正直、毎朝キンキンした怒鳴り声ばかり聞くのはキツいなと思いながら、段々と歳を重ねれば落ち着いた浪花千栄子さんになっていくのだろうと期待して見ていました。
ドラマの中の芝居、それも喜劇というシーンが繰り返されて、前後が無く短く切り取られた部分だけ見せられても笑えず、笑いのセンスが違うのかな?等と考えてしまう始末。千代の芝居が上手い!というのは???な気持のまま。
ドラマ自体が泣き笑いの喜劇になっていて、こちらは時々ホロリとしたりニンマリも出来たかな。そこへ行くと、やはり芸人さんは上手い。ほっしゃん、塚地さん、前田君には、安心して笑わせて貰えました。
終盤、あの千代を追い出した憎らしい継母の栗子さんが、謎の花籠の送り主で、女手一つで娘と孫を立派に育て上げ、千代の事を蔭ながら応援して来たという、千代と同じように厳しくも真っ当な人生が重なってから、ドラマがぐっと深みを増して面白くなって来ました。
いつも物語の背景で静かに色々なものを整理されていた栗子さん、あれは終活だったのでしょうか。孫のこと、千代のこと、全てをきちんと済ませて、なんて美しい見事な人生の幕引きだったことでしょう。残されたアルバムには、笑顔が素敵な看護婦さんの娘と立派な軍人のお婿さん、栗子の一生懸命の子育てがしのばれました。
千代から家族を奪った栗子さんが、千代と血の繋がった春子という新しい家族を千代に残していってくれたのですね。ああ、まさか、あの栗子さんに泣かされる日が来ようとは・・・。
最後の最後のドラマ中芝居、「直どんとお家さん」で、千代と一平(天海)の人生と台詞が重なり、やっと笑った後、素直な涙がこぼれました。
千代と春子(養女になった姪)が仲良く前に向かって歩いて行く最後のシーン、包み込むように優しく舞っていたのは、桜(春子の母の名前)の花びらでした。ビー玉に思いを込め見守っていてくれた千代のお母さんと同じように、これからも栗子さん、さくらさんも一緒に歩んでいってくれます。
「今ある人生が全て」
哀しみも後悔もあるけれど、それもこれも含めての今の人生なんですね。
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今日も趣味の園芸をしていたのですが、
ついくちずさんでしまう歌が、
岡千秋と都はるみの「浪速恋しぐれ」
「芸のためなら女房も泣かす・・・
ど阿呆 春団治〜」でした!
きっと関西の方々のほうが、このドラマにしっくり嵌まれた
のでしょうね。
浪花千栄子さんは、オロナイン軟膏のCM位しか馴染みが無く、
松竹新喜劇も良く分からないので、終盤に来るまでなかなか
ドラマに入り込めず、BSでやっていた「澪つくし」の方が、
沢口靖子さんが可愛くて楽しみだったんです。
沢口さん「科捜研の女」よりも「小吉の女房」の方がずっと
魅力的で、今までイマイチと思っていましたが、今頃ファンになりました。
でもお元気そうで本当に良かったです^^
私も、朝からあの甲高い声で、また 常に聞かされる怒鳴り声はキツいな〜・・・と、あらすじを追う程度の中途半端な接し方でした。
しかし「食わず嫌いはよくない!」と、しっかり見るようになったのが4月の終わり頃。その辺りから話の局面が変わり、送り主の判らなかった花籠の人に辿りついてから、ドラマは深みを増し、アチャコとのコンビも生まれて。一生終わってみないと人の資質は分からないものだなぁ。。。と感じ入りました。
長いことお休みしていましたが、コロナ禍巣籠もりで殆ど会話することも無くなり、ボケ防止の為にも再開してみました。
大河ドラマ等でも、一生を一人で演じる場合、若い頃は態と甲高い声で無邪気さを出すので、どうしても違和感がありますよね。
今の渋沢栄一もキツいけれど、その分、慶喜公が落ち着いているのが救いで、何とか乗り越えられそうです。でも、史実で分かっては居ても、円四郎さんの暗殺は哀しくて、慶喜公の慟哭に貰い泣きでした。