2024年08月19日

タテヤマリンドウ 立山竜胆

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タテヤマリンドウ 立山竜胆 Gentiana thunbergii var. minor
リンドウ科リンドウ属 一年〜越年草
(ハルリンドウ Gentiana thunbergii の高山型変種)
北海道、本州(中部以北)、三重県 の亜高山〜高山の湿地
花期 5〜7月 

2023.06.05 尾瀬
タテヤマリンドウ P6056660.jpg
リンドウの仲間は日が差さないと花を開かないが、タテヤマリンドウの覆輪覆輪ツートンカラーで、巻いた傘のような捻れを際立たせてなかなか魅力的。

P6056678 タテヤマリンドウm.jpg
開くと中は覆輪では無いけれど、底白の花筒からソバカス模様が噴水のように湧き上がり、待ちかねた春が来た喜びを爆発させているかのよう。

P6056710 タテヤマリンドウm.jpg
草姿自体も湧き出す泉=Spring そのもの!

P6056710 タテヤマリンドウ 根生葉m.JPG
母種ハルリンドウの亜高山〜高山型で、株元には根生葉がある。枯れ草の下で見づらいが、ロゼット状に広がっている大きな葉が垣間見える。

2023.06.06 尾瀬
P6066892 タテヤマリンドウ 雌雄先熟m.jpg
リンドウの仲間は「雄性先熟」で、先ず雄しべの葯が熟して花粉を飛ばす「雄性期」、その後、雄しべの花粉放出が終わり周りに倒れると中央に先が2裂した雌しべが現れ「雌性期」となる。
右上の花「雌性期」、左下の花「雄性期」

タテヤマリンドウm P6066893 (2).jpg
「雌性期」。左端の花、雌しべが先の2裂がよく見える。

2023.06.07 尾瀬
P6077023 タテヤマリンドウml.jpg
根生葉と違い、茎葉は細く小さく茎に沿って生え開かない。

P6077135 タテヤマリンドウm.jpg
開いたばかり。雌しべに雄しべがピッタリくっついて1本に見える。

P6077100 タテヤマリンドウm.jpg
雄しべの葯から花粉が出始めると、雄しべの先も開いて来るようだ。

P6077146 タテヤマリンドウml.jpg
草丈低く小さな花なので、花色が薄いと群生していても気づかぬことさえあるが、目が慣れるとそこら中タテヤマリンドウだらけで、余りの愛らしさに素通り出来なくなってしまう。

2022.07.13 尾瀬
尾瀬 タテヤマリンドウ P7139981.JPG
花粉を出し尽くしたか、葯の色が褪せて来た。

授粉後に花を固く閉じた状態を初め見た時、別種の蕾なのかと思った程に独特な姿。
P7129695 タテヤマリンドウm.jpg
突き出ている部分の中に柱頭と葯?種子?が見え、外側にツートンの花冠裂片が巻いている・・・とすると、突き出ている部分を両手で包んでいるように見える部分は、一体何なのだろう?

私の撮った写真では分からなかったが、ネットで見た画像の中に、柱頭の下を包むように巻く薄い膜が見えるものがあった。あの部分が後に大切な部分を守る様に伸び出すのだろうか? この状態になっても尚、雌しべ雄しべの先を外に出して、他花受粉の機会を狙うのだろうか。<追記>いや、良く考えたら、雄しべは子房の外側に倒れていたので、この中には収まらない? とすると、あの黄色い粒々に見えるのは種子? 次の機会に確認したい。

2024.07.23 薬師岳 雄性期
P7227420 タテヤマリンドウm.JPG

雌性期
P7227412 タテヤマリンドウ(白花)m.JPG
薬師岳のタテヤマリンドウは白花が多かった。「母種ハルリンドウに比べて花色が薄い」という図鑑の記述に納得していなかったが、立山近辺では正にその通りだった。白花でもソバカス模様は健在。

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posted by 山桜 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山野草木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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