4月の最終週、4月の花で未だ紹介し忘れていた大好きな花を草陰でみつけました。
ホタルカズラ(蛍葛)ムラサキ科ムラサキ属
わすれな草の花が大きくなったような綺麗な青色の花に白い星形の模様。青緑色に光る蛍を想像しての命名でしょうか。陽当たりの良い崩壊斜面などで時折みかけますが、地を這うように広がるので他の草が茂ってくるとみつけにくなってしまいます。それまでの数週間がスポットライトアワーでしょう。
ラナンキュラス・レペンス(ハイキンポウゲ/這い金鳳花)
トウダイグサ(燈台草)トウダイグサ科
在来種のウマノアシガタにそっくりなヨーロッパ原産のラナンキュラスの原種の一つで、日を受けるとメタリックにキラキラと光ります。ウマノアシガタとの違いは、全草無毛な点で葉の表面に光沢があります。園芸店で売られている八重咲きで花色が豊富なラナンキュラスは、別のアジア産の原種から生み出された園芸品種です。
トウダイグサの名前は、灯台ではなく油を使った昔の灯りとりの燈台の方に草姿が似ていることから。一つの花に着目してみると大変面白いので、又の機会に触れましょう。
ヒイラギソウ(柊草)シソ科キランソウ属
今週は、花序の上の方まで咲きそろって見事な状態になりました。こうしてアップでみると、キランソウやジュウニヒトエ等によく似ています。
アマドコロ(甘野老) チゴユリ(稚児百合)キジカクシ科
園芸店で「ナルコユリ」として売られているのは、大体この丈夫なアマドコロです。よく似たナルコユリは栽培がやや難しいので、可愛い名前だけ頂いて成り代わっているのでしょう。アマドコロの茎をさわると稜があるので、丸い茎のナルコユリと見分けることができます。
観察園でも見比べられるようにナルコユリも植えてあるのですが、勢いが弱く心配です。なんとか生き延びて欲しいと見守っています。
チゴユリは、その名前の通り、背も低くおかっぱ頭の幼子のような風情が可愛らしい春の野山のアイドルです。
ハンカチノキ ミズキ科ハンカチノキ属 中国原産
ユキザサ(雪笹)キジカクシ科ユキザサ属
葉はチゴユリより細長く横に広がり、その真ん中にふわっと新雪が積もったような繊細な小花を咲かせます。ネーミング・センスが素敵です。
ヤブマメ(藪豆)マメ科ヤブマメ属
一年草でありながら、地下茎に着く閉鎖花まで結実するので、地中の豆はほぼ確実に芽吹き猛烈に増殖します。双葉から本葉を広げ始めた頃は、未だ他の草もそれ程茂っておらず、みつけやすいので頑張って集中的に抜き取っています。写真上は抜いて集めて日干しにしている様子。
写真下は、アイヌ民族も食べていたとのことなので、試食しようと良く洗って豆の皮を剥いてラップしてチンしたもの。(マメな相棒が皮まで綺麗に剥いてくれました。)右は豆の部分のアップです。味は薄めの茹でピーナッツという感じでした。発芽前ならもっと美味しいのかもしれません。
ハクサンボク(白山木)レンプクソウ科ガマズミ属
ガマズミがそのまま常緑樹になったようなハクサンボクは、暖温帯の沿岸地域に自生します。初めて見た時は「えっ、ガマズミ?どうして?」と思うほど、常緑である所以外はソックリで驚きました。
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ラベル:むさしの自然観察園 ホタルカズラ ムラサキ科 ムラサキ属 ラナンキュラス・レペンス ウマノアシガタ キンポウゲ科 ヒイラギソウ シソ科 キランソウ属 アマドコロ キジカクシ科 チゴユリ ナルコユリ ハンカチノキ ミズキ科 ユキザサ
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とても素敵な植物のご紹介をありがとうございます。
ホタルカズラや燈台草、なんて魅力的なのでしょう!
お目に留めて下さり、ありがとうございます。花たちもきえさんに愛でていただけて、きっと喜んでいます。ホタルカズラを草陰でみつけると、必ず「ちむどんどん」します♪
ここ数日、ちょっと落ち込むことあって・・・お返事遅れてすみませんでした。