2023年03月25日

低山はいかい トトロの森・その2 (4)


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追記(参加者の皆さんの俳句を掲載しました。)

アルペンロードの終点を上ると、右手に「ふじの森」が地元のボランティアの皆さんにより、大切に守られていました。私たち森林インストラクターもそれぞれの拠点で森作りに従事している人も多いので共感を持って観察、拝見しました。

 青空に 木々の新芽の あざやかさ(参加者詠)

ふじの森
P2173081 ふじの森s.jpg P2173082 ふじの森s.jpg

ジロボウエンゴサク      シュンラン
P3123539 ジロボウエンゴサクs.jpg P3123542 シュンランs.jpg

ちょっと近道を通って、生き物ふれあいの里センター(通称いきふれ)へ向かいます。

途中の竹林の入口に祀られた石祠です。筍を掘ろう等と言う不届き者にはバチが当たることでしょう。

石祠と鳥居
P2093004 石祠 鳥居s.jpg

いきものふれあいの里センターの案内図
P2093005 いきものふれあいの里センターm.jpg
ここだけ観察しても一日楽しめる程の広さがあり、行方不明者を出さない為、この日は管理棟より下には行かない約束に。本当は自由に散策して頂きたかったのですが、安全管理上諦めました。ごめんなさい(。。;)

丁度工事中の通路の向こう側が自生地で、予めセンターの方に許可を得ている旨を伝えて(当日は休館日だったので)工事の休憩中に中、近づいて見せて頂きました。

カタクリが群生する自生地 (C)T.Kosuge(参加者撮影の写真)
0036_xlarge カタクリm 小菅さん.jpg

こちらは下見時のもの
P3163598 カタクリm.jpg

ここで大先輩より、日本海側のカタクリと太平洋側のカタクリの違いについての質問あり。嘗て訪れた秋田の市民市場で、球根付の丸ごとがお皿に山盛りで売られていた様子を思い出し、
「確か葉に斑がなかったような・・・」
と恐る恐るの返答が正解でした。

最近「カタクリの里」と称して売り出す自生地?で、若し「斑のないカタクリ」を見たら、それは比較的生育が易しい日本海側のカタクリを持ち込んでいる可能性が高いそうです。ということは、「片鹿子」という別名(球根が小さい内は葉が1枚だけで鹿の子模様があることから)は太平洋側での呼称なのですね。

白玉椿       
sP3123550 白玉椿.jpg P3123549 白玉椿s.jpg
「白玉椿」は蕾が丸く大きく存在感があり、特に椿は蕾の状態で用いることの多いお茶席で好まれています。開ききった花はまるで「片目玉焼」のよう?

コブシ            クロモジ
P3123551 コブシs.jpg P3123547 クロモジs.jpg

 マグノリア においにさそわれ 食すすむ(参加者詠)
 *マグノリアはモクレン科の学名。

荒幡富士を登っていく途中、コブシの花の甘い香りが漂ってきました。こんなに良い香りがするなんて、初めての経験でした。普通、香りは上へ広がりますので、コブシの花よりも高い位置に上がっていた為かもしれません。
クロモジは環境が良い(栄養、陽当たり、土壌など)のか、普通は2〜3コの蕾を大量にぶら下げていました。

荒幡(あらはた)富士
P3053374 荒幡富士m.jpg
荒幡富士は、近隣の村の人々が力を合わせて作り上げた「富士塚」です。荒幡富士については、別途、もう少し詳しい記事を書きますね。大分以前にも書いたような気がしますが・・・。

麓から○合目を幾つも上り切り登山道を振り返る  山頂
P2093014 荒幡富士 登山道s.jpg P2093013 荒幡富士 山頂s.jpg

 本物の富士山は春霞の中でしたが、心の綺麗な人にだけは見えたようです(^^)

 春霞 富士は見えねど 塚のぼる(参加者詠)

 春の陽を まぶしと霞む 富士の峰(参加者詠)


山頂でバッタのお出迎え    クサボケ
P3223682 荒幡富士 バッタs.jpg P3223683 クサボケs.jpg
山頂を取り囲むピラカンサの茂みの中から、ひょっこり顔を出したバッタ(未同定)。触角が殆ど失われていましたが、冬を成虫で乗り越えたのでしょうか? 若しかして息絶えていた? 残念ながら、突っついてみなかったので不明です。
下見時には、固い蕾だったクサボケもふっくら花開き、カワイイ♪

 春うらら 狭山富士に 登ったぞ(参加者詠)

 見渡せば 萌黄の丘が 街をのむ(参加者詠)


この辺りは「もののけ姫」の風景モデルの一つとも思われますが、そのエンディングで、荒廃した野山一面が一斉に芽吹き、緑に覆われていくシーンを、流れる音楽と共に思い起こさせてくれました。

(参考)2月の天気が良い時、荒幡富士の山頂から見えた本物の富士山
P2173088 荒幡富士 富士山m.jpg

ヤマザクラ 八重
P3223684 ヤマザクラ 八重m.jpg
境内に咲いていた山桜が八重咲きなことに、大先輩が気づいて教えてくださいました。
「名前を付けて品種登録すれば・・・」
等と言うお話も。この美しさなら売れそうですが・・いえいえ、権利はこの浅間神社さんが得るべきです。

 変わり種 サクラながめて 友を偲ぶ(参加者詠)
 *かつて新種の桜を登録した、今は亡き森林インストラクター同期生を偲びて。

P2173093 荒幡富士m.jpg

昼食をとり、たっぷり休憩した荒幡富士の聳える浅間神社を後にして、次の森へ出発です。・・・と書きながら、この後の写真を何故だか殆ど撮っていませんでした。電池切れだったのか? スマホで撮ったのかも? 後で探してみますが、またまた参加者撮影のお写真を拝借です。トトロの森から車道に出る前に「ふりかえり」を行った広場の上から木々の芽吹きが降り注いでいました。

イヌシデ?の芽吹き (C)T.Kosuge(参加者撮影)
0002_xlarge 芽生え 小菅さんm.jpg

イヌシデ?          コナラ
P3143567 イヌシデ?s.jpg P3143569 コナラs.jpg

 かたくりに いぬしでこなら たまこずし(参加者詠)

後で発掘した、タチツボスミレに囲まれて幸せな木
P3203661 タチツボスミレm.jpg

ふりかえりの「多摩湖寿司」の少し手前に寄り道して、「トトロの森」の看板をやっとみつけました。

 今が春 大人の遠足 トトロの森(参加者詠)

トトロの森37号地看板
P3223686 トトロの森37号地看板m .jpg
以前はもっと目について沢山建っていたように思うのですが、どこに消えてしまったのでしょう・・・。

 トトロの森 また芽ばえみて ヒザ痛む(参加者詠)

「春の大人の遠足」でお膝が痛んだ方も、多摩湖寿司で美味しいお酒と肴を召し上がり、ゆるりと寛がれたことと思います。お疲れさまでございました。

その後、なんと多摩湖畔まで戻って更に桜を楽しまれた強者もいらっしゃいました。かく言う私めも同様に多摩湖畔で桜狩りをして帰ったので、その時の写真を添えておきますね。

P3273693 (2) 桜 狭山.JPG

多摩湖畔 右も左も サクラ咲く(参加者詠)

P3223687 桜 氷川神社m.jpg

最後の最後まで、今年の春を満喫できた「低山はいかい トトロの森・その2」でした。皆さん、笑顔一杯、傑作多数、ご参加ありがとうございました。 またトトロの森でお目にかかれたら嬉しいです

(おわり)


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posted by 山桜 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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