「あ、この懐かしい香りは何の花だったろう?」
毎年の事なのに、殆どは直ぐには思い出せず色々な花が脳裏に浮かびます。
今年も山の中でフルーティな甘い香りの正体を探すと、斜面で丁度顔の高さ辺りに咲いていたのは、

【ホオノキ/朴の木】
ホオノキでした。 この花を見れば、思い出す懐かしい面影があります。 泣きそうになって空を見上げれば、青い空に若葉が透けて風に揺れていました。 若葉の君、そんな葉陰から私を見ていて、ずるいなぁ
高い梢から目線を下げると、里山の初夏を告げて群れ咲くのは、

【ヒメウツギ/姫空木】
♪卯の花の匂う垣根に・・・ とうたわれますが、鼻を近づけても余り香りはないような・・・。 それでも沢山の小花をつけて揺れている様子は、いかにも良い香りが立ち上るように見えます。 この季節、柑橘類など他のいい香りが漂ってくるのを、卯の花の匂いと思い違えた可能性もありでしょうか?
こちらがその薫り高い柑橘類の一つで、里山に多い、

【ユズ/柚子】
葉柄に翼があって、するどい棘があります。 アゲハの幼虫が隠れているかも。
アゲハといば、チョウチョの形の白い花が丸くなって咲く、余りにも可愛らしいこの子は、

【ヤブデマリ/藪手毬】
蝶手毬だったら、ピッタリなのに、どうして藪なんてつけたのかなぁ
ハチミツのような甘〜い香りはどこから・・・?と、鼻をクンクンさせて辿りついたのは、


別名: コンテリギ/紺照木 青緑ともいうような他とは違う葉の色が目立ちますが、日当たりのいい場所だともっと紺色が増します。 花の形からミッキーマウスの木などと呼ぶ人も居ます。
ガマズミは未だ固い緑の蕾でしたが、小葉ガマズミのほうはご覧のように満開でした。

【コバノガマズミ】
やがて酸っぱい真っ赤な実をならせます。 ほんのりピンク色がかる所に、後の赤い色素が隠れているようで奥床しい。

【ヤマボウシ/山法師】
比叡山から白衣に光を集めて降りてくる山法師たち!
ああ、白い花、白い花に、なぜこうも惹きつけられるのでしょう。 白い花が大好きだった人、私と一緒に今年も見ていてくれていることでしょう。
この日、大切な先生のご主人様がご逝去されたことを知りました。
白い花々を手向け、慎みて心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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写真でお花だけみたら、良く似てますけれど、オオヤマレンゲは深山に咲く希少種で、朴の花より小さくて俯いて咲きます…と言いつつ、未だ自生地で見たことのない憧れの花です。
このヒメウツギの数週間後に咲くのがウツギですが、この時分に咲く白い花を総じて「卯の花」と呼ぶこともあるので、「田植花」もその土地により違うかもしれません。
京都は山城の方が豪雨のようでしたが大丈夫でしたか?