2007年08月20日

今夏の異変1・蜂の巣

 低温長雨の梅雨から一転、35℃超「猛暑」の連続…今年もまた、地球温暖化の影響によるのか、異変を強く感じる夏となりました。例年にないようなことがあれこれあった中で、私が特に気になったことの1つは、「蜂の巣の増加と肥大」でした。

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 毎年私の庭には、アシナガバチが巣を掛けますが、せいぜい直径4cmほどのものが一つか2つ、危険を感じることもなく、害虫退治に活躍して貰ってありがたやと、穏やかに共存してきました。 けれども今年は気付いただけで5つの巣が、そして暫く出かけていて家に戻って気付いた時には ベランダ周りの2つの巣が、ゆうに10cmを越える程に育っていました。 アシナガバチは、巣を覆うようにびっしり張り付いて、一生懸命巣を作ったり、六角形の小部屋の中の幼虫の世話を焼いたりしていました。

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      横 約16cm × 縦 約8cm  約150室

 アシナガバチはスズメバチとは違い、大人しい蜂です。 巣をつついたり直ぐ近くで騒いだりして刺激しない限り、無闇に人を襲うことはありません。 また、庭木につく毛虫や芋虫などを餌として捕獲してくれるので、人間にとっては益虫です。

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 しかし、バリカン型の電動芝刈機を半日ほどかけた後、水を撒こうと巣の傍の水道に近づいた時、何十匹ものアシナガバチがブゥ〜ンと一斉に羽を鳴らして威嚇してきました。 どうも電動芝刈機の音に刺激され、異常に興奮しているようでした。

 その様子を家の中から見ていた家族は、私の周りをハチが何匹も飛んでいたと言い、とうとう退治しなくては危険で庭に出られない、と言うことになってしまいました。 と言っても他の誰がやってくれる訳でもなく、私がやるしかないのですけどね…。

 無風状態で10mは届くという、ハチ用ジェット噴射殺虫剤を購入、目には昔々に使っていたレンズの大きなアラレちゃん型メガネ、頭には厚手の帽子、タオルを洗濯バサミでうまく留めて目以外を覆い尽くし、皮手袋をし、全身も肌の露出がないように念入りに着込み、いよいよアシナガバチ(Paper wasp)・バスターズ出動! 

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      黄アシナガバチ? 背       腹(体長2.6cm)

 殺虫剤をかけた瞬間、蜂は驚いて飛び立ちましたが、たちまちパタパタと力尽き落ちて行きました。 巣の中からも白い太った幼虫が耐え切れなくなって、一匹また一匹、ポトポトと落ちて行きました。 先ほどまで元気一杯幸せを育んでいた蜂の一家がこんな姿に…流石に可哀想で胸が痛みました。 来年はこんなことをしなくて済むように、よく気をつけて観察し、巣が小さい内に引越し願う積りです。
  

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posted by 山桜 at 00:00| Comment(18) | TrackBack(0) | 山川・自然観察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アシナガバチが多かった原因は
天敵のスズメバチが少なかった!のかも?

来年はハチさんに話をしてみて下さい。
この辺に巣をかけないでね!って、
山桜さんならハチさんと心が通じそうです!
Posted by ネットの中のお父さん at 2007年09月02日 07:00
逆に子供の頃は
自宅の軒先などに
とんでもなく巨大な
アシナガバチの巣があったのに
最近は見かけないな〜と
思っていました
地域性とか出るのかなぁ
Posted by 幽黙 at 2007年09月02日 08:24
先日、親父もまったく同じこと(巣が多い、大きい)を言っていました。
家人も大きな巣を見たと云うのですが、その説明では何蜂なのか分かりませんでした。
「まさかアシナガが、そんな大きい巣作らへんやろう。」と答えてしまいました。
何か天変地異でも起こるのでしょうか?
Posted by 酒徒善人 at 2007年09月02日 10:16
お久しぶりです!
山桜さんの愛情あふれる蜂退治に感銘…。

