2021年09月13日

気の早い彼岸花

 8月下旬からの低温で、今年は秋の花が、みな早めに咲き始めています。名前の通り、大体時期を間違えない彼岸花も、今年は場所により、2〜1週間程も早く開花してしまいました。

 むさしの自然観察園のヒガンバナが見事に咲き揃いました。今日は閉園日なのですが、通りすがりの方も、柵越しに見ていってくださいました。元々、初めての方にも足を止めて、中を見ていって頂きたくて目を引く所に植えたので嬉しいことです。

 2週間前の8月30日に見た時には、全く蕾の先も出ておらず、今年はダメになってしまったのかと心配しましたが、杞憂に終わってホッとしました。

ヒガンバナ(彼岸花)ヒガンバナ科 2021.09.13
ヒガンバナP9133431.JPG

ヒガンバナP9133432.JPG

ヒガンバナP9133438.JPG
豪華な一塊の花にも見えますが、一つ一つはキツネノカミソリにも似た小さなユリのような花です。(雄しべが長く外に伸び出し、花被片が反り返る店は、オオキツネノカミソリの方が更に似ています。)

 花はそっくりな、ユリ科とヒガンバナ科の違いは、子房の位置です。ユリ科の子房は花の中に、ヒガンバナ科の子房は花の下にあります。

ヒガンバナP9133436.JPG
それがぐるりと丸く広がって咲き揃うと、このような別名「曼珠沙華」とも呼ばれる天上の花の姿になります。

2021.09.04 狭山丘陵
ヒガンバナP9043227.JPG
こちらは、いつもの狭山丘陵の水気の多い斜面の下部で、更に10日も前に開花していた株です。

 むさしの自然観察園でも、水気が少ない箇所では花茎が倒れていましたので、気温などと共に、土中の水分も蕾の出や開花に影響しているように思います。


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posted by 山桜 at 22:49| Comment(4) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
もう何年か前、愛知県知多半島に「ごん狐」を訪ねたことがありました。
真っ赤な彼岸花の堤防をイメージして行ったのですが、開花には一週間ほど早く・・・
「ごん、お前だったのか・・・」でした。
Posted by 瓜亀仙人 at 2021年09月14日 18:57
◆瓜亀仙人さんへ

 南吉さんの故郷へ行かれたのですね。「ごんぎつね」と聞いただけで、胸が締め付けられ鼻の奥がツーンとしてきます。

 観察園の彼岸花は、春彼岸に旅立った人に頂いたお気持ちの御礼にと植えたものです。一度も観察園に訪れることなく逝った人の代わりに、今年も咲いてくれました。
Posted by 山桜 at 2021年09月14日 19:07
彼岸花、立派に咲いてるね。
やっと観察園に来てくれましたなぁ(*^^*)
Posted by ケロ at 2021年09月15日 22:10
◆ケロさんへ

 まるで観察園への復帰を待っていてくれたかのように、ぴったりの開花で嬉しかった・・・(T-T)
Posted by 山桜 at 2021年09月16日 15:43
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