スズカケノキの仲間は、一般的には「プラタナス」と総称され、余り区別されていません。モミジバスズカケノキは、スズカケノキとアメリカスズカケノキの交雑種とされ、公樹樹や街路樹としてよく見かけるものです。
スズカケノキの実が3〜7個と沢山着くのに対して、モミジバスズカケノキは普通2〜3個(2個のことが多い)ずつ着きます。アメリカスズカケノキは1〜2個(1個のことが多い)。
モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴懸木)スズカケノキ科スズカケノキ属
誰が見ても「鈴懸木」の名前に異論無しでしょう。(【追記】「鈴掛」とは、山伏の装束に付いているボンボン飾りのようなもののことだそうです。)かなり風当たりの強い所に植えてあるので、落ちてしまい実の数が少なくなっているようですが・・・
こちらの枝には未だちゃんと2個ずつ残っていました。
これが全部、本当の鈴だったら、どれだけの音色が響き渡ることでしょう。
小さなドリアンにも似た丸い実は毛に包まれた小さなタネ(痩果)の集まりです。
落ちた実は、踏んでみたくなるのか知らずに踏まれたのか、良く右の写真のような状態になっています。
幹が白っぽくなっているのは、樹皮が鱗状に剥がれ落ちやすい性格を持っているから。(スズカケノキも同じ)
アメリカスズカケノキだけは、暗褐色で縦に割れ目が生じる。小さく剥がれると淡黄色の木肌が現れる。
葉っぱとつやつやの冬芽です。
人の顔に見えるような可愛い葉痕(ようこん)に比べると地味ですが、芽の周りをぐるりと囲んだ環状の痕痕になっています。
これは、葉柄基部が三角帽子の様に被さっていたからです。
このように葉柄の中に隠れている冬芽を「葉柄内芽」と言います。膨らんだ葉柄基部の中は空洞になっていて、冬芽にすっぽりと被さって守っていたことが分かりますね。
己の力が尽きるギリギリまで次世代の芽を守っていたなんて、風に舞う枯れ葉に「頑張ったね」と声を掛けたくなります。

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♪プラタナスの枯れ葉舞う冬の道で〜
これを思い出すか、AKB48の「鈴懸なんちゃら(長いタイトルの略称)」を思い出すか、年代で分かれそうです^^;