2024.01.24
昨年12月には、山笑(やまにこ)会で埼玉の小川町、官ノ倉山〜吉田家住宅ハイキングに行きましたが、FITの低山はいかいが相模の大山の予定から小川町の仙元山に変更となり、またまた小川町へやって来ました。ご縁があると、不思議とまたご縁が続きますね。
先月は小川町でも町の中心部より西の山でしたが、今回は小川町の駅から徒歩圏内の仙元山。古墳時代からの遺跡もある古い歴史と、京都と似た地形で「小京都」とも呼ばれる和紙の里・小川探訪の山歩きです。
粋な黒塀に見越しの松 聖徳太子を祀る社
聖徳太子碑 裏面
聖徳太子は仏教を保護し、お寺や仏像を建立したことから、江戸時代には、大工、鳶、左官、石工、鍛冶屋、桶屋、木こりなどの職人たちの守り神とされました。
板碑の裏「桶屋講中」と読めました。桶屋さんたちが建てた板碑ですね。
和紙体験学習センター
和紙の巨大折り鶴 型使用の透かし模様和紙
和紙と折り紙の技術が、今や宇宙でも生かされていますね。
型の掘りの部分が厚くなり模様が出来るのだそうです。レースのような漉かし模様にウットリ。これが本当の「型透し?」違うと思います(^^;)
体験学習室内
右から紙漉き槽(すき舟)、圧搾機、乾燥機
すき舟での紙漉きの様子(展示写真)
コウゾの白い芯(カズカラ棒*) 和紙原料になる樹皮(晒し中)
カズカラ棒は無料で、軽くて杖代わりにもなるので良く売れました。私も欲しかったけれど、家に溜まった自然解説素材の山を思い出し、また取材の邪魔になりそうで・・・ぐっと我慢。
*コウゾのことを別名「カズ」「カゾ」と言います。カズから皮を剥いだカラなのでカズカラ棒。
晒した樹皮を更に白くするための漂白剤のニオイがツンと鼻を刺激しました。
コウゾ/楮 クワ科コウゾ属 ヒメコウゾ×カジノキ
枝を刈られたコウゾの冬姿。ここにあの枝が生えて・・・春が来ればまた新しい枝を4m程にも伸ばすそうです。
トロロアオイの根 アオイ科トロロアオイ属
叩くと粘液(ネリ)が出て和紙の繋ぎに用いられるトロロアオイの根。あの粘る野菜オクラと同じアオイ科トロロアオイ属の植物。オクラと同じ様な黄色いハイビスカスに似た綺麗な花を咲かせ、その花は食用になります。実は不味くて食べられないそうです。
美しい和紙を漉く為には、和紙材料の繊維を水の中で均一に分散させねばなりません。そこで水に粘度を与える「ネリ」が必要となります。水だけでは、比重の重い和紙繊維は直ぐに沈んでしまい均等に散らすことが出来ません。また、水温が高くなるとネリの粘りが落ちる(腐敗などの影響)ので、寒い冬場が紙漉きに最適で、季節を肌で感じながらの作業となります。
和紙原料いろいろ
麻(アサ)・三椏(ミツマタ)・雁皮(ガンピ)・楮(コウゾ)
和紙原料コウゾのいろいろ
原木 ・ スリ皮 ・ 黒皮 ・ ナゼ皮 ・ 白皮
原木を90cm程に切りそろえ、根元を下にして蒸してから皮を剥く(本引)
黒皮:皮を芯から剥いだままのもの
ナゼ皮:外側の黒皮を除き青皮が出たもの
スリ皮:ナゼ皮から白皮を剥ぎ取って残ったもの(黒四つチリ紙用)
白皮:一番上等な和紙(細川紙)の材料となるもの
上質和紙「細川紙」と包み紙等に使われた「黒四つちり紙」
和紙で作られた生活用品いろいろ
和紙体験学習センターを満喫して笑顔の面々。手にはカズカラ棒。
いや〜面白かった! 良い所に案内して頂き、大変勉強になりました〜(^^)♪
(つづく)
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