拙い茶碗が届いてウキウキしていたその明くる日、なんと今度は、正真正銘の匠が作られたお茶碗が我が家に届きました。 自作を掲載し、褒めざるを得ないような状況で皆さまのお目汚しをしてしまいました罪滅ぼしに、夢のごとき幸運の降臨、匠の作品をご紹介させて戴きます。
春に出光美術館「志野と織部」展http://yamasakuran.seesaa.net/article/35554366.htmlを鑑賞してきた頃、丁度、椎の木窯の親父さまが「志野茶碗」について書かれた記事を拝見して、不思議なご縁の糸が結ばれました。 そして月日は巡り、遂にこの日、私の掌の中に、椎の木窯の親父さま作の志野茶碗が届けられたのです! 本来ならわたくしのようなものが手にできるお品ではないのですけれど、素晴らしいご縁にただただ感謝申し上げます。 椎の木窯の親父さま、本当にありがとうございました! 心より御礼申し上げます。
雪白の釉薬の上に鉄分を含んだ釉が掛けられていて、ほの淡い赤みがさしています。 まるで朱鷺の羽の色合い…嬉しいご縁が末永く続きますようにとの願いを込めて、
「朱鷺羽(ときは)」
と呼ばせて戴くことに致しました。
しっくりとたなごころに馴染む撫三角になっています。 口縁の厚さ形、唇に触れる質感も優しくて、お茶が一層美味しく戴けます。
地の土の色と釉薬の色合い、高台内外の焼け色も素敵です。 また高台の縁まで削られて味わい深く、手触りの良い作りになっています。見えないような所にも丁寧な手間が掛けられていて、これから使っていく内にも、きっと沢山の発見があると思います。
椎の木窯の親父さまの百寿をお迎えの母上さまは、表千家のお茶を嗜まれるお方で、厳しいご指導からこのようなお茶碗の味わいがうまれたのだそうです。
◇椎の木親父さまのお話◇
私は、母に茶道具を供給する「やけものや」でした。
ですから茶碗は多くの厳しい目に晒されておりました。
形を格好良く演出するよりも、点て易く飲み易い茶碗を目指すように
指導されましたので、私の茶碗はおっとりとしているのです。
茶碗などいくら威張っても茶の道具に過ぎないのですからね。
この気持ちだけは持ち続けたいと思っております。
椎の木窯苞夢頁http://shiinoki-kama.web.infoseek.co.jp/
本当に「ああ、あのお茶碗でお茶が飲みたい」と思うお茶碗です。
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2007年08月23日
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薬の流れ方が
なんともうっとりするような
雰囲気ですね〜
陶器に限らず
どんなにエライ人が作っても
それが使う人の手に
なじまなければなんの価値もなくて
何か思いを込めて造られたものが
ふと出会うべき人に出会って
しっくり手に馴染んでこそのような
そんな気がしますね
きっと お茶碗も喜んでいることでしょう。
文章の作品もその人なりがでますね。 すてきです。
さくらん、よかったね〜♪
なんて可愛らしいお茶碗なのでしょう(*^^*)
人に愛されるって何か法則があるのかしら・・・
うーん、す・て・き♪♪
わたしなんか、何時もこう写したいと思う気持ちの半分も上手く写せなくて駄目ですね。
この茶碗も高台脇が持ち上げてあって、少し亀甲削りになっておりますが、これを写すのは至難の技です。
茶碗の写真はプロが撮っても、その人の個性が出るので同じ茶碗でも随分違って見えますから、どれが本物に近いのか分らない程ですよ。
そうそう、陶片を手に取ってみて、齧ってみたいなんて書いておられましたが、桃山の志野や織部の欠片の良いものを昔に拾っており、今も手元にありますがモグサ土は薄い黄色のビスケットの様な感じですよ。 こんなに良い土は今では手に入らないでしょうね。
機会があれば「齧らせてあげましょうね」
それから、この茶碗と同じ釉薬の二重掛けの志野水指の写真が私のホームページの「水指」のところに載せてありますが、緋色の出方は此方の方が凄いですね。
「やけもの」は、作る程訳が分らなくなり、いつも振り出しに戻る作業を遣っている様な気になります・・・・・
時間があれば大和郡山・慈光院へ行ってこようと思っています。
お茶碗に知識のない私には、本日のお茶碗と先日のお茶碗が色の違いはあっても同じように見えますよ。
数年前に佐渡へ行った時、日本最後の朱鷺のキンちゃんにビデオ
