタ科チダケサシ属 (20日)
上段:白い花穂と拡大 下段:結実した果穂と拡大


【産安社(うぶやすしゃ)】 【安産杉(夫婦杉)】
「富士峰園地」や「産安社」はコース外で、20日下見時と27日先着組の皆さんのみ歩きました。


【モミジガサ/紅葉傘】キク科 【キクバドコロ/菊葉野老】ヤマノイモ科


【マムシグサ/蝮草】サトイモ科の実 【ソバナ/岨菜、杣菜】キキョウ科の蕾


【ミヤマトウバナ?/深山塔花】シソ科トウバナ属
トウバナの仲間は同定が難しい・・・

【ムラサキニガナ/紫苦菜】キク科アキノノゲシ属


【サワオトギリ/沢弟切】オトギリソウ科 【トチバニンジン?/栃葉人参】ウコギ科


【カノツメソウ/鹿爪草】セリ科 別名ダケゼリ 上部の三出複葉が特徴



クロウメモドキ科クマヤナギ属 落葉つる性木本
小型であったのでミヤマクマヤナギと迷ったが、左の写真のように花芽の無い伸びあがった別の枝先に「ツル性」が見られたことから一応クマヤナギと同定。
クマヤナギには小型のものもあるとの記載もあり、この個体はそれに該当するのかもしれない。
葉脈は7‐8本と数えられる。

【静寂の雲霧の中を歩く】

【タマアジサイ/玉紫陽花】アジサイ科アジサイ属(27日)
蕾が真ん丸のゴルフボールのような形で苞に包まれていることが名前の由来です。 このように開いてしまうと、もう何故タマアジサイなのか分かりませんね。



【ギンバイソウ/銀梅草】アジサイ科ギンバイソウ属 多年草 (20日)
真ん中の両性花の方が派手で中性花(アジサイ科のいわゆる装飾花)が目立ちません。 先が2つに割れた足袋のような形の葉が珍しい。 花粉好きのヨツスジハナカミキリのデートスポットになっています。


【ヤマアジサイ/山紫陽花】アジサイ科アジサイ属 落葉低木(20日)
【クサアジサイ/草紫陽花】アジサイ科クサアジサイ属 多年草(27日)


左【タニタデ/谷蓼】アカバナ科ミズタマソウ属(27日)
タデとつくがタデ科ではなくアカバナ科 丸い実の頃になればミズタマソウ属に納得がいく。
右【ヒナノウスツボ/雛の臼壷】ゴマノハグサ科ゴマノハグサ属
臼壷の中にお雛様が座っているように見え・・・ますか? とても小さな花で風で揺れピンボケですみません。 昔の人は、本当にこんな小さな花の中まで良〜く見てお雛様の姿を見出していたのでしょうか。


【ミヤマナミキ/深山浪来】シソ科タツナミソウ属(20日)
【サワギク/沢菊】キク科キオン属(20日) 細く切れ込んだ葉が涼しげな沢菊。 27日には全部羽毛のある種になっていました。



【タマガワホトトギス/玉川杜鵑】ユリ科ホトトギス属(蕾20日、花27日)ロックガーデンにて
沢沿いの湿った所を好む。「玉川」は京都木津川の支流で山吹の花の名所。 山吹色のホトトギスの意味で「玉川」の名を冠するという。


【ウバユリ/姥百合】ユリ科 蕾(20日) 花(27日)
花が咲くころ葉(歯)が落ちる=「姥」というが、必ずしも葉は落ちていない。 瑞々しくすくっとした立ち姿で良く目立つのに、この名前の所為でおどろおどろしいイメージがあるのが気の毒に感じる。


【天狗岩】 【武蔵御嶽神社・奥の院】

【ヤマユリとガクアジサイ/山百合・額紫陽花】
ケーブルカー駅前のアーチの手前、余りにも淡いブルーと白の色彩が美しかったので思わず足を止めましたたが、看板などを入れずに撮るのにちょっと苦労しました。
大岳山は遠くからでも良く分かる形(キューピー山、デベソ山などとも呼ばれる)なので、一度登って見たかったというお客様も多く、岩場を慎重に一歩一歩クリアして見事山頂に到達できたことを、
「すごい達成感ありました!」
と、とても喜んでくださり、こちらこそ嬉しかったです。
晴天で眺望のあるハイキングも勿論素晴らしいですが、白い霧や雲の中、幽玄の静寂に実を置いて歩くのも山ならではの楽しみです。 またその霧や雲が立ち込めることで育つのが、レンゲショウマやタマガワホトトギスですから、欠かすことの出来ない大切な自然の気象です。
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タマガワホトトギスも初めて見にしますが、お山の気象が深く関わっての希少品種なのでしょうか?
山桜さんの山路案内にあずかり、私も登ってみたくなりました^^♪
レンゲショウマは本当に姿といい色合いといい、何とも言えず気品があって魅了されます。 お茶花としても好もしく、庭に植えたいと思ってしまいますが、なかなか平地で育てるのは難しいと思います。 元気に生えているところは霧が立ち込めるような空中湿度が高くて冷涼な場所です。
タマガワホトトギスは更に水が滴るような岩肌に生えています。 こちらも栽培は難しいことでしょう。
これらのお花が咲いている山域でしたら、ケーブルカーで上がって少し歩けば行くことができますので、いつか機会がありましたら是非! ご案内はおやすいご用です♪