


タテヤマリンドウ 立山竜胆 Gentiana thunbergii var. minor
リンドウ科リンドウ属 一年〜越年草
(ハルリンドウ Gentiana thunbergii の高山型変種)
北海道、本州(中部以北)、三重県 の亜高山〜高山の湿地
花期 5〜7月
2023.06.05 尾瀬

リンドウの仲間は日が差さないと花を開かないが、タテヤマリンドウの覆輪覆輪ツートンカラーで、巻いた傘のような捻れを際立たせてなかなか魅力的。

開くと中は覆輪では無いけれど、底白の花筒からソバカス模様が噴水のように湧き上がり、待ちかねた春が来た喜びを爆発させているかのよう。

草姿自体も湧き出す泉=Spring そのもの!
母種ハルリンドウの亜高山〜高山型で、株元には根生葉がある。枯れ草の下で見づらいが、ロゼット状に広がっている大きな葉が垣間見える。
2023.06.06 尾瀬

リンドウの仲間は「雄性先熟」で、先ず雄しべの葯が熟して花粉を飛ばす「雄性期」、その後、雄しべの花粉放出が終わり周りに倒れると中央に先が2裂した雌しべが現れ「雌性期」となる。
右上の花「雌性期」、左下の花「雄性期」

「雌性期」。左端の花、雌しべが先の2裂がよく見える。
2023.06.07 尾瀬

根生葉と違い、茎葉は細く小さく茎に沿って生え開かない。

開いたばかり。雌しべに雄しべがピッタリくっついて1本に見える。

雄しべの葯から花粉が出始めると、雄しべの先も開いて来るようだ。

草丈低く小さな花なので、花色が薄いと群生していても気づかぬことさえあるが、目が慣れるとそこら中タテヤマリンドウだらけで、余りの愛らしさに素通り出来なくなってしまう。
2022.07.13 尾瀬
花粉を出し尽くしたか、葯の色が褪せて来た。
授粉後に花を固く閉じた状態を初め見た時、別種の蕾なのかと思った程に独特な姿。

突き出ている部分の中に柱頭と
私の撮った写真では分からなかったが、ネットで見た画像の中に、柱頭の下を包むように巻く薄い膜が見えるものがあった。あの部分が後に大切な部分を守る様に伸び出すのだろうか? この状態になっても尚、雌しべ
2024.07.23 薬師岳 雄性期
雌性期
薬師岳のタテヤマリンドウは白花が多かった。「母種ハルリンドウに比べて花色が薄い」という図鑑の記述に納得していなかったが、立山近辺では正にその通りだった。白花でもソバカス模様は健在。

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