2007年08月18日

雑草メロン


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ついに、雑草メロンの実がなりました!!
たった一つだけですが、ピンポン玉よりひと回り小さいくらいの
可愛らしい実です。 まるで西瓜のような黒い縦縞が浮かんでいます。

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 5月5日 発芽(露地) 5月11日 本葉
            
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 伸び出したつる

 非常に強健で全く病気に罹らず、他の瓜科の葉が虫食いの中、殆ど虫も付きません。 全体に剛毛が生えていて、特につるの毛は触れると痛い程です。 葉の表裏は目の細かい紙やすりのようなザラツキがあり、カラスウリよりも強(こわ)い感じです。
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    雄花(正面)    雄花(側面)

 7月30日、最初に雄花が付いてから、毎日のように雌花が咲くのを楽しみに待っていましたが、私が留守をしている間に花を咲かせ、見事受粉も果たしていたようです。 あの頃、暑さがピークでしたので、雑草メロンにとっては好適な温湿度だったのかもしれません。

 地面を自由に這わせた株と支柱に誘引した株を比べると、支柱に巻き付いている株の方が幾分育ちが良く、実をつけたのも後者でした。

 ただ、それきり雌花が付かなくて未だに雌花に対面していないのが、なんとも心残りです。 酒徒善人さん、雌花の写真、お持ちですか? 

 この雑草メロンは、ブログ仲間の酒徒善人さんより、善人さんのお師匠様が育ててこられた貴重な種(MG−16系統鹿児島の遺跡発掘現場の近くで自生していたもの)を分けて戴きました。 お師匠様、善人さん、ありがとうございます!

 酒徒善人さんと雑草メロンについての物語は善人さんのブログ「e411y」の中の『雑草メロン』の記事をご覧下さい。


雑草メロン:
アジア、アフリカ、中南米に広く分布。生育地は、自然の野山ではなく、人間が耕した畑やその周辺。
→このことから、有用作物の伝来に付随して広がったとみられる。

実の大きさは、ウズラの卵〜アヒルの卵大。未熟果は猛烈に苦く、熟しても甘くはならず、食用不可。
(一部の地域では、仏前にお盆飾り?などに用いられる。)

日本では75諸島での分布を確認。
天草諸島が・西限、熱海沖の初島が東限。日本海側の対馬・壱岐・見島・隠岐・大根島に分布する一方、気候的に好適と思われる、宮崎・鹿児島県・南西諸島・伊豆諸島には全く分布が確認できていない。(鹿児島県では2006年分布が確認され、現在の南限です。酒徒善人さんのブログに関連記事あり。 )

九州北部の離島に於いて、最も雑草メロンの特性・呼称に多様性あり。(日本各地で「オノラバエ」「ヒトラバエ」「ノバエ」「クソウリ」「ニガウリ」「オショウロ(精霊)ウリ」「セイレイ(精霊)ウリ」などの呼称がある。)
→このことから、伝播経路が太平洋側からではなく大陸経由ではないかとの推論が立つ。

雑草メロンと思われる種子が、弥生時代前・中期の遺跡から多数出土。
→このことから、雑草メロンは「史前帰化植物」と思われる。

<<参考サイト>>
「メロンの世界」国立歴史民俗博物館 植物園だより(藤下典之氏)

「日本に生えている雑草メロン」朝日新聞社「植物の世界」参考記述
 
「メロン」1.メロンの古里とその名の由来 (相馬暁博士)


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ラベル:瓜科 雑草メロン
posted by 山桜 at 00:00| Comment(10) | TrackBack(0) | 園芸・庭仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
メロンそのものも
愛らしく
豊かな気持ちにさせてくれる
というのを承知で
それでもメロンより
その伝播に纏わる話とか
呼び名などの周辺の
お話の方が楽しいと
思ってしまうのであります(^ ^;ゞ
Posted by 幽黙 at 2007年08月31日 21:30
「そんな食えもしない物を・・・」って言われようとも
浪漫を感じてしまうこのメロン。
自然の野山には生きられない。
かといって、人の手で大事に育てられるでもなく、
邪魔者扱いされながら人と共に生きて来た、
そこにまた、言い知れぬ浪漫を感じてしまう。

