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妙な日だった。
奥多摩湖の周り、余所者人のあまり立ち寄らないようなお寺とお宮を廻ることになった。 それらの事はまた別に記すとして、先ずはこちらの話を書いておこう、感動が消えないうちに。
視界が歪むほど白く火照った参道を一人登りゆく中、視線と気配を感じて立ち止まると、
『カモシカ!』
優しく落ち着き、木陰に座ったまま身動ぎもせずに、こちらを見ている。 こちらもふっと息を整え力を抜き、全身で危害を加えないことを見せながら、
「こんにちは。ごめんなさい、ちょっと前を通らせてね」
そう声をかけると、静かに立ち上がり悠然と全身を現してくれた。
「わぁ素敵ね、写真を撮ってもいいかしら?」
笑ってそう話しかけると、左耳をクルリと回して返事をしてくれた。(下2枚の写真を見比べると、左耳の向きが変わっている。 耳が前を向いている時の内側は真っ黒で、外側は毛色が薄い。) どうもこれがこのカモシカの気持ちの伝え方のように思える。
最初の写真より緊張感が抜け、堂々としながらも優しい眼差しを向けてくれた。 懐かしい気持ちに包まれたのは、どこか主人に似ていたからか。 そういえば、秋田の家の庭にもカモシカが来ていたことがあった。
「ありがとう、元気でね。 またね。」
手を振り先に進むと、振り返り振り返り静かに去って行った。
参道を登りきって神社の階段下から来た道を眺めると、カモシカが小さく見えた。
「お〜い!」
声をかけ手を振ると、キョトンとした顔で振り返り、またあの左耳クルクルの挨拶をしてくれた。
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未だ幼いみたいだけど、全く動じないでシシガミ様みたいジッとこちらを見ていて余裕・・・。
ちょっと似てるよね…ドキドキというより何だかホッとしたよ。
こんな近くで熊にあったら、どうしたでしょう…気づかれたら、熊も穏やかに話しかけると良いと聞きますので、ニコニコ話しながらそ〜っと見えないところまで下がって・・・ダッシュ!でしょうか。 背中を見せると追いかけてくるとか。 落ち着いてできるかなぁ 最近出没しているらしいので、心構えが必要ですね。
お尻を見せたまま振り返りながら立ち去る姿も、なんだか未練あり気で、最後のキョトンと見上げる眼差し、もう愛くるしくて 胸キュン💛です-☆彡
宮崎駿さんの世界に入り込んでしまいました。
大雨、お住まいのところは大丈夫でしょうか?
秋になったとはいえ、暑さや雨などにはくれぐれも
お気を付けくださいね。
見詰められて、心が清められるような不思議な安らぎを覚えました。 ただ余り長く一緒に居てはいけないような気もして・・・。
野生の動物に出会った時の「恐れ」を全く感じなかったのが不思議でした。 私が恐れなかったので、向こうも警戒しなかったのかもしれません。 白昼夢、正にそんな風でした。
シシガミさまみたいでしょ・・・ただ、あんなに怖くてただならぬ感じじゃなくって、優しくて清らかな感じだったのよ。
山沿いの方ではかなり降って、山道も荒れているし折れた枝なども落ちてくるので気を付けているよ。 やゆよん、何か危ない雰囲気を感じているのかな? いつも教えてくれてありがとう。
こういう天候が続くと、身体もしんどいでしょう? 無理せず、お大事にね。