京都の我が家は「スズメバチ」の直径25p級の巣が2階のベランダに。物干し竿の台の所から奇麗に巻きついていました。
巣の存在を隣家から教えてもらうしまつで、それまで気付かなかったと…私が妻になじられ…。
とほほでした(爆)。
「うちには男手がないから」と嫌味もスズメバチ級でした。
でも、スズメバチの巣の模様はとても芸術的なんです。あの縞模様は美しいですね。
Posted by 糺ノ森人 at 2007年09月02日 13:12
これは多分、、ですが、山桜さんのお庭が楽園に
なっていたのでしょう。他所から追い出されて、
ココなら大丈夫と大きくしてしまったノカモ?
いずれにしても危険ですからお気を付けて下さい。
Posted by 鎌倉とんぼ at 2007年09月02日 18:08
バスターズ出動の勇気に脱帽><

スズメバチに刺されて調子が悪くなったマイミクさんがいます。
山桜さんは刺されずに無事バスターズのお仕事、
ご苦労様でした。

山桜さんの秘密の花園は居心地が良いのでしょうね^^
Posted by さかもっちゃん at 2007年09月02日 20:02
共存するってことがムリな状態ってしばしばありますね。我が家はネコ。周辺に土や砂が露出した所が少ない中京では、我が家の小さな土が絶好のトイレになるらしく、しばしばやられています。「ネコ寄らず」ッっていう薬を撒くと、暫くはネコのウンチよりも臭い・・・なんだか、ネコより大きなねこ科の動物のつまり・・・ライオンとか、虎のおシッコなんだとか・・・ッて聞いたことがありますけど。今朝も可愛い顔のネコがいたから、又々???
Posted by 山口 at 2007年09月03日 10:25
◆ネットの中のお父さん、こんにちは!
 蜂には日々声をかけて来たので、余計に申し訳なくて…
アシナガバチにすれば、私は裏切り者です・゚・(つД`)・゚・
巣を蛇口の傍に掛け始めた時も、『おっとそんな所に…』と
思ったものの、『何もしないからね〜、ちょっとお邪魔します』
なんて言って、段々巣が育っていくのを観察しながら、
毎日のように水遣りをしていたのです。

 私が一度支柱を倒して巣を揺らしてしまった時以外、
ちゃんと約束?通り大人しくしていてくれたのに…
私は「ナウシカ」にはなれませんでした…orz

 能力と度量に限界が有る以上、どうしても距離を保た
なければなりません。 来年、蜂に許して貰えたなら、
もっと上手く共存できる方法を考えます。
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 10:58
◆幽黙さん、こんにちは!
 開発が進んで以前より自然との距離が出来てしまった地域と、
未だすぐ傍が森のような私の住む地域では、条件が少し異なる
のでしょうね〜 

 今、少し調べてみたら、やはりアシナガバチの巣が目立った
ことによって駆除以来が増加し、より危険なスズメバチの駆除に
支障が出ている自治体があるそうです。
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 11:05
◆酒徒善人さん、こんにちは!
 おおっ、自然と共に生きる大先輩のお父様と同意見とは、
異変に不安を感じる反面、なんだかとっても嬉しいです♪

 アシナガバチは最大で300室ほどの巣も作るそうです。
そうなるとこの写真の約2倍になりますね〜

 私も原因が知りたいです。 何でも温暖化の影響とばかり
思っていると、折角の自然の警告を見誤る可能性もありです
よね…
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 11:10
◆糺ノ森人さん、こんにちは!
 相変わらす、お忙しい日々をお過ごしですね〜!
蔭ながら応援しております。 「男手が無い」のは我が家も
同様です。 家に居る時(少ないですが^^;)に頼めば
やってくれるとは思いますが、折角休んでいるのにと思うと
なかなか頼みづらくて…

 幸い我が家はスズメバチは通り道にはしていますが、
巣を作られたことはありません。 でも、こんな風だと
油断大敵ですよね。 森の中が住み難くなっているので
しょうか…でも、あの巣は確かに美しいです!木を噛み
砕き唾液などと混ぜて少しずつ紡いでいくので素材の色が
自然の彩となるのですね♪

