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後に定家様(定家流)とも呼ばれ愛された藤原定家の文字は、多聞さんの仰る通り、丸文字というよりも横長文字ということを改めて見直して納得しました。

定家筆 拾遺愚草
そうして再び、テイカカズラの地を這って木に登り始めた頃の葉を見てみると・・・

対生についた葉が横長に見えます。

これは紅葉して赤みの出た葉。

こちらなど、自由に書き流した書体にも見えて来ませんか。

この頃の葉には白い葉脈が目立ち表面は艶消しですが、日の当たる場所に出て葉も大きくなると、この白い葉脈は目立たなくなり表面に照りが出て、全く別の植物の葉のようになります。 (下の「定家蔓と鬼女蘭」の記事をご参照ください。)
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ずっと見ていると、この葉っぱが定家の字に見えてきました。
山桜マジック?でしょうか。
お陰様でいろいろと深まって、楽しいです。
思いついて、笠間の伊勢物語(冷泉為和筆)を探してみました。
これが読めないため伊勢物語が嫌いになったという、自分にとってはあまり嬉しくない本なのですけど。
久し振りに開いてみて、この本も定家様だったんだと気付きました。
そして、初めてその解題を斜め読みしました。
為和が天文16年に今川義元から借りて臨摸した本ということで、定家自筆本の形態そのままに写したと奥書にあるそうです(その奥書を読もうにも、読めないところが悲しいです)。
つまり、落字の書入れやら、減字やら行の不同やら、そのまま書写したというのです。当然、字体も、ということになりますね。というか、彼にとって、神様みたいなご先祖様直筆そのものですからね。王羲之を臨摸するのと感覚変わらないのじゃないでしょうか。
本当に最高傑作の写真と文章ですね-☆彡 横広がりの定家様は、温かみがあって 独特の味わいがあり好きです。
>自由に流した書体… 去年から、月一で書道を習い始めました。 細筆で仮名文字を書く筆慣らしの練習をしましたが、まさに枝と葉っぱはこんな感じ!でした^^;ゞ
多聞さんにそのように喜んで頂けて、私もとても嬉しいです。 実は手元に幼葉のいい写真が無くて、ふらりと近くの森に出掛けたら、一目で「あ〜これ!」という蔓の絡みがあって、それも驚きでした。 なんだか定家に手を引かれ連れて行かれた様な気持ちです。
今回、つらつら定家の筆を見ていて、若しかしたら、後世の人が解読しやすいように、努めて個性を出さず活字のように(当時は活字はないですから)標準的に読みやすく書こうとしたのではないかしら…などとも思えてきました。 図面を描く人にこんな字の人が多いような。 個性を排した積りが逆に当時は誰も書いていない超個性的文字になったなんていう想像です。 とにかくどんどん書くうちに知らず磨かれて、ついには「定家様」にまで・・・。 そう、夢中になって書いて書いて書きまくらなくっちゃ! ですよね、ももりさん。 それが出来るのが才能なんでしょうね〜
植物の枝の伸ばし方、蔓の伸ばし方には「天地の理」があって美しいものです。 定家の書いて書いて書きまくりが「無の境地」となって「天地の理」に近づいたのかもしれません。
メダカの目さんは、もうとうに上の上の有段者になられた方と思っておりましたが、更にお稽古重ねられるのですね。 私も三回忌を無事に終えて、心と家の中を整理できたら、また筆を持つ時間を作りたいです。
お茶も書も、何だか主人と一緒の貴重な時間を割いてしまったようで悲しくて、未だ向かえずに過ごしてしまっています。