母の実家が神田明神の氏子なので何かご縁を感じ、以前から気になっていたものの、なかなか参拝の機会なく過ごしていました。 この日も2度前を通りながらお参りできず、残念に思っていたところ、こういうことを「ご縁」というのでしょう…奇跡のようなことが重なって思いがけず3度目の正直で参拝することが出来ました。 そしてこの日は母の誕生日、確かにお招きを受けたことと感じます。

参道口の石鳥居の扁額「千代田稲荷大明神」「日の出辨天」

「千代田稲荷略縁起」 元は太田道灌により千代田城(江戸城・今の皇居)の守護神として祀られ、後に徳川家康により紅葉山(本丸と西丸の間にある高地、江戸城内で最も高い場所)に祀られ、明治維新の時に「信仰厚き女官(滝山)」により紅葉のご縁で紅葉の名所の高尾へ・・・この「滝山」といえば、TVドラマ「大奥」で浅野ゆうこが演じた大奥総取締(御年寄)でしょうか? 遥々この高尾まで来られたこともあるのかしら、と想像が膨らみます。 渋谷の道玄坂にも同じ名前のお稲荷さんがあるそうで、その関係も気になります。

鳥居をくぐって石段を登ります。 上の方にもいくつか鳥居が見えます。 一体どれだけ登るのでしょう。

見上げると真っ赤な紅葉

一つ目の階段を登り終えて、来し方を振り返り、またどんどんと登って・・・
あらら? え、あれれっ??


なんと拝殿は、土台だけを遺して跡形もありませんでした。
(帰宅後に調べると、2013年2月11日、賽銭泥棒が賽銭箱にお金がなかった腹いせに放火、全焼してしまったとのこと。 なんと罰当りな…ちゃんと逮捕されているそうですが、灰になってしまった拝殿は本に戻る筈もなく、残念です。)
本殿は残っているようでしたが、何だかあまりお近くで撮影するに忍びなく手を合わせるに留めます。




狐さんたちは、健気に境内を守ってくれています。


しなやかに流れるような美しいお姿、そしてとても優しいお顔をされています。
奥山に 祠守りて苔狐 紅葉眺めつ 日は落ちて (山桜)

小さな石の祠にカワイイ狐さんたちが集って楽しそうでした。

お顔が朧げですが、若しかして辨天様?

こちらはお不動さまですね。
そろそろ合流する方々の声が聞こえてきたような・・・名残惜しいですが、お暇を申し上げて参道を戻ります。 石段はところどころ浮いているようで、余りにも紅葉が綺麗なのでついつい眺めてしまいますが、油断なりません。











蛇滝から流れ落ちる沢沿いの道、石段も湿っていて滑りそう・・・最後まで気を抜かず、最初の鳥居に戻りつきました。 静かな心地よいお宮さんでした。 季節ごとにまたお参りしたいと思います。

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個人で祀られていらしたお稲荷さんの仕舞い方については、以前、こちらにもおいでの鎌倉とんぼさんのHPの中の掲示板「神様のぶらんこ」で取り上げられていた記憶がありますが、どの祠か分からないとなると、勝手にどれかを仕舞うこともできず困りますね・・・。
談山神社の裏手のお山の小さな祠も未だに良く思い出します。 何かご縁があるのかもしれません。 また参れる日を楽しみにしております。