「ここに居るよ〜!」
と、呼ばれたような不思議な気持になりました。
コバノカモメヅル(小葉の鴎蔓)キョウチクトウ科ガガイモ属
2021.08.23
臙脂色というかチョコレート色というか、渋い花色。良く見ると、花冠の咽の部分、ずい柱(雄しべと雌しべが合着したもの)の回りを花冠と同色の副花冠が取り巻くという、なかなか凝った造りになっています。
星形とも言えますが、花冠の先がねじれていて、カザグルマにも海のヒトデにも人の姿にも見えてきます。幼心で見れば「妖精のダンス」♪
以前はガガイモ科、今はAPG体系の遺伝子での分類でキョウチクトウ科になりました。今でもつい「ガガイモの仲間」と言ってしまいます。なにせ、日本神話にも登場するガガイモ(スクナヒコノミコトがガガイモの実鞘の船=天之羅摩船(あめのかがみのふね)に乗り蛾の衣を纏い登場します)が大好きなもので・・・。同じ科の属違い、今でも近い仲間であることに違いはありません。
傘のような細長い蕾がクルリとほどけて開く様子は、同じ科のキョウチクトウやテイカカズラの花にも似ています。
ちょっと複雑な花の着き方に見えます。小さな蕾から四方に広がって咲く姿は線香花火のよう。
カモメヅルの名前は、蔓に2枚ずつ対生する細長い葉を鴎の羽に見立てたようです。「小葉の」に対して「大カモメヅル」が存在するのですが、私は未だ見たことがありません。コバノカモメヅルの葉が3-11cmなのに対し、大カモメヅルの葉は、ほぼ2倍の6-20cmということで、花は却って小さくガガイモの花の様に毛が生えています。
こんな風に注目して書けば縁が繋がり蔓をたぐり寄せて、きっとオオカモメヅルにも出会えるのでは無いかと密かに期待しています。
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分布としては御地でもアリですので、林縁で蔓が絡み合っていたら、ちょっと探してみて下さい。
地味ながら、茂みの中で踊る妖精をみつけたら、嬉しいですよ♪
たぶん白花の種ですが、いつも花が咲く前に除草するので気に留めなかったのかもしれません
蔓性なので手入れの良い場所では、なかなか花が咲くのが見られないのです。
引きちぎったときに、茎から白い乳液が出ていたら、そのものか近い仲間(ガガイモなど)と思います。
花が白っぽかったとすると、ガガイモだったかもしれませんね。ガガイモも載せて置きました。