「雑草メロン」?何か良い名前は無いですかね?
ここでは「サクラメロン」って名前はどうでしょう?
昭和天皇の御言葉「雑草という名の植物はない」
を思い出したもので。

愛おしい大切な実を見せていただき
ありがとうございました。
Posted by ネットの中のお父さん at 2007年08月31日 22:35
めろん♪めろん♪o(⌒▽⌒)o♪
えっ煤i ̄□ ̄)食べられないの〜!←予定通りの言動 笑

割ったら・・・どんな色かなあ〜
なんて、種になるから割れないねっ♪ふふ♪
Posted by やゆよ at 2007年08月31日 22:55
山桜さんにプレゼントしたのは、鹿児島の遺跡の横に生えていた雑草メロンです。
http://syutozennin.blog.ocn.ne.jp/e411y/2007/01/post_982d.html
この写真親の発見で雑草メロンの南限が変わったのだと思います。
このメロンは不思議な縁で私の元に来てくれました。
MG−16はさらに不思議で完全節生りで全ての花に実が生るのです。
Posted by 酒徒善人 at 2007年08月31日 23:02
◆幽黙さん、こんにちは!
>その伝播に纏わる話とか呼び名などの周辺のお話…

 私も同じですよ〜 植物や生物からの民俗学にとても興味が
あります。 最近、そういう調査や考察に時間がとれなくて
ちょっともどかしい思いなのです。 でも、想像だけでなく、
こうして実物を間近に見られてインスピレーションも冴えて
来そうな〜♪

 それにしても、どうやら時間の使い方を再考する時期かも…
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 09:52
◆ネットの中のお父さん、こんにちは!
 「雑草メロン」は世界中に分布するこの類のメロンの総称
なのですが、他に何と呼ぶのが相応しいでしょうね…
 私は個人的には「野良メロン」の方が響きが好きですけど、
こればっかりは勝手に呼びかえる訳にもいきませんし〜^^;

 昭和の天皇陛下が仰られたように「雑草という名の植物は無い」
のですが、「雑草と呼ばれる植物」は、やっぱりあって、しかも
とても逞しいという良い意味でも使われますね〜「雑草メロン」も
有史以前から変わらず生き延びてきた、立派な「雑草魂」の持主ですね!

 私にはダイヤモンドより美しい宝石のようにも思えます。
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 10:15
◆やゆよん、こんにちは!
 西瓜みたいな模様で可愛くて美味しかったらヒット商品に
なるところだけど、そうでないことでずっとこのまま生き
延びてこれたんだよね〜 これら雑草メロンが今の栽培種の
原種だとしたら、一体どこで甘くなる遺伝子を得たんだろう?
う〜ん、面白いな〜♪

 私も割って中を見たいのよ〜o(´^`)o  でもたった1個の
貴重な実だから出来なくて… もっといっぱいならないかな〜
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 10:21
◆酒徒善人さん、こんにちは!
 ややや〜また早とちりをやってしまいました〜っ( ̄口 ̄;)!
お知らせ下さり、ありがとうございます!
早速上記記事内の該当箇所を訂正しますね〜
(しかもM−16(ウルトラマンか…)じゃなくてMG−16だし。)

 カラスウリを探求している時にも、蔓で手繰り寄せられた
ような不思議なご縁を感じることがありますが、やはり瓜科
には、そんな力があるのかもしれませんね☆
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 10:29
写真は食べると美味しそうな感じが致しますよね〜。
何故か雑草と呼ばれる植物は生命力が凄く強いです。
この雑草メロン、せめてスイカの白い皮の漬物に出来る位に
品種改良出来れば最高なのですが〜。
スイカの白い実の漬物大好きです。美味しいです。
Posted by 青い流れ星 at 2007年09月03日 18:09
◆青い流れ星さん、こんにちは!
 今朝見たら、一周り大きくなって益々ミニ西瓜のようでした。
中は種がビッシリなのだとか…割ってみた〜い!

 西瓜やメロンや瓢箪まで、若い実が漬物になってますね。
摘果も無駄にしない心ねが嬉しいです^^
Posted by 山桜 at 2007年09月04日 09:41
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