越しに逢いました。とうとう一人ぼっちになってしまい高齢で過敏
なほど人間に大事に大事にされて…寂しそうな姿が忘れられません。
その美しい朱色の羽だけを間近にみることが出来、感動でした。
この羽が茶人に好まれ羽箒にされたそうな…
(朱鷺は年中トキ色なのではなくて、繁殖期には人間の目には
うす汚れたように見える灰色に自ら羽を染めます。不思議〜)
このお茶碗を拝見した時、その羽色がふわっと思い浮かびました。
父の里にも飛んでいた朱鷺が私の所に舞い降りてくれたようでした。
ご縁に導かれ、とても嬉しいです。
椎の木窯の親父さまとご縁が出来ましたのも、チャチャさん
のお蔭です。(チャチャさん経由で日記にお邪魔した記憶が
あります^^)
お茶碗、可愛がります〜♪ でも椎の木窯の親父さまが
仰る「大名汚れ」「貧乏汚れ」が気になります。
私が使ったら一体どうなるのでしょう・・・(><)
やゆよんも気に入ってくれて嬉しいな〜♪
可愛いお茶碗…そうかもしれないね〜撫でて撫でて愛でたい
ような、そんな雰囲気のお茶碗なの^^
「撫子」にすればよかったかしらね〜
あちらにも書きましたように、思うような写真がなかなか
撮れずに、すっかり遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
特にこのお茶碗の白い部分は周りの色をとても良く映す
ので、背景をいろいろ変えたり光を工夫したりしてはみた
ものの、目で見たままの色合い風合いにならず難儀しました。
口縁の流れを表そうとすると、仰るように亀甲削りの部分は
写せず、あちらをとればこちらが隠れ…結局このような写真
しか撮れず、親父様のお茶碗の素晴らしさをお伝えするには
はなはだ拙いものになってしまいましたこと、お許し下さい。
やはり齧り心地も見た目同様ビスケットですか!?
う〜ん、口がムズムズして参りました〜(^〜^)
私はお茶碗は緋色の濃いものより、淡く白に近いものが
欲しかったので、万々歳です!
先程「椎の木窯」で検索してみたら、親父様のご尊顔を
拝することが出来ました。 お若い!私はすっかり仙人の漫画の
ようなお方かとばかり思っておりました〜^^;
善人さんの処は近くに歴史的にも貴重な良い所が沢山で
本当に羨ましいです。 レポ楽しみにしております。
あの〜冷汗滝汗がダ〜っと流れ落ちるようなことは
書かれないよう、伏してお願い申し上げまする〜<( _ _ )>
人肌の風情も感じ、口元はふっと馴染む心地を思います
使い続けていかれる楽しみに、わくわくしますね
本当にお若い!山男でいらして、いまだテニスの現役プレーヤー?^^
だからでしょうか?前置きはこれくらいにして。。。っと・・・
椎の木窯の親父様の白い志野茶碗・・うっとりするほど素敵です-☆
山桜さんの純真無垢なお人柄に導かれるように、来るべきところに辿り着いたのでしょうね♪ 私の処にも、風花が一ひら舞い降りました。山桜様、それに連なる方々の御縁と、
親父様の海の様な 広くて深いお心が、私の様な者にまで、宝物を授けて下さいました。茶道への精進を促されたようで、天に昇りながら^^;ゞ身の引き締まる思いです。
写真をUPして、皆さんに見て頂きたかったのですが、PCを変えた(XP→vista)事で、スキャナー(&プリンター)が対応していないものがあり、写真付きの日記が今、出せずにいます。
山桜さんのブログで、紹介して頂き、本当に良かったです。感謝です。
お茶碗を良くするのも悪くするのも用いる人次第だそうで…
そういうことはきっと誤魔化しなどきかず、正直にでるので
しょうね〜急須でもお茶筒でも祖母が使うたびによくクルリと
撫でて大事にしていたのを思い出します。
幸い娘もお茶とお菓子が大好きですので、引き継いで
可愛がって貰えるように大切にしたいです。
ようこそお越し下さいました。<( _ _ )>
はい^^仰るとおり「ときわ」のご縁の祈りを込めました。
侘助さんにも佳きご縁を戴き嬉しく存じます。
均一に成型された洋食器のティーカップなどには無い、
作り手の温もりを感じる優しい使い心地に心が癒されます。
椎の木窯苞夢頁の中の仙人さんとは全然違ってましたね〜^^
テニスで鍛えられたご壮健さが眩しい!
同じ窯の器を手にした私達はこれで窯姉妹??
椎の木窯の親父さまのお蔭で一層絆が深まり嬉しいです♪
あの後、もう一つ志野のお茶碗がHPから消えていたので、
飛翔さんの処へお嫁にいったのかしら〜?と想像してました^^
PC環境が整いましたら、見せて戴ける日を楽しみに
しています♪