2022年08月16日

ヤマシャクヤクの袋果



 先日、むさしの自然観察園で観察出来たヤマシャクヤクの果実(袋果)について、もう少し詳しく見てみます。

ヤマシャクヤク(山芍薬)ボタン科 2022.04.18
ヤマシャクヤク P4187476.JPG
図鑑(山渓ハンディ「山に咲く花」)には、ヤマシャクヤクの雌しべの花柱は3本とありますが、この花は5本ありますね。5本あるのは、ベニバナヤマシャクヤクな筈なのですが・・・何処かで交雑したのでしょうか。典型的な個体の写真ではなくて、すみません。

2022.08.01  花柱は袋果となり、1本が弾けて中が見えました。
ヤマシャクヤク P8010258 (2).JPG
ここにヤマシャクヤクが咲いていた事を知らなければ、「一体何!?」とギョッとするかもしれません。

清楚な白い花から想像出来ないような真っ赤な果実、綺麗に揃った歯のように並んでいます。
ヤマシャクヤク P8010262.JPG

2022.08.01 先に咲いた花の果実の方は既に熟して・・・
(こちらは、ちゃんと花柱(後の袋果)が3本でしたね)
ヤマシャクヤク P8010260.JPG
赤い果実が裂け中から紺色の種子が飛び出て、訳が分らないような混沌とした状態に見えますが、よく観れば袋果が3つあって弾けたことが分ります。袋果の中で赤く裂けていないなのは、不稔種(シイナ、実らなかった種子)です。

ゴンズイの果実等と同様、黒っぽい種子を美味しく見せる為の赤い果皮で「2色効果」を出しているようです。これぐらい派手なら、生い茂った草の間からチラリと見えただけで「美味しそう!」と、みつけて貰えそうですね。

 
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posted by 山桜 at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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