 あ、スズメバチの駆除は自治体に相談して下さいね!
ご自分だけでなさるのは危険ですよ〜!
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 11:21
◆鎌倉とんぼさん、こんにちは!
 確かに殺虫剤を撒きませんので、餌が豊富かもしれません。
それにしても「虫の楽園」って、ご近所目には一体・・・(^^;

 ありがとうございます。 まさかこんなに大きくなるとは
全くの予想外でした。 これからは充分用心致します!
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 11:27
◆さかもっちゃんさん、こんにちは!
 我が家のは、スズメバチではなくて、大人しいアシナガバチ
でしたので、自分でも安全に駆除できましたが、これが若し
スズメバチの巣だったら、もう迷わず市役所に連絡します。

 たまにスズメバチも飛んできますが、その大きさ、唸る
ような羽音の不気味さと言ったらありません! そっと小さく蹲り
飛び去るのをひたすら待ち続けます。 

 間違って刺激さえしなければ、襲ってはきませんから…
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 11:33
◆山口ももりさん、こんにちは!
 ライオンの排泄物、鹿除けにも効果があるって新聞で
読みました。 日本の鹿はライオンに会った事など無いのに、
遠い昔の記憶が遺伝子に残っていて嫌がるとか…
タイトルが「獅子奮(糞)迅」なのには笑ってしまいました^^;

 猫って清潔な柔らかな土の上が好きで、綺麗に土を耕して
種を蒔くと、必ずやってきますね〜(><) 何でもヒゲに
触ると入ってこないらしく、私は猫のヒゲが触る程の間隔で
割り箸などをバーッとその地面に差して置きます。
Posted by 山桜 at 2007年09月03日 11:39
確か以前、今年は天候が不順だったので。人間に害をあたえる
生物が沢山出てくる。と読んだことがあります。
でも、夜の蛾や畑の虫や蛇カエルや昆虫が少ないです。
マムシは例年なら10匹ほどみるのですが、まだ1匹です。
本当に気持ちが悪いほど昆虫や生物が今年は少ないです。
でも少し山の深い畑に立ち入り座ったとたん、見たことが無いような
おおきな蟻が一瞬で身体中に多数無数に這い上がってきたりします。
本当に何かが変です。
Posted by 青い流れ星 at 2007年09月03日 18:16
今年は害虫が少なかったように思います。蜂が益虫とは知りませんでした。
私のほうでも 畑に二箇所も蜂の巣ができ 空家の庭にも 同じにありました。 めがねもなにも防備しないまま 同じくジェットし、駆除しました。ちょっとかわいそうに感じました。 無宗教ですが 心の中で
南無阿弥陀仏と唱えます。
Posted by チャチャ at 2007年09月04日 06:53
◆青い流れ星さん、こんにちは!
 熊や猿のように、山に餌が足りなくなって里へ降りて来た
のでしょうかね…仰るように爬虫類も昆虫も例年より少ない
ように思います。ヤモリが姿を表したのも外の餌だけでは
不足した所為なのかもしれません。 酷暑に立ち枯れた木も
ありましたし、人間だけでなくこの地に生きる昔からの生物
全てに辛く厳しい夏でした。 

>大きな蟻が一瞬で身体中に多数無数に這い上がってきたり…
 
 色々なものが死んだお蔭で餌が増え、蟻だけは太ったのかしら?
Posted by 山桜 at 2007年09月04日 09:51
◆チャチャさん、こんにちは!
 害虫が減った原因が、肉食性の蜂が増えた為か酷暑の所為か
分りませんが、確かに毛虫芋虫油虫、皆少なかったですね。

 完全防備は、勿論蜂に刺されないようにがメイン(特に目)
ですが、実は、私自身が殺虫剤系に弱い為でもあるのですよ〜
蚊取線香でも電子蚊取でも、喉がダメになってしまうし、
気分も悪くなってしまって…

 残してあった方の巣に今朝大きな「女王蜂」が来ていました。
どうやら落城を復興する意欲満々のようです。。。嗚呼!
Posted by 山桜 at 2007年09月04日 10:05
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