種髪と呼ばれる束状の羽毛を持つ沢山の種子を風に乗って飛ばしますし、地下茎で増えるので個体自体は結構見かけますが、花を咲かせているものにはなかなか出会えません。そこまで成長する前に刈り取られてしまうからでしょう。
刈り取り前の斜面の草むらの奥に発見した花です。近寄れないので、手持ちのコンデジではこれが限界でした。
ガガイモ(蘿摩芋)キョウチクトウ科ガガイモ属
2021.07.06
先日ご紹介したコバノカモメヅルと同じ蔓性の多年草です。渋い暗赤紫色の花には細かい毛がびっしりと生えているので白っぽく見えます。もう少し分かり易い写真が、下記の2007年9月の記事に、まつわる物語と共にありますので、ご興味があれば飛んでみて下さい。
少彦名命は薬の神様としても有名なのですが、ガガイモにそれだけの薬効あればこそ、御船に選ばれたのでしょうね。
図鑑などには、「葉の形がスッポン(古名 ガガ)に似ているから」とありますが、どう見ても似ているとは思えず謎です。寧ろ、強壮薬に使われたという薬効がスッポンに匹敵するからガガイモなのでは?と思っています。何処にもそんなことは書いていないので、私の勝手な想像ですみません。
このような小さな個体はそこら中に生えています。長く伸びたハート型、葉脈が白く特徴的なので見つけやすいと思います。
その中で、絡みつけるものにたどり着ける個体は少なく、やっと巻き付いてもやがて刈り取られてしまう運命です。花もなかなか見られない状態なので、実をみつけるのも大変です。
2007年の花が実を付けた様子もありましたので、下記に載せて置きますね。タイトルをクリックするとその頁に飛べます。
2007年9月1日「ガガイモ(蘿摩芋)」
2007年11月2日「ガガイモの実」

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ガガイモについては、
昔の名の「カガミイモ」というのが変化したという説が信ぴょう性が有る気がします。
カガミイモの由来は、
実が芋のようで内側鏡のようにキラキラしているから「鏡芋」となったというもの
そして、実が屈まないと届かない低さにあるあることから「屈み芋」が転じたというものです
植物散歩では、このようなインストラクターと一緒に歩くと、日本の文学、薬効の歴史まで教わることができますね。
いいなぁ。
いろいろな説のご紹介、ありがとうございます。
名前の由来を調べるのはライフワークの一つですので、こうして地元に伝わる諸説を居ながらにして、ネットで教えて頂けるとは、有り難い世の中になりました。
ガガブタなら葉が光る鏡に見えるけれど、ガガイモの方は光る要素が無くて疑問でした。実の裏側が光っていたかは残念ながら未確認ですが、実が弾けて中の種髪が漏れ出した瞬間は、確かに神秘的で、天岩戸が開いて中の鏡が天照大御神の御光を反射した様子に見えるかもしれませんね。
こんな何の変哲も無さそうな葉から、あのような花が咲き実がなるなんて驚きですよね。ただ地下茎で繁殖するので、畑の嫌われ者でもあるようです。薬効より食べられるものが優先ですよね。
今はコロナ禍で殆どのイベントが中止になっていますが、森林インストラクター東京会(FIT)では、自然観察会も含めた様々なイベントが開催されていますので、ご興味に合うものがあればどうぞご参加下さい。宣伝してすません(^^;)
もっと詳しく知りたいと思いました。
この秋から、図書館に通う予定で!!
古の人々と植物や自然との関わりは、即ち「生きる」術の思索。何とかしてその「力」を取り入れたいと試行錯誤してきたのですよね。
縄文土器から溢れる生命力を未だに我々が感じ取れるのですから、封じ込めた魔力は健在なのでしょう。これって凄いことですよね!