ヒメハギ(姫萩)ヒメハギ科ヒメハギ属
いきなりこんなに沢山咲いていて、嬉しくて気は焦り、どう撮ろうかとオロオロ
心の準備ができてなくて興奮気味、心も手も震えています。
先日も書きましたが、萩というより蘭の花にも似て不思議な形です。
失礼してひっくり返し、念願の下から見た所を撮って帰り、良く見返すと、なんと肝心の花びらが欠けていてショック! それでも、まぁ、下側に2枚の小さな花びらがあるらしいことは分かりました。
もっと上まで行かないと見られないと思っていたので、これもお参りした御利益に違いないと、もう一度神社に手を合せて、出発です。
次に現れたのは、丹精な三つ葉が目立つ蔓植物
ハンショウヅル(半鐘蔓)キンポウゲ科センニンソウ属
失礼にも開花前に穴を開けて潜り込んだ虫がいるようです。普通はもっと暗紫色な萼片の色なのですが、ずいぶん薄くてミヤマハンショウヅルかのよう。でもミヤマは分布が近畿以西なので、ハンショウヅルの個体差なのでしょう。
ホウチャクソウ(宝鐸草)イヌサフラン科チゴユリ属
茎が上部で分枝するのが特徴。筒状に合わさった花びらの基部に膨らみがあります。
シラユキゲシ(白雪芥子)ケシ科
中国南東部原産の外来種です。清楚ではかなげな姿に似合わず、寒さにも暑さにも強く、地下茎でどんどん繁殖していきますので、「庭に植えてはいけないリスト」に載ることさえあります。傷つけると毒のある黄色い汁が出て衣服を汚しますので要注意です。
シオデ(牛尾菜)シオデ科シオデ属
シオデはアイヌ語のシュウオンデからとも。牛尾菜は漢名です。サルトリイバラに似ていますが、こちらは草本です。
もっと太くなった蔓の先は、和製アスパラガスとも称される山菜です。
道標
マムシグサ?(蝮草)の仲間 サトイモ科テンナンショウ属
図鑑によって、花が緑なのはカントウマムシグサだとか、ホソバテンナンショウだとか、色々記載がありますが、マムシグサにも緑色の花を着けるものも有り、未だ私には識別する力なく、すみません。
チゴユリ(稚児百合)イヌサフラン科チゴユリ属
稚児百合は正にピークの花盛りでした。といってもうつむき加減で控えめで楚々とした風情です。
たまに上を向いてくれている花もあり、ちょっと花びらが欠けてましたが、それもまた自然の営み。
石の祠
さて、十分時間を見ていた筈でしたが、一人気ままで寄り道が過ぎ、バスの時間に間に合うかギリギリとなり、この大きな木の根元の石の祠までで引き返すこととしました。
行きは足元ばかり見ていて気付きませんでしたが、帰り道ふと足を止めて仰ぎ見れば、イチョウと柿の木(多分そうだったかと)の若緑の中に、まるで花が咲いたように鮮やかな赤い芽吹きの葉が映えていました。
チャンチン(香椿)センダン科チャンチン属
民家も近いので、有用植物であるハゼノキだろうと思いました。しかし、帰宅後、ネットで調べても芽吹きが赤いとは出てきません。
秋になって葉が落ちていたら、良く分かるのですが、今はただ綺麗だなぁと見惚れておきましょう。
ヤマハゼ、ヤマウルシ等もよく似ているのですが、小葉の先が細長く伸びている点はハゼノキの特徴に思えます。
<追記>
他の樹木を調べているときに、中国原産のチャンチン(香椿)の芽吹きが、この写真のように赤いことを知りました。民家の庭の中のようですし、植栽した可能性があります。
フジ(藤 別名:ノダフジ)マメ科フジ属
陽当たりの良い高い所では既に咲いていましたが、このみっしりと着いた蕾の状態も好もしく思います。
さぁて、いよいよ脇目も振らずにバス停に向かわねばならない時間です。 余裕があると思っていたのでバス停の位置もあやふやなまま、先ずはバス通りに出なければ! そう思って痛んできた膝を騙しだまし歩いていると、曲がり角に可愛らしいお年寄りが腰掛けてニコニコ微笑んでいらっしゃる。嬉しくなって、
「こんにちは! 良いお天気ですね。」
「すみません、ここから一番近いバス停は、どちらへ行けば・・・?」
思わずそう尋ねると、
「こっちへ曲がって直ぐ又曲がって真っ直ぐが近道よ」
と、教えて下さいました。
『ああ、もう、天使のようなおばあちゃん、絶対神様のお遣い!』
有り難い、有り難い、と心の中で手を合せながら、道案内に従って歩めば、横断歩道の直ぐ先にバス停が見え、12:35の到着予定時刻の一分前に到着することが出来ました。なんという奇跡。もう殆ど、間に合わないから戸倉まで歩くしかないと諦めていたバスに乗れたのです。
バスに乗ってみると、戸倉までは思っていたより長く、痛んだ足ではかなり厳しかった、やはりいつも守っていてくれる人が居るのだとしみじみ思いました。
戸倉バス停に到着すると、バスの中から道の向かい側に見慣れた面々が見えるではないですか! 思わず窓に顔をつけて夢中で手を振りましたが、どうやら外から中は見えない様子、やっと一人気付いて手を振ってくれ、急いでバスを降りました。後で分かりましたが、反対側のバス停に殆ど同時刻に本隊一班のバスも着いたのだそうです。
懐かしい皆さんの笑顔笑顔、またしても嬉しい不意打ちです。心の準備ができていなくて、何だかもう、どうして良いやら、メチャクチャな感じになってしまいました。コロナ禍での出会い、密も避けねばならず慌ててしまい、きちんとご挨拶も出来ず、お恥ずかしい限り。
浮き足だった気持のまま、さぁ、いよいよお楽しみの「小春日和」に向かいます。

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