人間が見て『素敵な配色だな〜』と思うこの彩は、採食者たちにとってはどのような効果があるのでしょう。 完熟した(発芽力が高い)実を食べてもらいたい為に、未熟果が完熟果を引き立てているという説もあります。

【イシミカワ/石実皮・石見川・石膠】タデ科イヌタデ属 蔓性多年草
分布:日本全土
花期:7〜10月 薄緑色で目立たない花
葉茎:葉柄がハスの葉のように葉の裏面についている
葉は互生 やや矢じり型の三角形 丸い苞葉あり
茎や葉柄に下向きの刺があり周りの者に絡み付く
実:白緑〜赤紫〜瑠璃色 と熟していく実が混在する
(色づいている部分は中の黒い種を覆う萼片)

同じ時期、同じような色合いが混在する実に【ノブドウ】がありますが、あちらは虫の寄生による色の変化でいわば病変(といっても綺麗なので見る方からすれば嬉しい)、こちらは健全な状態での色の変化です。

一番上の写真では残っている実の房の下にあるのは、托葉です。 丸いお皿に盛られたお菓子のようにも、派手な飾りのついた貴婦人のお帽子のようにも見えます。 下の方の写真のように、段々と苞葉が欠けてしまっているものもあります。

未だ若い果実は白緑一色なのに、次第に差が出て色づいていくのが面白く、また不思議でもあります。

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